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発明者とのヒアリング


特許出願業務を始めて、まだまだ経験の浅いと思う者です。

発明者とヒアリングしても、どう実験(研究・開発)していけば特許性が出るという具体的なことが言えません。

こういう力をつけるためにはどう鍛えれば良いでしょうか。

また、ヒアリングの鉄則や、参考になる書籍等がありましたら教えてください。

よろしくお願いします。

因みに、指導してくれる上司もヒアリングはあまり得意ではなく、私自身も研究開発に携わってはいませんでした。

A 回答 (5件)

私は、専攻していた分野の技術者でもあり、知財関係の実務を行うようになった類の人間です。



そのため、自分が先行技術も把握した上で、それを超える効果のあるものを、いかに異なる構成・組成で実現するか、という意識で研究・開発していましたし、知的財産として権利化する際にはその先行技術との違い(手段と効果)を把握した上で、先行技術との対比を行っていました。

ご質問の場合は、互いの部署が互いに自社技術や他社技術について把握できていないため、研究者は他社がすでにやっていることを知らずにおり、知財担当者は自社が改善した点を知らずに特許出願の検討に入らされているのでしょう。

研究者は、自社技術を明確に記載したレポートを作成すべきです。これは、明細書に書くべき情報を拾い上げるのにも、自社技術継承にも有用です。

それがあれば、知財部署は、その技術がそのような構成・組成でどのような課題についてどのように解決したのか、というのが理解でき、各情報(構成・組成、課題、解決)について関連する先行文献を検索し、単独で新規性に疑念を抱かせる文献や、組み合わせで進歩性に疑念を抱かせる文献を検索するための情報(キーワードやIPC・FIなど)を適切に選び出し、明細書でいかに差異や非自明性を主張できるかを検討できます。

いきなり本質がなにか、というのを考えるのではなく、技術の全容を把握することが重要なのです。それが不明確な場合、ある項目が未決定ならば、これだけ広い先行文献が既に道をふさいでいる、という危機感をあおることしかできません。また、理念・研究テーマが明確でも、具体的に実現できたものがなければ、物として同一のものがないか、という先行文献調査はできません。

そういう、「他社や過去の人々はこういう検討をすでにやってきた」という情報・ノウハウを研究者が理解しないかぎり、スジのいい研究成果も出ませんし、そんなもので特許がとれるわけもない、というのを研究者が痛い目を見て反省することもありません。

研究者は、業種内動向調査の重要性を認識して、研究と特許戦略を見直すしか、建設的な解決法はありません。その重要性を理解してこそ、知財担当者の調査能力や出願戦略の提言が真摯に受け止められるようになるのです。
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この回答へのお礼

大変遅くなりましたが、ご回答ありがとうございました。この一年の間で知財にはいるものの、出願業務を担当しなくなってしまいましたが、また担当したときのためによくよく理解しておきます。

お礼日時:2011/04/16 12:06

No.2の方もお書きのように、的外れな先行文献ではなく、知財として審査官が引用するであろう文献を見つけてあげるほうが、研究者も特許になりようがないスジの悪い研究だ(もっと競合技術を勉強しなければならない)と認識させるほうが、お互いのためだと思います。



それが No.3 における、

特許事務を行う人間は、解決すべき課題について、従来技術があるかどうかを検
索してパテントマップを作り、繰り返しても無駄な研究開発を避けさせる程度の
助言しかできません。

であり、

ですから、研究者は解決すべき課題に対して、従来技術でどこまで迫れたかを追
試確認するとともに、いかにして課題を解決するか、という容易には想到しない
発明をするしかないのです。

なのです。

どれだけ研究者・開発者に思い入れがあっても、他人の成果を独自になぞっているだけでは、特許庁の審査官は認めてくれない、そんなに甘いものでは無い、というのを上層部含めて理解してもらうのが先決です。(お上に納得してもらうわけですから、どんなワンマンな会社でも無理なものは無理です)
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

