
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
●二つの材料強度
金属材料の機械的特性のうち、一般に強度と呼ばれるものには
・引張強度
・降伏強度
この二つがあります。
引張強度はその名のとおり、引張荷重を上げていくと切れてしまう破断強度です。
いわば最終強度です。
●降伏強度とは
さて、ある材料を用意し、引張荷重を徐々にかけていくと、荷重に比例して
ひずみ(伸び)が増えていきます。
ところが、引張強度に達する前に、荷重とひずみの関係が崩れ、
荷重が増えないのに、ひずみだけ増えるようなポイントが現れます。
これを降伏と呼びます。
一般に設計を行う場合は、降伏強度に達することをもって「破壊」と考えます。
降伏強度は引張強度より低く、さらに降伏強度を安全率で割って、
許容応力度とします。大きい順に並べると以下のような感じです。
引張強度>降伏強度>許容応力度
●0.2%ひずみ耐力
普通鋼の場合は降伏点が明確に現れます。
引張荷重を上げていくと、一時的にひずみだけが増えて荷重が抜けるポイントがあり
その後、ひずみがどんどん増え、荷重が徐々に上がっていくようになります。
ところが、材料によっては明確な降伏点がなく、なだらかに伸びが増えていき
破断する材料もあります。鋼材料でもピアノ線などはこのような荷重-ひずみの
関係になります。
そこで、このような明確に降伏を示さない材料の場合、0.2%のひずみに達した強度を
もって降伏点とすることにしています。
この回答へのお礼
お礼日時:2007/06/30 20:47
ありがとうございます
0.2%ひずみ耐力とは、つまり降伏強度を示さない材料の場合、0.2%のひずみに達した強度をもって降伏点ということは、一般に設計を行う場合は、降伏強度に達することをもって「破壊」とするのを、こういう材料では0.2%ひずみ耐力に達することで「破壊」となるのでしょうか?
No.3
- 回答日時:
>こういう材料では0.2%ひずみ耐力に達することで「破壊」となるのでしょうか?
破壊となるというか、「破壊と考える」ということです。
もともと、通常の使用条件で降伏荷重まで達するような設計は行いませんので、
許容応力のもとでは降伏に達することはありません。
ただし、材料が降伏に達するとき、どれだけの荷重にまで耐えうるのか、
といったような照査を行うときに使います。
どちらかといえば、概念的なものにすぎないので、
それが明確な降伏点であるか、0.2%ひずみであるかの違いだけですね。
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