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肉類やチーズなどは陽性の食品で体を温めるとか、生野菜は陰性の食品なので体を冷やすなどと言いますが(冷蔵庫で冷やしてたか、常温で保存していたかに関わらず)、陰性食品と陽性食品の区別は、資料や本などによって、かなりバラバラです(大きくは同じですが)。たとえば、生野菜でも根菜は根だから陽性だというものもあれば、生野菜はすべて陰性だというものもあり、なかには人参は陽性で大根は陰性などというものもあります。
そこで疑問なのですが、こうした陰陽に科学的根拠はあるのでしょうか。「気」のように、あるような、ないようなものなのでしょうか(そのわりには、「気」に比べ、学者なども気軽に「○○は体を冷やす」などと言います)。
どうぞよろしくお願いします。

A 回答 (1件)

科学的な、というか、栄養学的なカテゴライズと作用がかぶる素材の多くは、なんとなく科学主体の欧米でも認められているようです。


ただ、人体も自然もデジタルに分類しきれるものではないので、概念そのものが科学と陰陽論とでは異なります。ですから「陰陽論が科学と符合するか」という問い自体、答えにくいものと言えます。

そもそも陰陽の考え方には、「極陰・極陽」の二つに加え、「陰中陽・陽中陰」なる中間的なものが存在します。
冬が極陰、夏が極陽だとすると、春は陰中陽で、秋は陽中陰ですよね。
「一年」という期間にも四季という異なる要素があるように、すべての生き物は極陰・極陽・陰中陽・陽中陰の流れをくんだ四つの要素があると陰陽論では考えます。
ですから、マクロビオティックなどでは暫定的に、「これは陰」「これは陽」とそれぞれに断定してはいるものの、すべての食材は調理法や育った環境、調理する季節などの影響も受けているため、極陰の食材、極陽の食材というのは存在しないということになります。

たとえば、きゅうりが身体を冷やす「陰」の食材である、と言うのは、きゅうりが水分を多く含む特徴をもつことと、「水は熱しやすく冷めやすい特徴をもつ」こと、夏が本来の旬であり、きゅうりによって喉のかわきをいやす食習慣が各地にあったことなど、文化的な背景を総合して「きゅうりは暑い時に食べるのがいい。身体を冷やすから。そして冬に食べると、ただでさえ寒いのに冷えてしまうから良くない。熱して食べてもあまりおいしくないから、常温か冷やして食べるのがいい。そんなわけでこれは『陰』の食材だな」と、観察・実験結果として決定されたものであるわけです。
観察と実験の結果ですからおおよそ正しいにしても、「科学」にかかってしまうとイチかゼロかに決めなくてはなりません。
でも生命は、イチかゼロかではないんです。人体にも背中とおなかがあるように、きゅうりだってしっぽとまんなかでは違うかも知れません。
総合的に「冷」の食材であるとはいえ、科学から見たら食材を「なんとなく陰陽にわける考え方」は、ルーズすぎて、ある種トンチンカンな考え方なわけです。
そしてトンチンカンと思しき議題について、科学はおおかたノータッチを決め込みます。食材の陰陽の証明などはあまりされていないし、これからもされる機会は少ないでしょうね。科学的根拠の追究とはかけはなれたところにある言説の一つ、と言うことができるかも知れません。
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