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根抵当権において、元本を確定するタイミングというか、ケースは、どんなときなのでしょうか?

そもそも「元本を確定する」ということが何を意味するのか分かりません。

競売に移すということなのでしょうか?

元本を確定した後も、根抵当権者は根抵当権設定者が取引を続けるのを容認するものなのでしょうか?


イメージ的には、

債務者のことを調べていたら財務状態が悪くて、返済の見込みがなさそうだ → 返せるうちに返してもらおう → 元本確定 → 競売

というような気がするのですが……。

いろいろ書きましたが、根抵当権の元本確定について教えてください。

A 回答 (2件)

 典型的なのは、「廃業」の時ですね。



 根抵当権は、一定の取引によって増減を繰り返す債権を担保するために設定されます。企業や個人事業者が、運転資金を借りたり返済したりする場合に、その債権を担保するためなどです。

 したがって、廃業によって「もう債権(借主から言えば債務)が増えない」という場合には、今いくら貸していていくら返済してもらえばいいのか(借主側から言えば、いくら借金をしていていくら返済すればいいか)をハッキリさせたほうが、お互いにとって都合がいいのです。

 そんな場合に、「確定」させます。

 確定した後も、根抵当権者は根抵当権設定者が取引を続けるのを容認するかどうか、それは根抵当権者の気持ち次第ですが、ふつうは、取引を認めないものと思います。

 なぜなら、元本確定後の取引によって生じた債権(新債権)は、その元本確定済み根抵当権によっては担保されず、無担保になるからです。

 もちろん、新たな債権が発生するごとにふつうの抵当権を設定するならば無担保にはなりませんが、一々抵当権を設定しては登記したり、返済で抹消登記したりを繰り返すのは、めんどくさいですから。

 また、確定したからと言って、必ずすぐに競売するわけではありません。

 すでに返済が滞っていて、すぐに競売することもあるでしょうが、「債務者がキチンと返済できている」間は競売なんてできません。

 キチンと返済している間は、債務者には「期限の利益」というものがあり、根抵当権者であっても期限前に一気に残り全額の返済を求める(競売する)ことは許されていません。
 
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございました。

根抵当権のことがより理解できました。

お礼日時:2014/03/01 15:23

根抵当権の極度額というのは,


最大融資額の枠とは違うけどそれに似たようなものであって,
抵当権の債権額とはまったく異なるものです。

この被担保債権が固定されていないことが根抵当権の特徴で,
被担保債権額を確定させることを元本の確定といい,
元本が確定してはじめて,根抵当権に基づく競売が可能になります。

元本が確定すると,その時点での
根抵当権の被担保債権の範囲に定められている債権で,
極度額を上限とした債権額が,
その根抵当権の確定した被担保債権となります。

被担保債権が保証協会の保証付きである場合には,
根抵当権者は保証協会に代位弁済してもらうために
根抵当権の元本確定をする必要があり,
民法第398条の19第2項に基づく確定請求をしたりします。

また根抵当権には,元本の確定期日を定めておくことができ,
その期日を定めておくと,その期日の到来により元本が確定します。
期日を決めて取引を終了させる場合にはこのようにしておきますが,
この先もずっと取引をしたいと考えている場合には,
元本の確定期日なんて邪魔でしかありません。
現在設定されている根抵当権の多くは,
元本の確定期日を定めていないものと思われます。

なお元本が確定してしまうと,
その根抵当権の被担保債権は固定されてしまっているがために,
それ以降の取引による債権は無担保債権となります。
根抵当権者は,基本的に根抵当権の債務者との取引は行いません。
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この回答へのお礼

>抵当権の債権額とはまったく異なるものです。

ですよね。

詳しい回答ありがとうございました。

お礼日時:2014/03/01 15:19

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