No.7ベストアンサー
- 回答日時:
a[n] = b1*α^n + b2*β^n と表すと、
α = (-1+√11i)/3 , β = (-1-√11i)/3
b1 = (-13-√11i)/8 , b2 = (-13+√11i)/8
となり、すでに皆さんがご指摘の通り、前半と後半は共役複素数ですから、
n に整数を代入して加えると実数になります。
ひょっとして、ここから i が1つも現れない式に変形しようとされているのでしょうか?
普通はそんなことをしないで上記の結果をそのまま解答してOKだと思いますが、
どうしても i を使いたくないなら、ということで、いくつか方法を考えてみました。
すぐ思いつくのは、二項定理で展開する方法です。
話を簡単にするため、数列 b[n] = (1+i)^n + (1-i)^n を考えます。
二項定理で展開すると、
b[n] = 1 + nC1 i^1 + nC2 i^2 + nC3 i^3 + … +(略)
+ 1 - nC1 i^1 + nC2 i^2 - nC3 i^3 + … +(略)
= 2 - 2 nC2 + 2 nC4 - 2 nC6 + … +(略)
となり、すべて実数の式になります。a[n] も煩雑な計算ですが、同様です。
ただ、b[n] の例では約 n/2 項の和になりますので、実用的ではありません。
三角関数等を使っていいなら、こんな方法があります。
オイラーの公式 e^(iθ) = cosθ + i sinθ を使います。
b1 の絶対値は (3/4)√5 ですから、
b1 = (-13-√11i)/8 = (3/4)√5 (cosθ' + i sinθ') と表すことができます。
このとき、tanθ' = (√11)/13 であり、θ' は第3象限にあるので、
θ' = π + Arctan{(√11)/13} となります。同様に、
b2 = (3/4)√5 (cosθ' - i sinθ')
α = (2√3)/3 (cosθ + i sinθ) ( ただし、θ = π - Arctan(√11) )
β = (2√3)/3 (cosθ - i sinθ)
が得られます。オイラーの公式を適用すると、a[n] の一般項は
a[n] = b1*α^n + b2*β^n
=(3/4)√5 e^(iθ') * {(2√3)/3 e^(iθ)}^n
+ (3/4)√5 e^(-iθ') * {(2√3)/3 e^(-iθ)}^n
=(3/4)√5 * {(2√3)/3}^n * {e^(i(θ'+nθ)) + e^(-i(θ'+nθ))}
となり、オイラーの公式をもう一度適用して三角関数に戻すと、
a[n] = (3/4)√5 * {(2√3)/3}^n
* {cos(θ'+nθ) + i sin(θ'+nθ) + cos(θ'+nθ) - i sin(θ'+nθ)}
= (3/4)√5 * {(2√3)/3}^n * 2 * cos(θ'+nθ)
= (3/2)√5 * {(2√3)/3}^n * cos(θ'+nθ)
( ただし、θ' = π + Arctan{(√11)/13} , θ = π - Arctan(√11) )
となります。この式はすべて実数で表されていますから、
Excel 等での確認計算も容易です。
行列で表す方法もあります。
以下、例えば2行2列の行列を ( 1 , 2 ; 3 , 4 ) で表します。
(, は要素の区切り、; は行の区切りです)
a↑[n] = ( a[n] ; a[n-1] ) とおきます。(これは列ベクトルです)
a[n+1] = (-2/3)a[n] + (-4/3)a[n-1] , a[n] = a[n] ですから、これを行列で表すと、
a↑[n+1] = ( -2/3 , -4/3 ; 1 , 0 ) a↑[n] となります。
ここで、A = ( -2/3 , -4/3 ; 1 , 0 ) とおくと、
a↑[n] = A^(n-2) a↑[2] と表せます。
つまり、( a[n] ; a[n-1] ) = ( -2/3 , -4/3 ; 1 , 0 )^(n-2) (3 ; 2) です。
この方法は、行列計算になってしまいますが、
a[n] が有理数であることがはっきりわかります。
3通りもの解法を提示してくださり、どうもありがとうございます。
オイラーの公式はその存在は知っていましたが、実際に利用したことがなかったです。
こんな使い方もあるのですね。とても参考になりました。
漸化式を行列の漸化式にするという解法もすごいですね。
>a↑[n] = ( a[n] ; a[n-1] ) とおきます。(これは列ベクトルです)
この置き方にはびっくりです!
