建築基準法第42条第2項(2項道路)(みなし道路)に認定された(認定されている)道路について、実態と異なっていた(道路ではなく宅地だった)という理由で取り消してもらえる可能性はないでしょうか。
10年ほど前に土地を購入しました。
いわゆる商業地域の住宅密集地で、北側に道路、東側西側とも住宅に挟まれています。
南の敷地には2階建と平屋の住宅(廃屋)が建っていました。
その土地への出入り口は2M弱の道路しかなく、入口には門扉がついていて
2棟(2階建と平屋)は塀で囲われた同じ敷地内に建っていました。
┃ ┃ 住宅 ┃ ┃
____┃ ┃ ←2M弱の道路 ┃ 住宅 ┃
┃_┃________┃______┃_______ ← 塀
┃ ┃
住宅 ┃ 平屋 2階建住宅 ┃
┃ ┃
____┃_____________________┃__ ←塀
┃ ┃ ┃ ┃
住宅┃ 住宅 ┃ 住宅 ┃ 住宅 ┃ 住宅
┃ ┃ ┃ ┃
___┃_____┃_____┃_____┃___
道路幅 4M
_____________________________
現在その南側の土地の2棟(2階建と平屋)が解体され、
2階建てアパート(高さ9M×東西に18M)が建設中です。
実は土地を購入する際、今後南側に大きな建物が建設される可能性があることから
購入を躊躇していました。
しかし不動産屋からは「その土地は接道義務が満たされていないので
更地にはできても新しく建物を建てることはできない。
建てるのであればさらに南の2M弱の道路に面しているお宅が
新たに家を建て直す際セットバックして道幅が2Mを超えるようにならないと。」
と伺いました。
今回なぜ南側の土地に建築許可が下りたのか市役所で調べてみると
その土地の南側に2M弱幅で接していた道はそのままその土地を南北に突きぬけ、
その土地の東側部分は建築基準法上の「2項道路」と認定されていたのです。
つまりその延長されていた2項道路に面しているから建築許可が下りたのでした。
突然今まで宅地だったところに道路が潜んでいたというわけです。
実際それまでその土地の入口には門扉がついていて、人が通行できる道ではありませんでした。
自分の土地に何を建てようと、法を満たしていれば問題ないことはわかっています。
でも、そこに道路が存在していたことを知っていれば今の土地は購入しませんでした。
実態として(行き止まりということもありますが)通行できる状態ではなかったのですから
2項道路ではなかったということで認定を取り消すことはできないでしょうか。
そもそも私に土地を売った不動産屋に正しい情報やリスクを告知する義務や
市役所側が道路とわかるように表示しておく義務、
道路としての実態がなかったのに2項道路と認定していた過ちはないのでしょうか。
私が不動産屋の言葉を鵜呑みにし
南側の土地について市役所等でよく調べなかったのが悪いというだけの話でしょうか。
実態とは異なり2項道路と認定していた市に対して謝罪や慰謝料を求めることはできますか。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
>訴えたところで状況は変わらないと思っています。
変わらないです。
>市にミスを認め謝罪してほしいのですが、勝算の可能性が低い(時間・労力・お金の無駄になる)のであればあきらめようと思います。
>こういった案件に詳しい方ご意見をお聞かせいただけないでしょうか。
>最もお伺いしたいことは、市に対し「実態と異なる認定をしたこと」「道路であることを表示していなかったこと」を訴えた場合、勝算する可能性があるのかどうかです。
結論から。
2項道路の要件を満たすか?の訴訟で、行政が負けた、つまり2項道路はもともと存在しなかった、との判例ならあります。
よって可能性はある。
ただし、ここに書かれた内容で、勝訴はほぼ絶望(つまり可能性は限りなくゼロ)と思って間違いない。
市側のミスが見つからない。
>市が正確な認定や表示をしていればと思うと府におちないのです。
>そもそも私に土地を売った不動産屋に正しい情報やリスクを告知する義務や市役所側が道路とわかるように表示しておく義務、道路としての実態がなかったのに2項道路と認定していた過ちはないのでしょうか。
>私が不動産屋の言葉を鵜呑みにし南側の土地について市役所等でよく調べなかったのが悪いというだけの話でしょうか。
>実態とは異なり2項道路と認定していた市に対して謝罪や慰謝料を求めることはできますか。
この言い回しならダメ。
行政に慰謝料などを要求するなら、
「窓口で確認したときは道路じゃない、って言ったのに、何で後日の確認で2項に扱ったんだ?」
と言えるケースだけ。
要は行政側が回答を間違えたり翻した場合。
間違えてはいないでしょ?
