次の英文記事のうち、第2段落の第3文のwhichの前にカンマがあるのが文法的に“正しい”英文だと思うのですがいかがでしょうか?
SAITAMA(Kyodo)---(第1段落)The bodies of three employees were found Dec. 14 in a gutted Don Quijote outlet that was first of two hit overnight by fires here.
(第2段落)The first also injured eight people. The second fire broke out shortly after the first at another Don Quijote outlet about 7 kilometers away. Nobody was injured in that fire which was quickly extinguished by employees.
(第3段落)Police have determined both of those fires were acts of arson.
(以下省略、週間『ST』2004年12月24日号第2面トップ記事より)
ある英文法書によれば、「初めから特定されている人/物」が先行詞の場合、「自動的に非制限用法の関係代名詞だけが使われる」とされていて、次の例文が挙がっています。
My wife, who is away in Osaka, will be back tomorrow.
この文も先行詞that fireは7キロ離れた店ですぐ後に起こった2番目の火事のことであり、その意味で「初めから特定されている物」が先行詞の場合だと思うのですが。
No.9ベストアンサー
- 回答日時:
♯7です.
盛り上がっていますね.
言語の性質を考える上で大切な部分ですので
わくわくしています.
一つ気になったことだけ書きます.
それは♯6さんの,
>b)が正用として成り立つのなら、(ある意味自動的に)
>c)も正用となるのではないか(両者実質上の大差なし)、
>というのが私の感想です。
という箇所です.
theとthatは互いに意味を共通にするところが多いのですが,
冠詞と指示詞はやはり似て非なるものです.
定冠詞the+単数名詞は
「今述べるのは一つだけだ」
ということを意味します.
最近では「全体」という方々も多いようです.
この性質は複数名詞の場合に顕著になりますよね.
したがって特定しているかどうかは関係がなく,
候補が複数ある時には
形容詞や関係節や状況などといった
他の要素で限定しなければなりません.
ちなみに不定冠詞だと「全体」ではなく「部分」を
表しますので,
「複数の候補の中の一つだ」
ということを意味します.
もちろん,特定されていることもあります.
(cf.フランス語の部分冠詞という名称が分かりやすいかと)
一方thatは指示詞ですので,その名の通り
「前に述べたそれ」
であることを意味します.
すなわち特定されているわけです.
この二つが同じ状況で用いられる可能性が高いのは
言うまでもありません.
ある名詞が既に述べられると,
次に述べる際には
述べるのは一つしかないという点に着目しても良し,
照応して述べるも良し,
というわけだからです.
というわけで
the fireならば「一つだけの火事」と述べているだけなので,
候補が二つあるような場合だと限定要素が必要です.
ところが
that fireならば特定していることが条件なのですから,
他の要素は「不必要」になります.
実はこの付加的な「不必要性」が「例の」といった特別な,
しかも多くはマイナスのイメージを作り出すのです.
(cf.進行形+alwaysがマイナスのイメージを出すのに似ています)
なお,thisとthatの点ですが,
これは単に話者との距離が違うだけで
thisにも同じくマイナスのイメージが出ます.
この火事の文脈や♯6さんの例が
「マイナスのイメージ」を出しているかどうかの判断は難しいのですが,
「不必要な付加的な情報」であることには変わりありません.
さて,「規範的な」ことには関心がないのでしたら,
なぜ「コンマがつかないのか」と考えなければなりませんね.
実際にコンマが付かない例があるわけですから.
それは私見ですが,
「形容詞の場合は制限と非制限を区別しない」
ということに原因があるのでは,
と思っています.
要は,前節全体が先行詞のようになる特別な
非制限用法以外は,
なくてもいいんです.
(音声レベルでは必要かも)
なくても分かるのです.
ちなみにロシア語では
一般的な制限,非制限は区別しません.
(常にコンマがあります)
前節が先行詞となる特別な関係節のみ
「関係代名詞」自体を別の形に変えて作ります.
何かヒントがあるかもしれません.
