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こんにちは、当方言語学を専攻している大学生です。

最近、言語学の「強制(coercion)」という現象について議論している論文を探しています。
具体的に申し上げますと、特に進行相で現れる強制に関するものを探しています。
例えば、進行形(progressive)は、ある一定の時間的な幅を持つ事象に適用される形式なので、下のような 'study' と進行形の親和性は高いことになり、下のような例文は解釈が容易です。

He is studying. (彼は勉強している。)

しかし、極めて瞬間的な事象、例えば 'reach' や 'win' のような時間的な幅を持たないものとは進行形は親和性が低く、その事象生起(例: 頂上への到達、レースの勝利)に先行するプロセスが進行していると解釈が強制されるようです。

He is reaching the top. (彼は頂上に着くところだ。)
She was winning the race. (彼女はそのレースに勝つところだった。)

そういった現象は「強制(coercion)」と呼ばれているらしく、日本人でこのことについて詳しく分析している学者を探しているのですが、ほとんど見つかりません。

このような言語現象について詳細に研究を行っている日本人をご存知でしたら、是非お教え頂きたいです。回答よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

達成動詞が進行形になったときの解釈を coercion として扱った日本語の論文を知りたいと言うことでしょうかね。


CiNii にもないから、たぶんないでしょう。

ピンポイント過ぎるという問題でもあります。
語彙的アスペクトと文法的アスペクトが矛盾するように見えるとき、どうやったらその文を救うことができるか、どう解釈できるか、という大きな問題の中で捉えるべき現象です。

そもそも昔から論じられてきた問題で、coercion に絞ってしまうと、論文は見つかりませんよ。


少なくとも、日本語で書かれた論文を読もうなんて、虫がよすぎると思って下さい。
自分でもこれはいい内容だと思ったら、みんな英語で書きます。
内容はショボイけど、論文を書けって言われるから書いとくか、面倒だから日本語で書こうっと。
てな、ぐあいです。


Aspectual coercion に関する比較的新しい論文を紹介しておきますので、我慢して読んで下さい。
参考文献は、文字通り参考になると思いますよ。


Arche, María J. (2013)
The construction of viewpoint aspect: the imperfective revisited.
Natural Language & Linguistic Theory, Volume 32, Issue 3, pp 791-831.



Dölling、 Johannes. (2014)
Aspectual coercion and eventuality structure.
In Klaus Robering (ed.) Events, Arguments, and Aspect.
Amsterdam; John Benjamins, pp 189-226.
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この回答へのお礼

大変丁寧な回答をありがとうございます。

回答者様の仰るとおりで、かなり限定的な議論に絞っていました。
くださった助言も今後の方針を考えていく上での助けとなります。

また、アスペクト強制については複数読みましたが、紹介してくださった論文は初めて見ました。
本当に感謝いたします。ありがとうございました!

お礼日時:2014/09/01 16:55

coercion linguistic というキーワードで google 検索するといろいろの文献が見つかりますよ。

学者の名前も。図書館に行く前に google。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

試してみたところ、確かに沢山の文献が見つかりました。
この検索方法は盲点でした。

今後の研究の参考にしていきたいと思います、感謝いたします!

お礼日時:2014/09/01 19:45

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