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高周波での測定時(例えばネットアナやスペアナでの測定時)で、送信用、まはは受信用にアンテナを使用する場合、時々、アンテナの入力端に、VSWR(リターンロス)改善のため、アッテネータを入れる
ことがあると、私の先輩から教わりました。
アッテネータを入れると確かにVSWRが改善することはわかります。
しかし、そのアッテネータの分、電力が減衰するはずです。
電力減衰を犠牲にしてまでVSWRを改善しても、本末転倒だと思うのですが、
本当にアッテネータ使用の意味があるのでしょうか?

A 回答 (5件)

>判断基準(指針)はなにかありますでしょうか?


キーワードは「Kファクター」です。下記資料を参考に

送信機の出力では往々にしてマッチングを完全にとると負荷のVSWRが大きい時に発振します。
キャリヤの振幅が大きい時だけ発振する場合もあります。
発振すればスプリアスを撒き散らしてしまいます。
場合によっては回路が壊れます。
アンテナが外れた場合等を考えるとVSWRが無限大になることは想定内とすることが必要です。

下記資料が参考になるでしょう。
「トランジスタ整合回路設計の基礎」
http://www.melinc.co.jp/Japanese/SNAPnote.html
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この回答へのお礼

なるほど、発振する場合なども考慮にいれる必要があるのですか。
Kファクターなどもあわせてまだ勉強不足のようです。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2011/05/16 20:53

送信機の場合は、終段回路の保護用に入れたりしますね。


アンテナが整合したとしても、周囲に反射物があれば送信機に戻ってきます。終段は大抵増幅器ですので、反射波で発振したりしますので。
計算してみるとわかりますが、3dB入れておけば負荷が終端しようが短絡しようが、結構安全です。それで発振するようなら終段の設計を見直すべきかと。
本当はアイソレータとかサーキュレータを入れたいのですが、価格やサイズの問題で、おまじない的に入れることもあります。質問者さんの会社もそのような方針なのでしょう。

あとは、他の方がお書きのように、回路間に入れる場合は広帯域での反射抑制だったりします。
フィルタの帯域外反射を抑える等。特に、パルス信号を扱う回路でよくやります。
狭帯域でスペースに問題の無い時は、マッチングを取るなりの選択肢も使えますが、アッテネータの採用がベターな解になることもあります。ゲイン配分に余裕のあるときなんかは特にそうですね。
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この回答へのお礼

発振等は勉強不足でした。どうもありがとうございました。
さらに勉強に励みます。

お礼日時:2011/05/16 20:53

>電力減衰を犠牲にしてまでVSWRを改善しても、本末転倒だと思うのですが、


大いに意味のあることで、本末転倒では有りません。
VSWRが大きい時にはリターンロスが発生します。
つまり入力された電力の一部が反射されてしまうので正しい測定が出来ません。
定在波が立つ場合は周波数特性が波打つので広い周波数範囲で測定を行う場合にはとくに重要です。

電力が問題になるのは扱う電力が微小な場合です。(例えば遠距離の放送を受信する場合など)
電力が十分にあるのならばアッテネータを使用するのが正しい選択です。

VSWRとリターンロスの関係を示します。
http://www.stack-elec.co.jp/tech/return_loss.html
この表によるとリターンロスが60dBの時のVSWRは1.002となっています。
これがどれだけ厳しいものなのかお分かりでしょうか。
リターンロスが60dB超の終端抵抗器は数万円を超えます。

終端がマッチングしていない伝送線路はインピーダンスマッチング回路として使用されます。
しかしながら、正しく動作する周波数範囲は限られます。(LC回路でも同じ)
アッテネータを使用することで広い周波数でインピーダンスマッチングを行う事が出来ます。
特に直流を含む場合には抵抗を使う以外に方法は有りません。
例えば、50Ωの測定器を75Ωの線路にマッチングさせるには25Ωの抵抗器を挿入します。
これにより測定器側の反射はゼロになります。

この回答への補足

詳しい説明どうもありがとうございました。
もう一点確認させてください。アッテネータを付ける、付けないの
判断基準(指針)はなにかありますでしょうか?
弊社では、アンテナのVSWRが比較的よくても、
とりあえず3dB程度のATTを付けていますが、付ける付けないの基準がありません。とりあえず付けておけば問題ないという感じでもいいのでしょうか?
(ただし、技術者として、とりあえず、の行為は疑問ですが。。)

補足日時:2011/05/09 21:49
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私もときどきアッテネータで反射の影響を減らすことがあります。


特にパルス回路など、帯域が広くてマッチング手法が使えないときにやります。

進行波はそのアッテネータを1回通ると出力側に到達しますが、反射波は往復で
2回アッテネータを通ります。何度も往復する反射であれば、あっという間に
減衰します。

これにより3dBのATTを入れると、戻ってくる反射は6dB小さくなります。
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この回答へのお礼

やはりそうですか。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2011/05/09 21:50

VSWR改善のため、アッテネータを入れるというのは


聞いたことが無いですね。
マッチング回路を入れるならわかりますが。

アッテネータを入れて見かけ上のVSWRを下げても
何の意味も無いと思います。

高周波測定でアッテネータを使うのは2つのケースがあると思います。
1.信号が強すぎるので減衰率の判ったアッテネータを通して測定する
2.2回の測定で信号比較を行う際信号のレベル差が非常に大きいとき
  1つのメータが同じだけ振れる様にアッテネータで調整する。
  これにより正確なデータが得られる。

余談ですが VSWR=リターンロス ではありません。
もちろん大きな関連は有りますが。 
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうございます。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2011/05/09 21:51

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