何かご意見をお待ちしています.
この回答への補足
海外のESLのサイトに2箇所同じ質問を出してみましたら、回答が返ってきましたので以下にご紹介します。ただし、共に回答者の情報が不明であること、また質問ではあくまで「文法的に正しい」ことを求めていること、回答の根拠についてはほとんど説明がないことにご注意ください。また、私の個人情報が含まれていますのでサイトの出所についてはご勘弁ください。
(質問)
The following passage is from a weekly newspaper published in Japan. I am wondering if a“comma” ( ie. “ , “) should be put in just before “which was quickly extinguished by employees” in order that the sentence is “grammatically correct”. (以下、英文記事につき省略)
(回答1)
Yes, there should be a comma.
(回答2)
The pattern above uses "which was quickly extinguished by employees" as an adjective clause to modify "fire." It should be preceded by a comma.
前半部分のtheとthat(あるいはthis)との鮮やかな対比、および後半の関係詞節と形容詞の関連を指摘された深い洞察に敬服いたします。ありがとうございます。
音声面の指摘もありましたが、この週間『ST』には高価ですがCDが別売されています。ちょっと高いので手が出そうにもありませんが、whichの前でポーズが入って、前後半で別の音調群になっているのではないかと予想していますが。
No.8
- 回答日時:
こんにちは
#6です。
>「これはあくまで定冠詞theとfireの場合で,例文ではthat fireとなっております.」以下最後までのご回答の趣旨が私の元々の疑問の背景です。
どの回答も質問者さんの疑問の背景を理解し、それをふまえたうえで、その先の判断として正誤の判断を述べていて、多数の回答は、質問者さんの背景を回答の中であらためてくり返していないだけだと理解していました。
しかし、わたしの場合のように漠然とthatに直接触れずに済ませてしまった回答に、
一種のズレを感じられたようなのも当然かと思います。
以下、簡単な補足の羅列
(1)#6の前提:
経験上this that+先行詞+制限用法の実例を見てきている、と判断し、
問題の例を直ちに誤用とするのは経験上の常識に反する、
と感じました。
実例は多数あると思います。
http://news.google.co.jp/news?q=%22this%20man%20 …
(that man whoにしなかったのは、「例の」「のような」という意味の定型表現のケースを避けるためです)
書き手がかならずしもネイティブでないと考えられるもの、
ネイティブだとしてもインフォーマルな話し言葉、
などの例を除いても、
実例として成立するものは多々あるのではないでしょうか(口頭弁論、演説のような、フォーマルな話し言葉をここに含めたいと思いますが、かりにそれを除外しても)。
http://www.pantagraph.com/stories/113004/spo_200 …
(ご存知でしょうが、ページを開いて、ツールバーの編集→このページの検索、で確認できるようです)
After the news conference, this man who was raked over the coals during the entire season suddenly became a good guy with integrity. He became a classy man who ran a clean program.
シーズン中過去の失態を暴露され放しだったこの男(フットボールチームを解雇されたコーチ)が、記者会見が終わるとヒーローになっていた
(この書き手は、第2パラグラフで、接続詞なしにコンマだけで節と節を結ぶというコンマの誤りを犯している点が気にはなりますが)
(やや不穏な内容をご容赦ください)
http://www.wral.com/news/4005060/detail.html
写真
Wilson police are looking for this man who they suspect has groped women in Parkwood Mall.
……容疑のこの男
(登録ページが出るかもしれません)
http://www.mercurynews.com/mld/mercurynews/sport …
For a large part of the past year, I was able to spend hours with John Wooden, interviewing him and members of his family, talking to former players and assistants and almost everyone else associated with this man who has become a living legend.
生ける伝説となったこの人物
ttp://www.tampabays10.com/news/news.aspx?storyid=11234
St. Petersburg, Florida - If you rush to get indoors during this chilly spell, then you might be inspired by this man who gladly spends a lot of free time outside.
