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5.3×10⁻²mol/Lの塩化マグネシウム水溶液600mlに、濃水酸化ナトリウム水溶液を少量加えて十分にかき混ぜたところ、Mg(OH)₂の沈殿が生じた。それ以上沈殿が生成しなくなるまで待ってから、水溶液のpHの値を測定したところ9.5であった。沈殿精製後の水溶液のMg²⁺のモル濃度を求めよ。
Mg(OH)₂の溶解度積は1.2×10⁻¹¹(mol/L)³とする。

Mg(OH)₂→Mg²⁺ + 2OH⁻ のOH⁻が1.0×10^⁻4.5mol/Lということになりますか?
もしこうなるのなら、Mg²⁺が5.0×10^⁻5.5ということになり、Mg²⁺の濃度の答えがこれになる気がしてしまいます。なぜこれでは答えにならないのか、溶解度積を使わなければいけない理由を教えてください。

ちなみに答えは1.2×10⁻²mol/Lです。

A 回答 (2件)

では、溶液内で起きていることを順に考えてみましょう。


1.「5.3×10⁻²mol/Lの塩化マグネシウム水溶液」ですから、完全解離して
[Mg²⁺]=5.3×10^-2mol/L
[Cl⁻]=10.6×10^-2mol/L
の溶液が出来上がりました。
※ややこしくなるので、有効数字の表記等は無視してください。
溶解度積より、仮に[OH⁻]が4.8×10^-4以上であればMg(OH)2が沈殿するのですが、そこまではpHが高くないのでしょう。
また、これ以降[Cl⁻]は一切出てきません。つまり「塩化マグネシウムと水酸化マグネシウムは共存していますか?」という疑問は無意味です。

2.水酸化ナトリウム溶液を(徐々に)加えていきます。
pHは上昇し、(1)で書いた「[OH⁻]=4.8×10^-4」になった時点でMg(OH)2がの沈殿か発生し始めます。
ここで初めてNo.1の回答の①の平衡が始まり、溶解度積が重要になってくるのです。
「水酸化マグネシウムのMg²⁺の濃度だけでは塩化マグネシウムのMg²⁺の濃度が含まれてないため求められないのでしょうか・・・?」質問の意味が分かりません。溶解してしまえば、「どちら由来のMg²⁺なのか」ということに意味はありません。重要なのは溶液中に存在する[Mg²⁺](Mgイオンの濃度)のみです。
さて、話を進めます。
さらにNaOH溶液を加えていくと[OH⁻]は上昇し、①の反応は左へ移動します。つまり、加えられた[OH⁻]の一部はMg(OH)2として沈殿し、一部は溶液のpHの上昇に寄与するのです。
この時、溶解度積の値になるように溶液中の[Mg²⁺]は減少していきます。
これで、「塩化マグネシウムと水酸化ナトリウムが反応してMg(OH)₂が生成したわけですが、水酸化ナトリウムは全部反応に使われたのでしょうか?」の疑問の答えになっているでしょうか。

「訂正およびお詫び」
>この問題では、まず「Mg²⁺」が溶解していたところに「OH⁻」を加えて①の平衡反応を右側に起こしたのです。
は、「左側」の間違いでしたね。混乱させてごめんなさい。

3.さて最終段階。ある量のNaOH溶液を加えて、十分に時間をおき平衡になりました。
「このときのpHが9.5」だったのです。
ここからはNo.1の回答の後半部分「この問題では.....」に続きます。

これでご理解いただけましたか?
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>Mg(OH)₂→Mg²⁺ + 2OH⁻ のOH⁻が1.0×10^⁻4.5mol/Lということになりますか?


言いたいことは分かったが、ちょっと違う
Mg(OH)₂⇔Mg²⁺ + 2OH⁻・・・・①
が平衡反応であり、その時の溶解度積は一定です。

>Mg²⁺が5.0×10^⁻5.5ということになり、
水酸化マグネシウムを溶かして平衡状態にしたのであれば、質問者さんの考えたように
[Mg²⁺]:[OH⁻]=1:2
となるでしょうが、この問題では違いますね。ですから、この関係は使えません。

この問題では、まず「Mg²⁺」が溶解していたところに「OH⁻」を加えて①の平衡反応を右側に起こしたのです。
その結果、平衡状態でのpHより[OH⁻]が求められ、その濃度の[OH⁻]と共存して溶解できる濃度[Mg²⁺]を、溶解度積から求めなくてはいけないのです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!
塩化マグネシウムと水酸化ナトリウムが反応してMg(OH)₂が生成したわけですが、水酸化ナトリウムは全部反応に使われたのでしょうか?
また、塩化マグネシウムと水酸化マグネシウムは共存していますか?もし共存しているとしたら、水酸化マグネシウムのMg²⁺の濃度だけでは塩化マグネシウムのMg²⁺の濃度が含まれてないため求められないのでしょうか・・・?
なんだか少しこんがらがってしまっていてよく分からなくなっています><

>この問題では、まず「Mg²⁺」が溶解していたところに「OH⁻」を加えて①の平衡反応を右側に起こしたのです。
その結果、平衡状態でのpHより[OH⁻]が求められ、その濃度の[OH⁻]と共存して溶解できる濃度[Mg²⁺]を、溶解度積から求めなくてはいけないのです。
ここの部分がいまいち理解できていません。
お手数ではありますが、よろしければもう一度解答していただけると助かります。

お礼日時:2017/12/05 16:30

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