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日本銀行について

大学受験の政治経済の勉強をしていたところ、国債の日銀引き受けが原則的に禁止されていると参考書に書いてありました。ネットで調べてみると、その理由として、中央銀行がいったん国債の引受けによって政府への資金供与を始めると、その国の政府の財政節度を失わせ、ひいては中央銀行通貨の増発に歯止めが掛らなくなり、悪性のインフレーションを引き起こすおそれがあるからだとわかりました。
しかし、別のページで日銀は政府への貸し出しを行う政府の銀行でもあるとありました。
これは政府に対して資金供与をしていることにはならないのでしょうか。

また、公開市場操作の項で、日銀が市中銀行に国債や手形を売ったり買ったりして、通貨供給量を安定させるとありました。
これはコレは日銀が国債を引き受けてるとはならいないのでしょうか。

A 回答 (2件)

私は素人に過ぎませんが、大学受験のとき「政治経済」が得意科目だったという、それだけの理由で回答を書いてみます。

平凡社『世界大百科事典』や次のサイトを参考にしました。
日銀の国債引受け(青山浩一郎・多摩大学教授)
http://faculty.tama.ac.jp/aoyama/no6/263.htm

> 国債の日銀引き受けが原則的に禁止されていると参考書に書いてありました。

その通りです。国債は、民間金融機関などが引き受けます(市中消化の原則)。金融機関が政府から国債を引き受けるということは、何とか売りさばいて、売れ残りは金融機関がかぶって引き取るということです。
民間は経済合理性で動いていて、それが国債発行の歯止めの役割も果たしています。もし、政府が無茶苦茶に発行したら、民間は「売れそうにないし、自分がかぶったら損する」と感じて引き受けないでしょう。そんなことにならないよう、政府も発行を控えます。逆に言うと、売りさばいて手数料が入る(または、自分でかぶってもたぶん損しない)からこそ、引き受けるわけです。
さて、「日銀引き受け禁止」の原則があると知ったなら、「原則ということは、例外もあり?」と頭を働かせなければなりませんね。例外として「政府短期証券」などがあります(日銀引き受けが禁じられていない)。また、それらによって「日銀は政府への貸し出しを行」います。言い換えると、短期間は貸すが長期間は貸さないわけです。すぐ返済する(60日間)ならば、例外的に日銀が引き受けましょうということです。これは「政府に対して」超短期の「資金供与をしていることに」なります。しかし超短期で返済するので、

> 政府の財政節度を失わせ、ひいては中央銀行通貨の増発に歯止めが掛らなくなり、
> 悪性のインフレーションを引き起こすおそれ

は少ないでしょう。おそれがあるからと、日銀引き受けを全面的に禁止すると、政府は短期の資金繰りに困ります。これは危険事態を意味し、企業にたとえるなら、一時的な資金ショートを乗り切れなかったばっかりに倒産する場合さえ出てくるのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。大変参考になりました。

お礼日時:2009/04/17 23:39

まあ経済学者じゃないので気軽に聞いて下さい。

(読んでかな、笑)
>国債の日銀引き受けが原則的に禁止
これは「初めから日銀が引き受けることを前提として国債を発行してはならない」という意味です。
>日銀が市中銀行に国債や手形を売ったり買ったり
売りオペ、買いオペですね。通貨流通量の調整のために行います。最近はあまり話題無いなりません。もうそんな程度の手段で景気を回復させる段階ではないですから。
>政府に対して資金供与をしている
まあ、政府が市中銀行からお金を借りる事は無いですね。その場合は国債の販売になります。ですので現金が入用な場合、政府の相手は日銀しかありません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。大変参考になりました。

お礼日時:2009/04/17 23:38

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