A 回答 (90件中21~30件)
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No.73
- 回答日時:
観測する前の状態を言い換えるならば如何なる観測者も存在していない状態となります。
宇宙誕生〜観測者が誕生する迄の間がそれに当たります。このことが意味することはすでにご説明させて頂いたようにこの宇宙において「観測していない状態こそが本来の姿」となります。
観測する前の状態と観測した状態とが異なると言う事は、人には観測する前の状態を認識する能力が無い事を意味します。人の理性では「曖昧な状態(観測する前の状態)」を認識し理解する能力が無いと言う事です。
ですから人は理性では認識・理解出来ない状態=視覚情報を理性で認識・理解出来るように加工します。
この加工された視覚情報が「観測した状態=視覚情報」となります。
この事が意味することは理性では「本質」を認識・理解出来ないと言う事です。
言い換えるならば「本質」は認識するものでも理解するものでも無いと言う事です。
認知科学における概念とは抽象化された判断基準です。ここで言っている抽象化とは具現化された情報を抽象化する事でそれはつまり明確さを曖昧さに置き換えると言うことです。
曖昧さとは観測する前の状態である曖昧な状態と同じであることは概念とは抽象化即ち曖昧さに置き換える事によって本来の姿=本質を掴むと言う事になります。
更に言えば明確化は理性によって認識・理解する為の作業である事から言えば抽象化とは理性によって認識・理解する為の作業ではなおいとなります。
人に知性は理性と感性で構成されていることから理性の働き出ないのなら感性脳働きとなります。
要するに感性(感覚)を働かせる事で本質が掴めると言う事になります。
本質を掴みたいのなら理性では無く感性(感覚)を研ぎ澄まさなければならないと言う事です。
相変わらず、筋の通ったお考えで、一応は納得できます。
しかし、かの有名な「電子の二重スリット実験」のことを、通りいっぺんの理解しかできていないので、深い納得というところまでゆきません。
観測者がいると結果が違ってくるということですが、近くをトラックが通っても違ってくるという話もあるようですし、つまり、この実験のこと自体を理解できていない、ということです。
それにしても、本質を掴むためには科学的思考では無理であるということについては納得できます。
No.72
- 回答日時:
>散逸構造
空という言葉には、空っぽ、実体がないという意味があります。
諸行無常とは、時間と共にあらゆるものが変化していると受け取れます。
熱力学第二法則での時間とは、秩序あるものが無秩序になることを表します。
渦ができると、秩序が無秩序になって時間の矢ができます。変化することです。
これは、諸行無常であると思います。
渦の中心は秩序があるのに対して、渦の周りは無秩序です。
秩序は有であり、無秩序は無では、ありませんか?
散逸構造が維持できるのは、開放系であるので熱を逃す事ができるからです。
宇宙が閉鎖系ならば、やがて、宇宙は高温になりすぎて熱死します。
>「即」という仏教用語は、「二つの事象が一体不二である」という意味であると思います。
その通りですよ。
Aがあるためには、Aではないものがあるとして、Aがあると言える。
A(Aという有)があるためには、Aではないもの(Aではない有とAではない無)があるとして、Aがあると言える。
※空(Aではない有とAではない無)
>輪廻転生思想がもたらしたカースト制度
インドでは、カースト制度という身分制度がありました。
その家に生まれた者は、生まれた時から身分が決まっている。
バラモン教の教えからきていると記憶していますが、人は生まれ変わっても同じ家柄、同じ身分に生まれ変わる。
だから、生まれ変わっても輪廻転生から、逃れる事はできない。
>空を空っぽ、無とする考え方もあります。しかし、釈尊は自分がいないことを非我としたようなのでどうなのでしょうか?
>また、全ては脳内の出来事だとすると、人は自らが作った言葉に囚われているだけだという考え方もあるようです。
>空という言葉には、空っぽ、実体がないという意味があります
「空」とは、空っぽ、実体がない、無、等の解釈があることは存じています。しかし、仏教は「三世の生命」を説いています。即ち「生」と「生」の間は「死」がつないでいる、と。すると、死は「空」で説明するしかない。「空」
が「無」であると説明不能になります。
蝶々さんは仏教を信奉しておられる方だと思っていましたが(違ったら失礼)そのあたりはどうなのでしょうか?
無秩序とは、秩序のない状態ということで「無」ではないと思います。
>Aがあるためには、Aではないものがあるとして、Aがあると言える
こういうような表現をされる方が他にもいらっしゃいますが、論理学的にどうなんでしょう?
そんな難しい表現でなく「Aは本質的にBなのである」でいいのではないでしょうか?