この寒気のなか、戸外にいても平気なこの人物
他NPR(米公共放送)のラジオニュースの原稿等等
これらは、
ご提示の記事と文脈の性質・構造が同じではなく、多くの微妙な差異はあるものと思いますが、
大きなくくりでは、thisは、他の同種のものでなくthisと言っているので、識別・特定の点で、問題のthatと同列に考えてよいかと思います。
もちろん検索は、他にも
"this issue which OR that" OR "these issues which OR that"など、いろんなしかたがあるでしょう。
(2)経験上の感覚からすると、this thatに、それがあれば制限用法が不可能、というほどの完結した強力な力〔指示・限定・識別・特定の力〕を常に認めることはできないのではないでしょうか(→#6:2用法のどちらにするか、書き手の側の背景・条件、判断次第のように思います)。
------------------------------------------------------------------------------------------------
以下は、自己流の想像なので、そのように扱ってください。
ア)#6の、制限用法の識別〔特定・限定〕する働きと、文の成立にとって本質的情報を与える働きという設定は、
他の回答に多くを負いながらも、結局自己流なのですが、
あえてその枠で説明を試みるなら、
私の考えは、
識別・限定情報は常に本質的情報でもある(→制限用法になる)けれども、
識別・限定情報でないが、本質的情報であるものがあり、
その場合も非制限用法ではなく、制限用法になるのではないか
ということです(以下のb)c)、#6のthe rain, the sunの例)。
a/the/this,that
a) Do you know a man who speaks English fluently?
who以下:a manを他から識別・特定(当然に本質的情報でもある)。
aなのは、同様の人が多数いてその中のひとり、の意。
「だれか英語の話せる人を知りませんか?」
(ちなみに英語語法大事典v1p332はa+名+制限関係詞節を、記述的関係詞節と説明。ただし私はその内容未把握)
b) Do you know the man who speaks English fluently?
theで「その」と、すでに識別・特定を導入
しかしなおその特性について述べる必要があるからwho以下で説明。
書き手が、who以下で特性を述べて識別を徹底させると考えれば
識別情報(当然に本質的情報でもある)→制限用法。
あるいは書き手が、theで識別・特定が完結していると考える場合、
識別情報ではないが、なお本質情報として制限用法にすることもできるし、
反対に付加的情報と考えて、非制限用法とする(コンマを打つ)こともできる。
(英語語法大事典v1p332はthe+名+制限関係詞節を、限定的関係詞節と説明←制限用法を記述的と限定的(他)に分類しているもよう)
c) Do you know this man who speaks English fluently?
that fire which was quickly extinguished by employeesと同タイプ
thisですでに識別・特定を導入
who以下:
書き手が、特性を述べて識別を徹底させると考えれば、識別情報(当然に本質的情報でもある)→制限用法
書き手が、thisで識別・特定が完結していると考える場合、
識別情報ではないが、なお本質情報として制限用法にすることもできるし、
反対に付加的情報と考えて、非制限用法とする(コンマを打つ)こともできる。
(英語語法大事典での説明未見)
イ)a)b)については、理由付けの説明はともかく、質問者さんも正用と認めておられると思います。
b)が正用として成り立つのなら、(ある意味自動的に)c)も正用となるのではないか(両者実質上の大差なし)、というのが私の感想です。
また、
that/those物which…「……のような・例の物」、those(people) who…「……のような人々」
のような定型表現の存在も、this/these/that/thoseについて制限用法が可能ということの補強情報になるのではないでしょうか。
きわめて瑣末なことですが、
#6の終わり、the rain the sunのthat節についての
>のような説明をしています。
と( )の間に、以下を補わせてください。
つまり、私なりの言い方をするなら、
that以下はthe rain the sunの本質的属性をあらためて強調することにより、文全体にとって本質的な情報を与えるもの、
