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温度T一定、体積V一定の系は、ヘルムホルツの自由エネルギー
  F = E-TS
を最小化しようとする、
つまり、力学的エネルギーEを小さくすることと
エントロピーSを増大させようとする効果がせめぎあって
最小のFになろうとすると理解しています。
しかし、T一定のときは、Eの値は変わりようがないのでは?といういの疑問で行き詰っています。

根拠は以下の通りです。
系がギブス分布をとる場合は、Eは熱平衡での平均エネルギーなので、
  E =(1/z) Σ Hi exp(-Hi/kT)
です。
Hiは系が状態毎に持つエネルギーで、これを全状態分数え上げていますし、
その確率も、(1/z) exp(-Hi/kT)で決まっています。
よって、温度Tが決まれば、Eの値は変わらないと思うのです。

また、状態の出現確率が、(1/z) exp(-Hi/kT)で決まってしまうので、
無秩序さであるエントロピーSも決まってしまうようにも思います。

状態の出現確率が、(1/z) exp(-Hi/kT)から変化するのか?などと
いろいろな状況を考えてみては混乱しています。
どうか、Fを極小化するために、EやSがどうなっているのか教えてください。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

理解の仕方が少しばかりピントがずれているようですね。



分配関数から計算した内部エネルギーやエントロピーに状態がなっているとき、ヘルムホルツの自由エネルギーFは最小になります。ただそれだけ。
分配関数から状態を求めてもヘルムホルツの自由エネルギーFが最小になる状態を求めても同じ状態になる、求め方が別の方法である、ということです。得られる状態は同じ。

ヘルムホルツの自由エネルギーFが最小になっていない状態は平衡状態ではありません。つまりその状態からよりFが小さい状態に移行しようとします。
その状態変化の際に外部とのエネルギーや粒子のやり取りが行われ、分配関数自体が変化してしまいます。
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この回答へのお礼

期待通りの、すばらしいお答えです。
すっきりしました。
ありがとうございました。

お礼日時:2011/08/10 19:54

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