http://en.wikipedia.org/wiki/Euler-Mascheroni_co …
によると
1+1/2+1/3+…+1/n
=γ+log(n)+(1/2n)-Σ[k=2,∞](k-1)!C(k)/n(n+1)…(n+k-1)
という漸近展開があるそうです。漸近展開とは、簡単に言うと、nが十分に大きい場合の近似式です。
http://en.wikipedia.org/wiki/Stirling%27s_approx …
によると
n!
=√(2πn)*(n/e)^n*e^λ(n)
という漸近展開があるそうです。
ところで、
√1+√2+√3+…+√n
などの漸近展開をご存知の方がいらっしゃれば教えてください。
y=√xのグラフとy=√(x+1)のグラフではさまれた面積と考えることで、
√1+√2+√3+…+√n
=(2/3)n√n+…
となることはわかるのですが、
√1+√2+√3+…+√n
=(2/3)n√n+α√n+…
とさらに精密にしたいとき、αがどういった定数になるのかわかりません。
No.1
- 回答日時:
漸近展開は知らないが「どうすれば漸近展開が分かるか」は分かる.
要は数列 a(n) = √n に対してその和 S(n) = a(1) + ... + a(n) を n の式で表そうということなので, S(n)-S(n-1) = a(n) が手がかりになる.
で, まず S(n) = (2/3)n^(3/2) + ... が分かっているのでこの式にぶち込む. このとき n^a - (n-1)^a = n^a[1 - (1-1/n)^a] の右辺を 2項定理でばらすと (a = 3/2 として) n^(3/2) - (n-1)^(3/2) = n^(3/2)[(3/2)(1/n) - (1/2)(3/2)(1/2)(1/n)^2 + ...] = (3/2)n^(1/2) - (3/2)(1/4)n^(-1/2) + ... より S(n) - S(n-1) = n^(1/2) - (1/4)n^(-1/2) + ... となる.
でこの余計な n^(-1/2) の項を消すために S(n) = (2/3)n^(3/2) + cn^(1/2) とおいて再度 S(n)-S(n-1) を計算すると
S(n) - S(n-1) = (3/2)n^(3/2)[1 - (1-1/n)^(3/2)] + cn^(1/2)[1 - (1-1/n)^(1/2)] = n^(1/2) - (1/4)n^(-1/2) + ... + (1/2)cn^(-1/2) - ...
が得られ, n^(-1/2) の係数を比較して c = 1/2. つまりあなたのあげた α は 1/2 です. もちろんさらに高次の展開を求めれば漸近展開をどこまでも計算することができます (やることは同じで面倒なだけ).
ちなみにこの導出過程をじっと見ると n^a に対する漸近展開が (a > 0 なら) [1/(a+1)]n^(a+1) + (1/2)n^a + ... であることがわかる. これはもちろん a が整数であっても成り立ち, 例えば
Σk^1 = (1/2)n^2 + (1/2)n,
Σk^2 = (1/3)n^3 + (1/2)n^2 + (1/6)n,
Σk^3 = (1/4)n^4 + (1/2)n^3 + (1/4)n^2,
...
です.
たいへん感謝いたします。
おっしゃるように確かめました。
(√1+√2+√3+…+√n)=(2/3)n√n+(1/2)√n+(1/24)(1/√n)+…
となりました。
aが自然数なら、
Σk^a = [1/(a+1)]n^(a+1) + (1/2)n^a + …
という面白い性質も確かめることが出来ました。
すばらしい解法をありがとうございました。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
ちなみに今の場合は定積分からも「α=1/2」が想像できます.
まず
∫[0→1] √x dx = 2/3
の左辺を矩形公式で和に変換すると
(1/n)Σ(k=1→n) √(k/n) = 2/3
となり, 両辺に n^(3/2) を掛けると
√1+√2+√3+…+√n = (2/3)n^(3/2)
になります. ただし矩形公式では区間の幅に比例する誤差があるので, 実際には
(1/n)Σ(k=1→n) √(k/n) = 2/3 + O(1/n)
です (O(1/n) は「1/n に比例する項」というくらいの意味).
ここで, 左辺の積分を今度は台形公式で和に変換すると精度が上がって
(1/n)Σ(k=1→n) (1/2)(√[(k-1)/n]+√(k/n)) = (2/3) + O(1/n^2)
になります. ここで同じように両辺に n^(3/2) を掛けて左辺を整理すると
√1 + √2 + … + √(n-1) + (1/2)√n = (2/3)n^(3/2) + O(n^(-1/2))
となり, 両辺に (1/2)√n を加えることで
√1+√2+√3+…+√n = (2/3)n^(3/2) + (1/2)n^(1/2)
まで持っていけます.
ああ, たぶん a が正なら自然数かどうかに関係なく
Σk^a = [1/(a+1)]n^(a+1) + (1/2)n^a + …
となると思いますよ.
お返事遅くなりすみません。
いろいろ調べてみました。
No.2でおっしゃるように精度を上げるためには台形公式があるようですが、さらなる上には、オイラーの和公式(Euler Maclaurin formula)を使うとよいようです。
またNo.1でおっしゃる二項定理を次のように考えてみました。
S(n)=1^p+2^p+…+n^p
を求めるために、
S(n)-S(n-1)=n^p
を利用する。
S(n)=a[1]n^(p+1) + a[2]n^p + a[3]n^(p-1) + …
と仮定すると、
S(n-1)
=a[1] n^(p+1) - a[1](p+1) n^p + a[1](p+1)p/2 n^(p-1) - …
+ a[2] n^p - a[2]p n^(p-1) + …
+ a[3] n^(p-1) + …
なので、形式的に係数を比較して、a[1]、a[2]、a[3]、…を求める。
ただし、積分定数のようにこの場合は和分定数Cの不定性がある。
S(n)=C + n^(p+1)/(p+1) + n^p/2 + pn^(p-1)/12 - p(p-1)(p-2)n^(p-3)/720 + …
この式はp≠-1であれば意味ありそうです。
p=2のとき、S(n)=C + n^3/3 + n^2/2 + n/6
S(0)=0からC=0なので、S(n)=n^3/3 + n^2/2 + n/6
p=1のとき、S(n)=C + n^2/2 + n/2 + 1/12
S(0)=0からC=-1/12なので、S(n)=n^2/2 + n/2
p=1/2のとき、S(n)=C + (2/3)n^(3/2) + (1/2)n^(1/2) + (1/24)n^(-1/2) + …
これは、√1+√2+√3+…+√nの漸近展開と考えられると思うのですが、この式だけから和分定数Cを求められるのかはわかりません。S(0)=0やS(1)=1からはCは求まらないし。
p=0のとき、S(n)=C + n + 1/2
S(0)=0からC=-1/2なので、S(n)=n
p=-1/2のとき、S(n)=C + (2)n^(1/2) + (1/2)n^(-1/2) - (1/24)n^(-3/2) + …
これは、1/√1+1/√2+1/√3+…+1/√nの漸近展開と考えられると思うのですが、この式だけから和分定数Cを求められるのかはわかりません。S(0)=0やS(1)=1からはCは求まらないし。
p=-2のとき、S(n)=C - n^(-1) + (1/2)n^(-2) - (1/6)n^(-3) + …
よく知られているようにS(∞)=π^2/6からC=π^2/6なので、
S(n)=π^2/6 - n^(-1) + (1/2)n^(-2) - (1/6)n^(-3) + …
たとえば、
(1/1^2 + 1/2^2 + … + 1/n^2 - π^2/6 + 1/n)*n^2 の極限は1/2
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