という点で、制限用法にふさわしいということになるわけです。
厳密な規範的な説明は、そもそも私個人の関心と能力を超えるものなので、ご質問につき、軽々に投稿すべきではなかったと反省しております。
既に挙がっているものに加えて、なお他の回答に、私自身、個人的に期待したいと思います。
この回答への補足
字数制限上「お礼」の欄には入りきりませんでしたので、こちらに記します。
ご丁寧な説明と特に後半部分の深い洞察力に敬服いたします。
前半のご説明の最後の部分「this thatに、それがあれば制限用法が不可能、というほどの完結した強力な力〔指示・限定・識別・特定の力〕を常に認めることはできない」という点はgoogle検索の例をみると確かに「常に認めることはできない」と言えるように思えます。
ただ、一つ気づいた点は、検索で具体的に示していただいた4つの例はすべて、誰かほかの男と対比された意味でのthis manではないことです。それに対して私の挙げたthat fireのthatは、2つの火事のうちの主題の火事(=the first fire)と対比してthatを用いているという点で他の4つの例と比べて、先行詞の名詞部分の同類の他のものと区別して同定[あるいは「指示・限定・識別・特定」]する働きがより強いと言えるように思えます。
そういう点で、私の挙げたthat fireのthatは他の4つのthisと比べると先行詞whichの前にカンマがよりつきやすいという気もしますが...。
2用法のどちらにするかは「書き手の側の背景・条件、判断次第」という大枠はそのとおりであると認めつつ、私は書き手の表わしたテクスト(文脈)内でのthisやthatの同定[あるいは「指示・限定・識別・特定」性の強さ(あるいは弱さ)には段階性がありそうだ、という点にこだわってみたいという気がします。
this, thatとは別にthe …that...を論じた最後の部分の「that以下はthe rain the sunの本質的属性をあらためて強調することにより、文全体にとって本質的な情報を与えるもの、という点で、制限用法にふさわしいということになる」というご指摘はこの用法が制限[あるいは限定]用法かどうかは別にしてまったく同感です。dragonjuinさんがNo.6で引用された例の『英語語法第辞典』vol.1の p. 1216での記述:
「the rain that nourishes …のthatはコンマが前にはありませんが、いわゆる限定用法とは異なり、すでにそれ自体限定されている先行詞のもっているある特徴を特にとり出して記述する節を導いています。このthat…の節はthe cruel Nero のcruel という形容詞と同じようなものと言えましょう。」という部分を発展させたものと言えると思います。
件の私の質問との関連で一言だけ付け加えれば、上記の引用に続いてその後に次のような記述があることです。
「このような先行詞のもっているある特徴を記述する関係詞節にはthatが用いられるのが通例で、もしthe sun “which” nourishes the crops …のようにwhichを用いると、ほかにnourishes the cropしないsunなど、いくつかのsunsの存在を認めていることになってしまいます。」
私はこの記述からも、直感的に、件の私の質問の文でのthat fireの後のwhichの前にはカンマを入れたくなります。
お礼のつもりで書き始めましたが、だらだらと私見を述べてしまいました。
dragonjuinさんのご回答に感謝しつつ、引き続き質問を閉じないでおきます。皆さんのご回答をお待ちいたします。
No.7
- 回答日時:
はじめまして.
「状況と言語の関わり」に興味を持つ言語学徒の卵です.
ただし専門は英語ではないので適当に読んで下さいませ.
同じような問題を日本語の形容詞で考えてみましょう.
ちなみに日本語の形容詞は「述語」にもなるので英語風に考えれば関係節に他なりません.
「その赤いペンを取ってくれ」
という文において,
「赤い」という形容詞が本質的になるのは
「その」という指示詞が付く可能性のあるペンが複数あり,
かつ「赤くない」ペンと区別が必要な時です.
相手の目の前に「赤いペン」と「青いペン」がある時等です.
それ以外の場合は「不必要な情報」であり,
「強調」といったくどい意味か,語用論的に別の意味を出すか,あるいは理由などの「補足説明」となります.
この区別において
識別のために必要な情報を「制限的」
識別には必要ではない情報を「非制限的」
と呼び,言語運用上,大変重要なのですが,
大体の場合は状況で把握できるのです.