古代インドの身分制度は、当時の権力者が作ったものであり、輪廻転生思想がもたらしたものではありません。
所謂「輪廻転生」について一般的には、全く同じ姿で生まれてくるとか、仰るように同じ家に生まれてくるとかいう考え方があるようですが、その人の生き方を因として新たな果をもたらすという因果をも説いているのが仏教です。そこにも当然変化があるということです。
No.71
- 回答日時:
にゃんポコさんのご意見が聴けてありがたいです。
>これは、金剛般若経の一節の公案形式の「解釈」ですか?
この一節が公案的であると感じられるのはあると思います。
そして、先ほどの全一体の説明は私が為す一つの解釈です。
>その全部を仏は覚知しているが、凡夫はあらぬところを見て、分からないでいる、変なところで執着をしている、と。
多分ですが、仏はそれ(全一体)を覚知しているがそれに執著しない。凡夫はそれ(全一体)を知ってもそれに執著を起してしまう。このようなことを言っているのだと思います。
つまり、果てしない宇宙であっても、執著を起したところには、”果てしない宇宙”など存在しないと言う事だと私は考えました。執著を起すと言う事はそういう事なのであると。
ニャンポコさんも危惧されているように、観念に束縛されてしまいがちなのが言葉を操る人間の陥りがちな穴とも言えます。
その観念の束縛を解くためにも、このような難しい言い回しが経典に出てくるのだと思います。
整理してみます。
・対象が何であれ、執著を起せば正見は得られない。
・全一体と言う主客の立場の相違を超えたものであっても、執著を起してしまうのが凡夫である。
・言葉に説き得ないものに執著を起すのであるから、それは全一体という執著となる。
・正見を得た所では、全一体にも執著がない。
紹介した一説は、は僕のためにあるような一説だなと、思われたのですね。
事実、僕は全一体に執著していたからです。
>それを何かの手掛かりに分かりたいというのが相変わらずの私の知的好奇心でなのです。
金剛般若経には、
”まさに住するところなくしてしかもその心生ずべし”
と言う句があります。
この、まさに住するところなくして、と言う文言が分かれば、全一体とか、空とか、無とか言うことも分かります。一切の立場を離れて、と言う意味です。
僕らは常に何かに縛られているでしょう?
社会的な立場だけでなく、自分と称するものにさえ縛られてしまう。そして、これはこうであると認識したなら、その認識にも縛られてしまう。(縛られると言う事はある意味、形を成すということですが、その形が正常かどうか、正常な形などそもそも存在するのかどうか、と言った事さえ僕らには分からない。)
それら一切の虚妄を生成する立場を退けて、法華経に言う”一なる他の立場”に立った時に、生じせしめる本心が、生ずべしその心であると言う事なのです。
仰るところの「執著」の定義が私には判然としません。
辞書を引けば、「悟りの妨げになるような心の囚われ」のようなことが書かれてありますが、自分の財や名声、手柄などに囚われている心理状態であれば、思考の方向性を誤るであろうとは思います。
しかし、他の方が紹介した山口小夜子さんの言うことや、キサラギさんの言うことは、何か「無我の境地」のような心理状態に思えます。この境地が判然としないということです。
何の分野でも、王貞治にしても、ジャイアント馬場にしても、岡本太郎にしても、釈尊にしても、欲望があったから、本質をつかみたいという欲望に執著したからそれぞれの結果が得られたものと思います。
それを傍から見れば「無我」的に見えるだけであって、彼らの心は決して無我ではないはずです。
この点を指摘すると次に思うことは
>”まさに住するところなくしてしかもその心生ずべし”
です。
「執著」ということの本義は、既成概念に囚われないことである、と解釈をすれば、納得はできます。
いわゆる常識ですね。その根っこは民衆が認めている「哲学」であると。それは現代においては科学的哲学と言えると思います。即ち、時空概念を基本とした帰納的思考によって帰結される哲学。
それに囚われないということであれば、理論として納得できます。
No.70
- 回答日時:
全一体とは、一なる全体と言う意味です。
命あるものや命無きものという分別を超えたところの、それです。>それはものではないし、<ものでないもの>でもない。
と言うところのそれです。
これは、金剛般若経の一節の公案形式の「解釈」ですか?
