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臨時別冊・数理科学 SGCライブラリ 12 演習 場の量子論― 基礎から学びたい人のために ― 柏 太郎著
という本がありますが、その一番最初の調和振動子の物理というところで、H=hω/2{a^*a+aa^*}、ただしa、a^*はそれぞれ生成消滅演算子(すいません、どっちがどっちか忘れちゃいました)とするとき、H|E>=E|E>を満たす|E>が存在すればE≧0となる。消滅演算子はエネルギーをhωだけ下げるから、最低エネルギーというのがあって、たとえばE_0=0とかE_0=hω/2とできる、とありました。直感的には0~hωの間はそれ以上エネルギーが下がらない状態にあると思うので、それでいいのですが、E_0=hω/2としたとき「第一の場合と一致する」、というようなことが書かれていました。第一の場合、とは本文中に書かれていることなのか、それとも一般的な言葉なのかいまいち判然としません。本文中に記述があるにしてもどこのことなのかよくわかりませんでした。もしお分かりになるかたがいらっしゃいましたら、ぜひお願いします。

A 回答 (2件)

私はその本を読んでいないのですが、調和振動子のハミルトニアンには


 H=hω/2{a^*a+aa^*} = hω{aa^* + 1/2}
という形と
 H = hωaa^*
という形があり、上の方を第一の場合と呼んでいると思われます。電磁場を固有振動のモードに分解すると全ハミルトニアンは各振動数の調和振動子の和になります。したがって各振動数での最低エネルギーをE_0=hω/2として全振動数について和をとると真空のエネルギーが発散してしまいます。これを嫌って「真空のエネルギーを引き去ったものを改めてハミルトニアンと定義する」とか言って「第2の場合」のハミルトニアンが使われています。しかし真空エネルギーをそんなに簡単に捨て去れないことはカシミール効果の存在から明らかです。
http://arxiv.org/abs/quant-ph$/06045
なお数学専攻の方が場の量子論を勉強するときは
 http://www.math.ias.edu/QFT/fall/
http://www.math.ias.edu/QFT/spring/
のlectureがお勧めです。これはAMSから出版もされています。

参考URL:http://it.arXiv.org/abs/hep-th/9901011
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この回答へのお礼

ありがとうございました。ハミトニアンを帰ると真空エネルギーが変わるという文脈だったのですね。そのことに言及していなかったので、混乱していました。

お礼日時:2006/04/20 12:36

>第一の場合、とは本文中に書かれていることなのか、それとも一般的な言葉なのか?



その本が手元にないので何とも言えません。ここに書かれている文面から推測させていただきますと、電磁場などを調和振動子として扱った場合、生成・消滅演算子などを導入して第二量子化を行いますが、この第二量子化に対して、第二量子化を行う以前の量子化を「第一」と言っているんではないかと思います。たぶん。しかし、「第一量子化」はポピュラーな用語ではありません。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2006/04/20 12:34

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