さて,英語では,上記の「必要な」情報と「不必要な」情報を形容詞の場合は
日本語と同じように区別しません.
状況から判断するしかありません.
関係節の場合は「コンマの有無」などで区別します.
例文に戻れば,
(1)「火事」が指すものが二つあること
(2)すぐ消し止められた火事が一つしかないこと
から考えると,
関係節(すぐ消し止められたこと)によってのみ
二つの火事は識別されます.
というわけで制限用法が適切です.
しかし...です.
これはあくまで定冠詞theとfireの場合で,
例文ではthat fireとなっております.
明らかに(2)の情報がなくても
書き手は読み手が二つ目の火事のことであることを
知っているつもりで書いていると思われます.
つまり,the fireならば指すものが二つある可能性があるのに,
that fireならば指すものは一つしかないのです.
となれば関係節の部分は「不必要な」情報であり,
非制限用法的意味を持っているのは明らかです.
それが「理由」だろうと「対比の強調」であろうと
識別に対しては本質的ではありませんので,
purist的ですが,間違いだと思います.
この回答への補足
初めて明確に「間違い」というご回答をいただきました。gegugeguさんの最後のご説明が私の元々の疑問を明確な言葉にしていただいた感じです。
話が振り出しに戻った感じですが、引き続き皆さんのお考えをお寄せいただけるとありがたいです。
はじめて「間違い」というご回答をいただきました。ありがとうございます。
「これはあくまで定冠詞theとfireの場合で,例文ではthat fireとなっております.」以下最後までのご回答の趣旨が私の元々の疑問の背景です。
まさに"purist"的に考えるとそうなるのですよね。
また、わからなくなってきました。
No.6
- 回答日時:
こんにちは
内容的に、多分に#3さんの回答への補足になると思いますので、そのように読んでください。
(1)
付加的情報ならコンマを打つ〔非制限用法にする〕、
他との区別をはっきりさせる識別情報または(#3さんのおっしゃるように)本質的情報ならコンマを打たない(識別情報と本質的情報は多くの場合重なりますが、分けて考える必要がある場合があるようです。←#3さんのご指摘)〔制限用法にする〕。
ただし、
関係詞節の情報が、付加的なのか識別・本質的なのかの別は、基本的に書き手側の条件・意識が決めること、と考えられます。
例
My wife, who is away in Osaka, will be back tomorrow.
一般的な書き手の条件としては、妻は一人なので、who is away in Osakaは付加的だから、非制限用法が妥当。
しかし、書き手に多妻主義実践者であるなどの特殊な条件があれば、who is away in Osakaは付加的でなくなり、他のwifeとの区別に必要な、または本質的な情報となる場合があるから、そのときは制限用法が必要。
問題の文では、書き手の選択により、さしあたり、どちらも可。
制限用法にしたのは、The firstとの区別をあらためて強調するため。
that fire:死傷者なし
The first:死傷者あり
that fireについてwhich was quickly extinguished by employeesをつけると、
The firstはそうでなかった〔which was not quickly extinguished〕ことが含意されて、
両者の差が、死傷者の有無の結果だけでなく、その原因・理由においても際立つ。
また、#3さんの、その1文〔主節〕にとって本質的情報だから、という説明は非常に説得力があると思いました。
ただ、
理由などは本質的情報だから常に制限用法となる(非制限用法はそれ以外の場合に限る)、
とは限らないのではないでしょうか(これは#3さんへの批判目的のコメントではありません。単に、別の見方の提示に過ぎませんので、そのようにご諒解いただけるとありがたいです)。
例
The children liked this book, which was beautifully illustrated.(ロイヤル英文法)
which以下は理由:as/because it was beautifully illustrated
ですが、非制限用法。
類例は、経験上、多数見ています。
書き手の考え次第で〔識別に必要または本質的情報と考えれば〕、制限用法にすることも可能と思われます。
問題の文を非制限用法にすると、
書き手、読み手の呼吸の流れが、コンマで一回途切れ、スピード感が害われる
文体が重くなる(非制限用法は、文語的文体と言われます)
which was quickly extinguished by employeesが付加的となってその情報価値・表現上の価値が軽くなる
