ショボ短歌会

 こんにちは。医学を学んでいるものです。 
 免疫学を学んでから人の体が如何に効率よく外界からの異物を認識して我々の体の恒常性をたもっていることに感動を覚えます。 
 さて、題にありますように、自己免疫を防ぐメカニズムをどなたか詳しい方がおられれば教えていただきたいと思っているところです。自己免疫のシステムが破綻したのがいわゆる自己免疫疾患ですよね。ということは常に我々の体で作られているリンパ球などはそれらに反応しないようなメカニズムを作っていると考えられるのですが真実の程はいかがなのでしょう。 
 また、そのシステムの破綻によって引き起こされる病気なども合わせて提示下されればうれしいと思います。

A 回答 (4件)

私は質問者が医者になるヒトであろうと素人であろうとこちらで質問することには全く疑念も持ちません。



本題に入りますが(分かっている文章は飛ばしてください)。T細胞は主に胸腺で分化成熟しますが自己反応性T細胞の排除(ネガティブセレクション)はこの器官である程度行われるようです。完全に排除されない理由として、ネガティブセレクション自体が完全でない、全ての自己組織由来ペプチドが胸腺内に提示されているわけではないなどが考えられます。よって末梢組織には自己反応性T細胞が確実に存在するがいくつかの機構により反応しないようになっているようです。その機構としてアネルギー(アナジー)、サプレッサーT細胞の存在などが考えられます(アナジー、サプレッサーT細胞又はレギュラトリーT細胞などで検索すると沢山ヒットすると思います)。以上は胸腺分化型T細胞に関することですべてのT細胞が胸腺で分化するわけではありません。特に腸管には胸腺外分化型T細胞がたくさんいるようです。食物を摂取してもそれに対する免疫応答が起こらないことに私は長年疑問を持っていました(今でも)。ヒトによっては蕎麦や卵などに過敏に反応してしまいますよね。この違いは何なのか?
この食物に対する免疫寛容を経口免疫寛容といいますが、これを逆手にとったのがリュウマチに対する1つの治療法です。ご存知かとは思いますが、リュウマチも自己反応性T細胞が自己組織を攻撃することで発症しますが、エピトープペプチドはある程度同定されています。そこでそのペプチドを経口投与することで経口免疫寛容の原理で、自己組織を攻撃するT細胞を黙らせるというものです。

B細胞に関してはよくわかっていなかったと思います(ひょっとしたら結構分かっているかも)。私が知るなかでは骨髄中でV(D)J遺伝子再構成によって自己反応性B細胞が出現した場合、レセプターエディティング(これも検索すると沢山ヒットします)や、本来カッパ鎖を使っていたものがラムダ鎖に置き換わる(その逆もあり)などの機構があったと思います。

疾患は検索すれば見つかるはずです。がんばってください。
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この回答へのお礼

 胸腺においてある程度のT細胞はアナジーされ、自己に反応するものは除かれる、ということですね。また、たとえ胸腺から外に出てもそこでもアナジーが起こり、結局自己に反応するリンパ球はほとんどが無反応となるようなメカニズムが構築されているのですね。 
 学校の講義で学んだことを思い出しました。ポジティブセレクションとネガティブセレクションが行われ、これにより最初、自己のMHCに対して親和性を示さないものはアナジーされ、次に自己のMHC分子と自己由来の抗原ペプチドと強く反応してしまうT細胞は除かれていく結果としてT細胞は選ばれていくのですね。
 リュウマチの抗原ペプチドを経口投与することで自己反応T細胞を黙らせるなんて治療法があったとは知りませんでした。 
 また、一つ新しい知識が手に入り、うれしいです。(^^)  
 蛇足ですが、私はアレルギーにも強い関心を持っています。特に(1)型のアレルギーですが、花粉症などに代表されるアレルギーを今後どのように克服していくかは最も大事な課題ではないか、と思います。先ほどテレビで見ていたらなんと、しその実が花粉症に効くとか。しその実に入っている成分が(1)型アレルギー反応の遅発型反応でみられる血管透過性亢進、気管支収縮に働くロイコトリエンの働きを抑える結果、花粉症が改善されるらしいのです。しかし、これですべての花粉症で悩む患者さんを救えるとは思えませんし、今後もさまざまな研究を経る必要があると思いました。花粉症で苦しむ自分も含めて。
 最後になりましたがこのたびは専門的な内容まで踏み込んだ回答どうもありがとうございました。自分は勉強不足だと、改めて思い知らされました。友人たちともまた議論してみたいと思います。 

お礼日時:2004/03/01 22:32

近畿大学医学部 免疫学教室


http://www.med.kindai.ac.jp/immuno/
この中の下記URLは参考になりませんでしょうか。
わかる!独説免疫学
http://www.med.kindai.ac.jp/immuno/wakaru.htm

また,下記URLから検索なさったら…
医学リファレンスサーチ
http://www.na.rim.or.jp/~nosuke/top.html

医学生ですよね。医者になろうとする人ですよね。老婆心ながら,小生のようにいい加減な輩がいい加減な回答をするこのようなサイトで,回答者としてなら多いに結構ですが,質問する習慣は止めましょう。

疑問に思うことがあったら,教授や仲間と多いに議論されたらいかがですか。コミュニケーション能力も医者には多いに必要だと思いますよ。
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この回答へのお礼

 ありがとうございます。友人らともこの件に関しては議論してみようと思っています。 
 免疫って言うのはなかなか奥が深い学問ですよね。。まだその入り口に立ったばかりの自分ですが頑張って勉強していきたいと思います。 
 確かにコミュニケーション能力はこれからの医師にとっては必要とされる能力でしょう。ためになる回答ありがとうございました。

お礼日時:2004/03/01 22:08

ごめんなさい。


URL書き損ねちゃいました。
_(._.)_
改めて、
http://www.big.or.jp/~mastakeu/immuno.html

参考URL:http://www.big.or.jp/~mastakeu/immuno.html
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こんにちは。



自己免疫を起こさないようにしているのは胸腺です。
私も免疫を専門にしていないので
詳しいことは答えられません。
以下のURLが参考になるかと思います。
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この回答へのお礼

 ありがとうございました。URLで勉強させていただきます。御礼が遅くなり申し訳ありません。

お礼日時:2004/03/01 22:06

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