いずれにしても、すっきり解く力はまだ私にはないようですので、思ったことを書いてみます。
「執着」という仏教用語はあまり私には馴染みがなかったのですが、それに囚われることにより「悟り」に進めなくなるもの、と定義します。
「全一体」というものは確か「キサラギ世界観」の中にその概念があったと思います。
つまり「全部」。
その全部を仏は覚知しているが、凡夫はあらぬところを見て、分からないでいる、変なところで執着をしている、と。
まあ、そのようなことが書かれてあるのではないかと思いました。
大変に観念的な世界です。それを、感覚的認識で把握しているのですから、難しいです。しかし、キサラギさんは何ものかも認識しているわけですから、それを何かの手掛かりに分かりたいというのが相変わらずの私の知的好奇心でなのです。
No.69
- 回答日時:
良かった^^
これなんですけど、
以下
また、『如来が説かれた果てしない宇宙は宇宙ではない』と如来は説かれています。それだからこそ、<はてしない宇宙>と言われるのです。それはなぜかというと、師よ、もしも、宇宙というものがあるとすれば、<全一体という執着>があることになりましょう。しかも、『如来の説かれた全一体という執着は、実は執着ではない』と如来が説かれています。それだからこそ、<全一体という執着>と言われるのです。」
師は言われた―「スブーティよ、<全一体に対する執着>は、言葉では表現できないもの、口では言えないものだ。それはものではないし、<ものでないもの>でもない。それは、愚かな一般の人々が執着するものなのだ。
以上
僕はこれを読んで、やっぱ分かってるなと思いました。分かって書かれていると思ったんです。この文章が。全一体と言う言葉は、私も使います。金剛般若経に記されているのを見て使うようになったわけではなく、個人的に使っていたところ、金剛般若経にも、同じ意味で使われていたのです。しかも、文章において上回った意味でその語彙が使われているところに、流石やん、、と思ってしまったのです。もしかすると、にゃんポコさんはこれをスルっと理解するかもしれないと、思っています。
No.67
- 回答日時:
うん、なるほど。
しかし、このことはいわゆる「煩悩」を捨てよ、ということだと思うんです。
お馴染みの釈尊の教えです。
ただこれの解釈は、低い煩悩に執着せずに、本質を見ようとする「欲望」に我が身を委ねるべきだ、ということだと思うんです。
大変に重要な「生き方」であると私も思いますが、仏教で説く「空」とは別概念であると私は考えています。
No.65
- 回答日時:
お礼ありがとうございます。
>この世界が諸行無常で、一時として同じ状態であることはなく、変化の連続であることは論を待たないところです。 しかし、色即是空が諸行無常を表した言葉であるのか?私には少し疑問があります。 つまり、物質が変化をすることに違和感は感じませんが、=である、変化する空とは何か、ということです。
宇宙はエントロピー増大則によって膨張して、無秩序に向かっています。
これは、宇宙背景放射の観測で確認されています。
そこで、熱力学の第二法則で考えてみましょう。
諸行無常を川の流れと例えると、そこに対流が生まれます。そして、渦ができるのです。
その渦は、散逸構造と呼ばれています。
人間も散逸構造なので、存在を維持できます。
川の中の渦は、「空」ではありませんか?
有と無が同時にあります。
>量子のこの性質を、現実とは有と無が同時にある、として果していいのか?
川の中の渦は、回転して渦を作っています。
全ての物質は回転しています。そして、対になって回転しています。
量子力学は、ミクロの粒子の運動を観測する学問だと思います。
光子を観測するまでの波の状態は、「空」ではありませんか?
>空即是色とは、色即是空と対になっているものであり
「空」を人間の五感で認識して、脳内で過去の経験で「自分なりの現実」と解釈してしまう。
脳内の過去の経験を八正道で新しくすれば、「新たな自分の現実」が生まれる。
即非の論理=「仏説般若波羅蜜、即非般若波羅蜜、是名般若波羅蜜」
そして、心は自由だ。
修行者よ、輪廻転生思想がもたらしたカースト制度に囚われるな。
知彗(直観を含む知恵)と縁起(原因と結果)で自由に生きることができるんだよ。
輪廻転生があってもなくても、あなたの心は永遠に自由だ。
飛んでいる鳥のように。
>その渦は、散逸構造と呼ばれています
人間も散逸構造なので、存在を維持できます
これは、その通りだと思いますが、
>川の中の渦は、「空」ではありませんか?
有と無が同時にあります
「即」という仏教用語は、「二つの事象が一体不二である」という意味であると思います。
「有と無が同時にある」ということは、異質のものが同時に存在しているということになり、「即」ではないと思います。
>即非の論理、輪廻転生思想がもたらしたカースト制度
これの意味が分かりませんでした。
No.64
- 回答日時:
動画リンク
いい動画でした。
山口小夜子さんって、私と干支も生年月日も同じなんですね。だから、急に親近感が湧きました。感覚的に近い感じもしますね。
モロッコの少女の「文明に毒されていない目」に感動したということはよくわかる気がします。
ある時にブータンの少女たちの表情を見て、私も同じことを感じましたし、昔の日本人の写真を見ても同じことを感じます
彼女の表現したいもの、現実にあるすべてのものを融合するもの…これってやっぱり、生命の本質=西洋哲学で言う存在、なのではないだろうか?
彼女は、大変女性らしい「筋道」で同じ所へたどり着いたんだなあ、と思いました。まあ、ある意味sexyですね。
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