どうすれば特許性が出せるかというのは知財部門の仕事ではないというのはわかりました。

ヒアリングに関して、私の書いた皆様へのお礼は別な話になってきていますが、以下の場合はどうすればよいでしょうか?
ヒアリングの際に発明の本質だと思って聞いて調査したものを発明者に提示すると、結局先のヒアリングで聞いた本質は別なところにあった場合また調査をしなければならないのですが、予め先のヒアリングで本当の本質を把握・理解していれば無駄な時間を使わなくてお互いすんだということがありました。
こういう場合、先のヒアリングではどうしていればよかったのでしょうか。

因みに、私のいる会社ではパテントマップはまだ作成されておらず、これから作成する予定です。

お礼日時:2010/04/25 16:18

そういう、特許性がある研究開発を目指して知恵を絞るのは、研究者の仕事であり、知財部門や特許事務所の仕事ではありません。



そもそも、従来技術から類推される発明であれば進歩性はなく、特許性はないのですから、そんな類推できる程度のものを提案しても特許性は出るはずもありません。

ですから、研究者は解決すべき課題に対して、従来技術でどこまで迫れたかを追試確認するとともに、いかにして課題を解決するか、という容易には想到しない発明をするしかないのです。

特許事務を行う人間は、解決すべき課題について、従来技術があるかどうかを検索してパテントマップを作り、繰り返しても無駄な研究開発を避けさせる程度の助言しかできません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
遅くなってすみません。

おっしゃるとおりかもしれません。
しかし知財部門が特許性はないと思われるのを無理に
出願しようとする考えの人も自社には多いのです。

お礼日時:2010/04/25 02:15

よくわからないのですが、ヒアリングに問題があって、発明を認識できないということでしょうか?


先行文献によって既存技術もわかっていて、発明内容もわかっているのでしらた、その差異の立証のために必要な情報(データ等)を発明者に提供してもらえばすむことではないのでしょうか?

それともさらに一歩進んで、発明の課題の提案ができないということなのでしょうか?
しかし、それは既にヒアリングのレベルの話ではない気がいたしますが?
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
遅くなってすみません。

発明の本質がきちんと把握できていれば先行文献も
適切なものを探すことは可能ですが、探した先行
文献が適切でないことが多いので質問した次第です。

結局ヒアリング→先願調査→ヒアリング→(十分な先行文献でなかった・
発明の本質を認識できてなかった場合)先願調査→再度ヒアリング…
の繰り返ししかありえないでしょうか。

お礼日時:2010/04/25 02:10

特許をとるのか、


もうけるかで、全然ちがうのでは。
特許性なんて、出願されたり、公知になってなければ
特許になるものです。
発明者はそれらややこしいものを読んでいる時間がないので
パテントマップなどを作って支援すればいいのでは。
そんなことをやってるうちにどうやったら特許かどうかは
わかってきます。
でも、本当に大事なのは、利益です。
会社のであって、
日本のであって、人類のものであって、
喜ばれれば、利益はついてくると思うのですが。

個人的には、発明者が楽しくて、自分が楽しくて
書いてみたいってのがいいですね。
審査官から拒絶理由がくるのも
楽しくてしょうかないようなやつ。
(そういうのって、審査官もいっしょになって喜んだりしますが)
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

「どう実験(研究・開発)していけば特許性が出る」のかというところが
伝え切れていなかったように思えます。

発明者が「こういうものを開発しているけれども、出願できるか」という話が
持ち込まれた場合、知財担当者として、先願調査をした結果、”ズバリ”の
ものがあったわけではないが、文献の組み合わせで進歩性で拒絶されるだろうと
思われるとき、例えば、「こういう実験をしてこういう物性がでれば、特許性が
出るのではないか」、という助言ができないということです。

上記でもわかりにくいかもしれませんが、よろしくお願いします。

因みに、弊社の取り扱う製品分野は世に云う先端分野ではないので、平成一桁代も
多く、極端なところでは昭和40年代や50年代の文献が拒絶理由で引かれることも
稀ではありません。

お礼日時:2010/02/23 22:43

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