The firstとの対比が弱まる
などなど
制限用法の場合と比べて
事件を報道する文としての正確さ・精彩が害われる(あるいは破綻する)
というふうに書き手は判断したのではないでしょうか。
書き手はそれをを避けたかったのでしょう。
(2)ちなみに、制限、非制限の2用法の区別はかならずしも厳密なものでない、という文脈の中で、識別情報ではなく、本質的情報のみを与える制限用法と考えてもよいような例が挙がっていたケース(英語語法大事典)。
報道文ではなく、文学的、詩歌的な文の例
the rain that nourishes the crops and the sun that ripens them…
形式上は制限用法
本来非制限用法の形式をとるべき(the sunはすでに特定されているから)
しかしもしもあからさまに
the rain, which nourishes the crops and the sun, which ripens them
とすると、
which以下の表現・情報としての価値が下がるので、英文作者はそれを避けた。
that以下はthe rain the sunを他種のrain sunと区別するためのものではないが、
付加的ではなく、その本質をあらためて強調するもの(内容的に制限・非制限とちらかに整然とふりわけられない。ある程度どちらでもあり、ある程度どちらでもない)
のような説明をしています。
(私自身は、災害をもたらす場合のthe rain、 the sunとの区別のための識別情報と解する余地もあるように思いますけれども)
要は、用法の特定よりも文意の理解、ということでしょうか。
#3さんのご指摘は非常に有益でした。
おかげで、関係詞の2用法について、これまで漠然としていた自分の考え方を修正することができました。
感謝申し上げます。
これまでの皆様のご説明を整理していただきましてありがとうございます。
「書き手の考え次第で〔識別に必要または本質的情報と考えれば〕、制限用法にすることも可能」と拝読いたしました。
皆様のご回答に感謝しつつ、今しばらくこの質問は閉じずに置いておきます。
No.4
- 回答日時:
関係代名詞の 制限、非制限の用法の区別に関しては
日本人が滑稽なくらい神経質になっている印象を受けます。英語のカンマは 日本語の「、」みたいな感じで
ネーティブはそれほど厳密に区別していませんし、日本人からみたら 結構いい加減ですよ。
同様の質問が過去にありましたので ご覧ください。
過去の質問を読んでみました。ありがとうございました。
ただ、書き手と読み手の間の誤解を避けるためには厳密な区別が必要な場合もある、という指摘もあります。例えば:http://www.grammarmudge.cityslide.com/articles/a …
今、この区別という点にちょっとこだわっています。
No.3
- 回答日時:
えっとですね、commaがあっては駄目なんです。
Commaを付ける場合とはそれに続く単語・節がその文章にとって本質的でないもの、その文本体にとってみて、いつ・どこで・なぜ・どのようにの四つの内のどれかに答えているものでしたら comma をつけてはいけないんです。
My wife, who is away in Osaka, will be back tomorrow.
この文は My wife will be back tomorrow. が本体です。
本体からみて who is away in Osaka は本質的ではなく、本体からみていつ・どこで・なぜ・どのようにの四つの内のいずれかに答えているのでもありません。
Nobody was injured in that fire which was quickly extinguished by employees.
これは which 以下はこの文章にとって本質的であり、本体の Nobody was injured in that fire からみて、「なぜ」に答える文となっています。
fwkk8769さんの参照されている文法とは別の comma を使う時の決まりにそっているので、comma 無しで正しい文となります。
興味深いご説明に感謝します。確かに非制限用法はby the wayの感覚という説明もされるようですね。ただ、「本質的」かどうかの判断は書き手の判断によるところが大きいような気がしますが。特に「なぜ」の場合は。
No.1
- 回答日時:
こんにちは。
問題の文章は、Nobody was injured in that fire ★which ★was quickly extinguished by employees.
の部分ですよね?
この場合、先行詞は、that fire だから、
これでいいと思いますよ。
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