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漱石著、夢十夜の英文訳が難しく感じるのですが、なぜでしょうか?

こんな夢を見た。
腕組して枕元に座っていると、仰向けに寝た女が、静かな声でもう死にます云う。
(出典: 夢十夜 夏目漱石著)

I dreamt.
I was sitting by the bedside, with my arms folded, when the woman lying there on her back quietly remarked that she would die now.
(出典: 夢十夜 夏目漱石著 訳者Aiko ito&Graeme Wilson  出版: TUTTLE PUBLISHING)

こんにちは、いつもお世話になります。

ご覧のとおりに、日本語原文からは、死にそうな女性が、『若くて、綺麗で、華奢で、美人薄命を絵に描いたような女性。』と瞬時に書いてなくても分かります。 (老衰で死そうな老婆が「もう死にます。」とは絶対に言わないと思うからです。)

しかし、英訳版では、すべて基本英単語で、文法も難しくないのに、日本語と同じ感覚で読めるようになるまでに、2日間も何度も読み直して、知っている単語だと思いつつも辞書で調べなおしてwomanが「恋人」を意味することを知って、初めて「あ、英訳された文でも綺麗な女性だと分かる文章なんだな。」とやっと分かりました。

この様に、一文一文が、一見簡単そうな単語と文法なんですが日本語と同じ感覚で読むのにとても苦労しています。

文学書といえる洋書は何冊か読んでいますし(ゲーテのファウスト、オスカーワイルドのドリアングレイの肖像、ディケンズの大いなる遺産、等)、普通の娯楽書の洋書なら100冊以上読破していますが、こんなに難しくないと思います。 単に僕と翻訳者の相性が悪いだけなんでしょうか、それとも日本では気がつかなかったのですが夏目漱石の文章はネイテブレベルじゃ内と読めないものなのでしょうか?

よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

こんにちは。

回答がつかないようですので、ご期待に添った内容ではありませんがちょっとだけ書かせていただきます。

私は日本語ネイティブをやって50数年になりますが
>腕組して枕元に座っていると、仰向けに寝た女が、静かな声でもう死にます云う。
この文を読んだだけでこの「女」が『若くて、綺麗で、華奢で、美人薄命を絵に描いたような女性』とは分かりませんでした。
「女」が家族ではないのは明らかですし、普通の状況設定ならば、寝ている女性の枕元にいるからには親しい間柄であろうということは想像つきますが、夢ですから突拍子も無い話の展開はごく普通、となるとこの「女」はどういう人かはいろんな可能性があるような気がします。
ひょっとしたら行き倒れになっていた女性を家まで連れてきたのかもしれないし、この「私」は夢の中では医者で、女性の臨終の場に立ち会っているのかもしれない。

一方、英語のほうですが
>I was sitting by the bedside, with my arms folded, when the woman lying there on her back quietly remarked that she would die now.
これには私は日本語の文と同じ様な感じを受けまして、過不足の全く無い正しい訳だなあと思いましたし、woman もこれだけでは「恋人」との印象は持ちませんでした。

日本語では「俺の女」と言ったら100%恋人ですし、英語でもmy woman と言ったら恋人になると思いますが、この文だけではそこまで行かないのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

大達人、お礼が遅れて申し訳ありません。 

>この文を読んだだけでこの「女」が『若くて、綺麗で、華奢で、美人薄命を絵に描いたような女性』とは分かりませんでした。

どうも、ここら辺で自分がこの文を読んで抱いた空想と、文自体の意味を混同していたようです、、、。 夢十夜のこれに続く文でも美しい女性とも、若い女性とも一言も触れられていないのですが、なんとなく綺麗な人を連想してしまう文章が続き、、、。 

>ひょっとしたら行き倒れになっていた女性を家まで連れてきたのかもしれないし、この「私」は夢の中では医者で、女性の臨終の場に立ち会っているのかもしれない。


いつもながら、鋭い視点からのご回答ありがとうございます。 一応英語の本でも表紙絵ではオードリヘップバーンそっくりの美女が寝ている絵なので、どこかで「あ、この女性は美人なんだな。」と英文を読んでいて感じるように書かれているはずなのですが、文中には美人をほのめかす文は書かれていてもはっきりそうとは書かれていないので悩んでいました。 

僕は初めの第一文読んだ瞬間に「美人だ。」と感じてしまったのですが、今思うと女性が美人だと確信させる場面はこの後で「百年待ってください。」と女性に頼まれて主人公が了解する場面だったのかなと思いました。

>日本語では「俺の女」と言ったら100%恋人ですし、英語でもmy woman と言ったら恋人になると思いますが、この文だけではそこまで行かないのではないでしょうか。

仰るとおりですね。 完全に思い違いをしていました。 この文ではただ女性といっているだけなんですよね。

>これには私は日本語の文と同じ様な感じを受けまして、過不足の全く無い正しい訳だなあと思いましたし

そうなのですよね、仰るとおりですね。

改めてご回答にお礼申し上げます。

お礼日時:2010/10/04 13:00

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