とても勉強になりました。
他の方々もこの度はどうもありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
間違い直し
a[n]=λ^n
を代入して特性方程式根をだすと
λ=(-1±√11・i)/3
よって一般解は
a[n]=(A・(-1+√11・i)^n+B・(-1-√11・i)^n)/3^n
実数一般解は
a[n]=(4/3)^(n/2)・(C・cos(n・θ)+D・sin(n・θ))
ただし
π/2<θ<π,sin(θ)=√(11/12),cos(θ)=-√(1/12)
再度のご回答どうもありがとうございます。
代入してC、Dを求めてみました。
C=-13/4
D=√11/4
となりまして、
a3を代入して答えを調べて見ましたらちゃんと答えが合いました。
どうもありがとうございました。
昨日の段階では
>x[n]の実数部も解であるから
>その実数部を一般解とすればよい
の意味がよく分からなかったのですが、極表示することだったのですね・・・。
目から鱗です。
どうもありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
a[n]=λ^n
を代入して特性方程式根をだすと
λ=(-1±√11・i)/3
よって一般解は
a[n]=(A・(-1+√11・i)^n+B・(-1-√11・i)^n)/3^n
実数一般解は
a[n]=(4/3)^(n/2)・(C・cos(n・θ)+D・sin(n・θ))
ただし
π/2<θ<π,sin(θ)=-√(11/12),cos(θ)=-√(1/12)
No.4
- 回答日時:
x[n]が解とすると
実数係数の場合には
x[n]の実数部も解であるから
その実数部を一般解とすればよい
まず複素数で表現される一般解とその実数部を補足にかけ
この回答への補足
どうもご回答ありがとうございます。
一般解は
3/(2√11i){α^(n-1)(3-2β)ーβ^(n-1)(3-2α)}
α=(-1+√11i)/3 β=(-1-√11i)/3
です。
α、βを一般解の式に代入すると下にも書きましたが、とても見にくいです。
α、βは共に(n-1)乗される部分があるので、実数部のみを抽出するのもとても大変そうです・・・。
よろしくお願いします。
No.3
- 回答日時:
一般論だけど,
a[n] = b1 α^n + b2 β^n
の形 (b1, b2, α, β は複素数) でいいんじゃないかなぁ? 特性方程式が実係数なので α と β は共役複素数になり, 加えて a[1], a[2] がどちらも実数なので, この形でも計算するときっちり虚数部は相殺されるはずです.
むしろ, これを展開して実数だけ (というかこの場合は有理数だけ) の式にすると, かえって式形が複雑になるはず.
ここでは複素数になってるけど, Fibonacci 数列:
f[1] = f[2] = 1, f[n+2] = f[n+1] + f[n]
でも有理数だけで書こうとすると複雑な式になるはず.
ご回答どうもありがとうございます。
フィボナッチ数列のことも少し調べてみましたが、
一般解を無理数で表してますね。
これも考えてみるととても不思議ですね。
フィボナッチ数列も有理数で表すのは大変なんですか・・・。
この問題が実数で一般項を出すことが難しいのと同じ問題のような気がしますね。
とても参考になりました。
どうもありがとうございます。
フィボナッチ数列についてももう少し調べてみます。
No.2
- 回答日時:
#1さんの仰るとおり何にも考えずに、とりあえず一般項を、
a[n]=b1*α^n+b2*β^n
の形に書いて大丈夫です。上式で初期条件、a[1]=2,a[2]=3を書いてやると、未定係数b1とb2が複素共役になったりして、一般項からは、綺麗に虚数部分が消えるはずです(特性解αとβは、もともと複素共役です)。
特性方程式の方法は、何にも考えずに微分・差分方程式を解くための手段です。一度最後まで実行してみて下さい。数学の形式解法は、じつにうまく出来ています。
ご回答どうもありがとうございます。
やはり特別な方法はないのですね。
途中までは計算していたのですが、
3/(2√11i)[{(-1+√11i)/3}^(n-1)×{(11+2√11i)/3}
ー[{(-1-√11i)/3}^(n-1)×{(11-2√11i)/3}]
難しいです・・・。
あっ、α、βのままで処理したらもう少し見通しよくできそうです・・・。もう1度やってみます。
ありがとうございました。
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