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イザベラ・バードの『朝鮮紀行』と『日本奥地紀行』を読むと、バードはカレーが好物だったらしく、旅先で鶏肉(チキン)が手に入ってチキンカレー食べるとテンションがあがる記述がたびたび出てきました。
ただこのカレーって、たぶん日本で今現在私が食べているようなカレーじゃないだろうと思いましたが、
どんなカレーだったのか?画像とか分かりますかね?

A 回答 (1件)

19世紀のイギリス式チキンカレーの画像は下記です。


http://nandinizcuisine.blogspot.com/2010/07/19th …

イザベラ・バードが秋田の西洋料理店でカレーを食べたのは1878年のことですが、1872年には『西洋料理通』などの西洋料理のレシピ本が発刊されていて、日本で西洋料理店が開店し始め、陸軍幼年学校の昼食にもライスカレーが登場します。クラーク博士で有名な札幌農学校の寮では1日おきにライスカレーが提供されました。

『西洋料理通』の中で「カリードヴィル・オル・ファウル」の作り方は下記のように書かれています。イザベラ・バードが食べたカレーも下記のレシピにしたがったものと考えられます。
【冷残の子牛の肉或いは鳥の冷残肉いずれも両種の中有合物にてよろし 葱四本刻み林檎四個皮を剥き去り刻みて食匙にカリーの粉一杯シトルトスプウン匙に小麦の粉一杯 水或いは第三等の白汁いずれにても其の中へ投下煮る事四時間半 その後に柚子の露を投混て炊きたる米を皿の四辺にぐるりと円く輪になる様もるべし】

英国式カレーの特徴は小麦粉でとろみをつけることで、イギリスでは小麦粉を油脂で炒めてルウにするという方法が普及しました。19世紀にカレー粉がイギリスで発明されました。インドにはカレー粉はなく、いちいちスパイスを調合して作りますが、イギリスでは面倒を省くためにカレー粉が作られました。上のレシピでも「匙に小麦の粉一杯」とあるようにイギリス式を踏襲しています。インドカレーとイギリスカレーの違いは、とろみが付いているかどうかの違いです。
イギリス式カレーも米を付け合わせにして食べる場合が多く、カレーとライスは別々に盛られます。日本のカレーはほぼイギリス式を踏襲しています。但しイギリスでは米にカレーを少しかけては食べるという方法で食べ、日本のように米にカレーが全部かけられているようなのはNGです。

下記リンクに、このレシピで作られたカレーの画像があります。
https://rocketnews24.com/2018/03/23/1035042/
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