>市役所の対応も「2項道路と記録されているから建築許可をだしている。」というだけで認定ミスよって被害を被った市民がいるのに門前払いです。
これは仕方が無い。
市がミスをした証拠がありますか?
市民が被害を受けた理由は、不動産屋の勘違いでしょ?
手元に重要事項説明書があるでしょ?
そこに何と書いてありますか?
「2項道路」
って表現ありますか?
敷地との境界の線に「敷地境界」「隣地境界」って書いてありませんか?
「道路境界、2項につき私道負担あり」とは書かれていないでしょ?
被害を与えたのは不動産屋、その尻拭いを行政は血税つぎ込んでできないでしょ。
確かに「市民」と言うのはわかる。
だけど建築確認は法律に乗っ取った行政処分。
市民だからと、逆に法を曲げることはできない。
市民だからと特権は無いんです。
これを言うとクレーマーと判断される。
裁量行為じゃないからね。
>2M弱で接していた道が実はその土地の北側まで伸びていて、その土地は東側の側面すべてが道に面していることになっていました(市役所で確認)。
>周辺住民はだれもしらなかったはずです。
そもそも建築基準法、それに関連する法第42条から43条を知る一般人はいない。
>おそらく認定当時(昭和50年頃)その土地の地主が将来を見込んで、自分の土地の一角を道路と申請していたのだと思います。
(法務局で調べたところ「道路」ではなく「雑用地」となっていました。)
その土地(2項道路部分とともに)は昨年売却され、その1ヶ月後別の業者に転売された後、今の施工主が購入したようです。
2項道路について簡単にご説明します。
2項は申請でできるものじゃない。
認定でもない。
個別であっても包括であっても、特定行政庁が「指定」するんです。
(長くなるので割愛)
今は国土交通省から全国の特定行政庁に「指定道路」に関する台帳整備を指示しています。
おそらくほとんどの自治体は作業を終えたはず。
ちょうどいいタイミングで2項も見直しをしたと思います。
2項道路=指定道路
です。
この時期で判断をそうそう間違えるはずがない。
行政側は2項であることの根拠を確実に持っていると思います。
>実際それまでその土地の入口には門扉がついていて、人が通行できる道ではありませんでした。
2項の指定に門扉の有無は関係ありません。
その時に人が通行できなくても、指定当時の状況で考えます。
「基準時」と呼ばれる時期です。
>自分の土地に何を建てようと、法を満たしていれば問題ないことはわかっています。
>でも、そこに道路が存在していたことを知っていれば今の土地は購入しませんでした。
なら、あなたの怒りと不満、賠償の請求の矛先は不動産屋でしょ。
こちらは訴訟をすればほぼ勝てますよ。
ついでに宅建主任の資格はく奪、業法での営業停止もセットにするといい。
>実態として(行き止まりということもありますが)通行できる状態ではなかったのですから2項道路ではなかったということで認定を取り消すことはできないでしょうか。
法の概念から言えば「取り消し」はありません。
一度2項に指定したら、あとは「廃止」です。
しかしこの状況での廃止は法第44条に抵触しますから不可。
あり得るのは「2項は存在していなかった」つまり2項指定そのものが誤り(無効)だった、を証明すること。
ヘンな言い回しだけど、取り消しではありません。
でも、どうやって指定自体が誤りだった、と論破します?
