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木造建築物の主要構造部材の断面欠損についての考え方を教えてください。
梁材片側側面に30x15x梁せい程度のスリット状の欠き込みを@455でいれる場合、単純に欠損部分の積を確保するように梁せいを上げればよいのでしょうか?
また、床合板の裏面にスリットを入れた場合も同様に考えてよろしいのでしょうか?
構造関係は専門的に勉強していないのと、廻りに構造設計士がいないのでこちらで質問させて頂きました。
分かる方いらっしゃったら、教えてください。

A 回答 (2件)

北国の設計屋さんです。


横架材の梁材の欠き込み・欠き取りは、引張と曲げ応力を受ける梁下部部分では禁止事項とされています。
学会編「木構造計算基準・同解説」に記載されています。
梁の側面に、根太欠きや小梁の大入れする場合、欠き取り分の断面性能分が控除されて梁自体の耐力が低下しますので、欠き取る梁の断面寸法の安全確認が必要となります。
構造計算で断面算定計算する時は、それらを考慮した断面寸法として計算する事となります。
梁巾を増すか、梁背を増すかは、計算により決定する事となります。
単純に梁背を1~2寸増して決定するのは、経済的ではなく不経済という事です。

例として
梁スパン2.73m、荷重負担幅1.82m、梁断面寸法105×210の床梁の場合、梁上部両側側面に15mm大入れの高さ105mmで間隔303mmの床根太欠き取りがあっても、用途が住宅の場合、一応安全です。
但しピアノ等の特殊積載荷重を受けたり上階柱を支える場合は、構造計算して応力を求め安全な梁断面を算定する事となります。
梁スパン3.64m、荷重負担幅1.82mの場合、梁断面寸法105×270であれば上記のように一応安全です。

ご参考まで

この回答への補足

回答ありがとうございます。
参考図書として利用している「木造軸組工法住宅の許容応力度設計2008」中に横架材の全断面に対する低減率とありましたので、このような質問をさせていただきました。
仕口による低減率表があるのですが、私が知りたいのは質問文にあるスリット状の断面欠損の場合なのです。
スリットの目的は、大壁構造における壁体内の通気を図るためです。
胴縁仕様でも目的は達成できるのですが、部屋内法や建具との納まり上避けたい場合もあります。
物件毎に構造計算できればいいのですが、現実問題としてそこまでの費用と時間をかけられません。
そこで、単純に欠損した積を梁せいで補完することで安全側と判断できるのか知りたかったのです。
床合板のスリットも目的は同じです。

補足日時:2009/12/25 09:16
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補足について


先の回答のとおりスリット欠き取り分の断面性能分が控除されます。
要するに、スリット深さ分、梁幅の小さい梁として計算することとなります。

スリット深さ15mmとすれば、片側で15mm、両側で30mm
梁の耐力は、断面105×210の場合、片側スリット90×210、両側スリット75×210の有効断面となります。
しかし、学会編「木構造計算基準・同解説」の幅厚規制により、梁の背は、梁巾の4倍以上の物を用いてはならない決まりがあります。
欠き取りによる梁の強度低下を補うために、単純に梁背を増せば良い事とはなりせん。

大壁構造における壁体内の通気を図るためだけなら、梁の上部の根太欠きで十分です。
床合板に当たる部分は、その部分の穴あけで、構造耐力を低下させずに可能です。

>床合板の裏面にスリットを入れる。
上記施工行為は、床剛性がなくなり、剛床仕様には該当しません。
住宅性能表示・長期優良住宅設計基準に当てはまらなくなります。

>物件毎に構造計算できればいいのですが、現実問題としてそこまでの費用と時間をかけられません。
私に言わせれば、単なる職務怠慢ですね。
安全を確認するのは、設計者の義務ですよ。
工夫次第で、梁の安全確認する時間は、短縮できます。
私の場合、エクセルで梁の計算表を作って安全確認しています。
計算表を作成する場合は、「木造軸組工法住宅の許容応力度設計2008」中のモデルプラン2にありますので、参考にして作ると良いです。
梁のスパン長さ、荷重負担幅、梁の断面寸法を入れれば安全確認できる計算表作れますよ。
一本の梁の安全確認は、ものの数分で確認できます。
梁伏図を作成を含む構造設計は、1日で終わらせる事が出来る筈です。
金と時間を掛けたくなかったら、労を惜しまず、工夫して、丈夫で安全な建物を設計するのが設計者の義務ですよ。

ちなみに私は、構造通の意匠設計屋さん。
建築設計界の自称二足草鞋です。
ご参考まで
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この回答へのお礼

度々の回答ありがとうございます。
言葉足らずでしたが、通気をとるために梁片側側面にスリットを設けるのは吹き抜けや階段室など内壁材を張り上げる箇所です。
ですから、根太欠きでは駄目でした。
床合板の欠損については、試験機関等に問い合わせ必要があれば認証試験を検討してみます。

お礼日時:2009/12/28 09:58

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