先にお答えしたように、ある時期で門扉があったり通行ができなくても2項そのものは変わらず存続します。
登記簿上の地目も関係ありません(地目が宅地の2項でもOK、法定外公共物のケースもあるし)。
正式に廃止するなら関係者全員の同意をもって手続きを行い、廃止公告までしなければならない。
自然消滅はしないんですよ。
(だから安心できる、とも、やっかいだ、とも言えるわけ)
>不動産屋からは「その土地は接道義務が満たされていないので更地にはできても新しく建物を建てることはできない。
>建てるのであればさらに南の2M弱の道路に面しているお宅が新たに家を建て直す際セットバックして道幅が2Mを超えるようにならないと。」
>と伺いました。
不動産屋は商人。
建築基準法のことなど理解していないし、商人の目的は物を売ること。
接道が満たされないからと言って、新しく建物が建たない、はあり得ない。
接道不足は、お金と努力と根気と運と知識でどうにでもなる。
いくら売りたいからといっても「建たない」は禁句。
「そんなこと言うなら、どうやったら建つんだよ!」
という不動産屋なら、あと30年くらい丁稚奉公して客と相対することだ。
知識、経験、誠実さ、ぜんぶ足りなすぎ。
接道不足(法第43条を満たさない土地)で、いかに確認申請を通すかが悪徳ブローカーの腕のみせどころ(笑)。
あなたには非(落ち度)は無い。
調査不足、理解不足、経験不足、あまりにも無知な不動産屋に当たってしまったのが不幸。
とても丁寧にわかりやすくご説明・ご回答いただき、誠にありがとうございました。もやもやしていたことがすべてすっきりいたしました。
「行政のミス」と言い切ってしまっていましたがそれ自体そうともいえなかったんですね。大変失礼いたしました。あやうくいろんな人を巻き込んでクレーマーになるところでした(笑)
やはり社会生活を営むには様々な知識が必要ですね。今回はいろんな意味で大変勉強になりました。今回ご回答をご入力いただくにも大変時間と労力がかかったかと思います。直接お会いしてお礼を申し上げたいところですが、それはかないませんので、申し訳ございませんがこちらで御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
共同住宅を建てるわけですから、2M弱の道では専用通路にもなりません。
建設は無理だと私でも思います。南北が逆なのでわかりにくいですが、どうもおかしい。
自治体の建築課に、地図と住宅地図を持って相談に行ってみましょう。
違反建築を建てようと思っている可能性もあります。
No.1
- 回答日時:
納得できないなら、納得できるまで戦えばいいじゃないですか。
確かに、不動産業者は購入時に言っていたことは正しい情報では無かったかもしれません。
でも、商業地域である以上はそれなりの建物が建つリスクは容易に想像できます。
仮に2項道路が廃止されても、4m道路に隣接する住宅数件を買取って一団の土地としてビルを建設することも可能です。
また、不動産業者も条件を満たせば建設は可能であると示唆しているようにも思います。
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客観的なご意見・ご回答ありがとうございます。
最もお伺いしたいことは、市に対し「実態と異なる認定をしたこと」「道路であることを表示していなかったこと」を訴えた場合、勝算する可能性があるのかどうかです。
おっしゃるとおり周辺の土地の所有者が変わるときや建て替えが行われるときは高い建物がたつことは予想していましたのでそれが理由で建築許可が下りたのであればあきらめもつきます。
市が正確な認定や表示をしていればと思うと府におちないのです。市役所の対応も「2項道路と記録されているから建築許可をだしている。」というだけで認定ミスよって被害を被った市民がいるのに門前払いです。訴えたところで状況は変わらないと思っています。市にミスを認め謝罪してほしいのですが、勝算の可能性が低い(時間・労力・お金の無駄になる)のであればあきらめようと思います。こういった案件に詳しい方ご意見をお聞かせいただけないでしょうか。
おっしゃるとおり南北が逆で見にくかったですね。
上に書いた図はアパートが建設される前の実態の公図です。(入口に門扉あり)
2M弱で接していた道が実はその土地の北側まで伸びていて、その土地は東側の側面すべてが道に面していることになっていました(市役所で確認)。周辺住民はだれもしらなかったはずです。
おそらく認定当時(昭和50年頃)その土地の地主が将来を見込んで、自分の土地の一角を道路と申請していたのだと思います。(法務局で調べたところ「道路」ではなく「雑用地」となっていました。)
その土地(2項道路部分とともに)は昨年売却され、その1ヶ月後別の業者に転売された後、今の施工主が購入したようです。