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抗がん剤の時間治療の普及について

今年の5月に放送された「たけしの家庭の医学」で、細胞が活発に活動しない夜~朝にかけて抗がん剤を投与すると、副作用が少なく元気に過ごせるということを初めて知りました。
方法も紹介されている限りは難しそうではなく、普及していくのではないかと思ったのですが、番組の最後では難しい問題があるようなことが匂わされて終わった気がします。

薬剤師の友人が言うには、学会などではあちこちでとりあげているところもあったとのことで、知名度が低いためでもないようです。
大学病院に勤めている友人に聞いてみたところ、手薄になる夜間帯に抗がん剤の投与をすることに、現場が反対しているのではないか、という意見でした。

投与は機械が量や時間を調節して行いますし、定期的な確認やチェックは必要でも、副作用で苦しむ人のケアよりは、よっぽど手がかからないように思います。
現場で抗がん剤の時間治療が進まない理由、またはこういうことではないかなどの意見をいただければと思います。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

そのご友人の言う通りです。



抗がん剤を夜間に投与すると副作用が減ることは、
ずっと前からわかっていました。
例えば、患者が熟睡しているならば、吐き気などの副作用に
反応が鈍くなるのは、簡単に想像できると思います。

「投与は機械が量や時間を調節して行いますし、
定期的な確認やチェックは必要でも、副作用で苦しむ人のケアよりは
よっぽど手がかからないように思います」

夜間投与の患者が、ひとり、ふたりならば、質問者様のおっしゃることも
ごもっともです。
ですが、入院患者50人中30人が夜間投与だったら、どうでしょう。
当直4人として、一人が8人を担当します。
もしも、副作用がゼロだったら良いでしょう。
でも、そんなに美味しい話はありません。
重度の副作用が出て、看護師が二人、手当に回ったら、残り二人で49名の
夜間看護をして、その内、29名が抗がん剤の点滴となります。
とても、対応できるはずがありません。
となれば、人数を増やすしかありませんが、
そうなると、とたんに、経営に響いてきます。

医療は平等でなければなりません。
Aさんは昼間の投与、Bさんは夜間の投与と単純に分けることも
できないのです。

点滴は、医師の指示に基いて、看護師がするものであって、
抗がん剤のように副作用が強い点滴をするとき、医師が不在というわけには
いきません。
肝心の医師は、ただでさえ過労状態です。

病院とは、緊急事態が起きるのが当たり前なのです。
これ以上の負担には、耐えられません。
ついでに言えば、夜間看護は保険点数も高くなります。
そこに人数をかけることに、支払い側が良い顔をするはずがありません。

現実には、夜間投与は、そのようなことを研究している施設、
そのようなことに特別な理解のある施設に限られます。
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この回答へのお礼

質問後、パソコンが壊れてしまい、お礼が遅くなってしまいました。
申し訳ありませんでした。

お忙しい中、ご回答をありがとうございます。
ご指摘の通り、私は一病棟に1~2人くらいの抗がん剤投与のイメージでいました。
確かに50人中30人も抗がん剤の投与をしている病院があるのであれば、夜間投与など無理なことですね。
そのようなことに思い至らず、浅慮な質問をしました。

それでもお答えいただいたことで、自分の中の疑問がハッキリして良かったと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 10:34

看護師です。

抗ガン剤治療を目的とした患者が多い病棟勤務経験が3年あります。
私の経験から述べると、夜間の抗ガン剤投与は大変リスクが高いです。
観察だけでも看護師一人あたりの負担が非常に大きく、必然的に他の患者へ
提供される医療や看護の質低下も招きます。
夜間は、治療を安全に進めるには大変不向きな環境ですので、主治医もおり、
看護師の数も多い日中に副作用に対応するほうが、患者も医療者もローリスクだと思います。

夜間が不向きな点とは、
・暗い
・患者が眠っているため、痛みや腫れなどの自覚症状の訴えが遅延しがち
・看護師の数が極端に少ない

巡回毎(2時間毎)に看護師が行う観察点は。。。
(1)患者の一般状態(気分不良などの副作用の出現の有無と程度)
(2)機械の正常な作動と設定(作動していること、医師の指示通りの薬剤量と時間の設定どおりであるか)
(3)点滴ボトル(患者氏名と投与開始時刻から矛盾の無い残量であるか)
(4)点滴ルート(点滴ボトルから患者まで、接続部位の外れ、折れ、漏れがないか)
(5)点滴刺入部位(薬剤の漏れによる痛み、腫れ、発赤が無いか)

どれも必ず毎回行う観察です。どれも絶対はずせません。
入院患者は約50人。日中なら10人程度の看護師がいますが、夜間は2~3人しかいません。
一人の看護師が20人を超える患者を受け持つこともごく普通にあり、観察点の多い
抗ガン剤投与の患者を複数受け持つのは大変な負担なのです。

そして以下のような事態になることも。。。
(1):異常があれば、状況に応じて医師の診察、緊急の検査や処置、薬剤投与、家族へ連絡、
 以後より注意深い観察、転室などが必要となることがある(抗ガン剤投与の患者に限りませんが)。
(4):抗がん剤は高価です。体外に漏れた分は、どうやって患者にお返ししたら良いでしょう?
  体内に入った分と漏れた分がそれぞれ何ccだったかなど、当然判断しようがありません。
  もう1度やり直しますか?副作用は強く出ませんか?身体への影響は?
  やり直さないなら、効果が十分でなかったときに、漏れたからではないと言いきれません。
  …考えだしたらキリがないほどのトラブルが想定できます。  
(5):抗ガン剤によっては漏れると皮膚組織が壊死するものがあります。漏れを発見したら、
 中止するだけではなく、別途皮膚処置方法があり、これを行い、以後の皮膚変化も当然
 注意深く観察せねばならない必要性が生じます。万一、皮膚組織が壊死したら、
 皮膚の治療にかかる費用は全て病院負担で行うと言えど、皮膚切除&皮膚移植が必要となる
 ケースもあり、患者には大変な負担であり、訴訟になれば必ず病院側は負けます。
 薄暗い中で最低限のマンパワーでは、わずかな皮膚変化を発見するには難儀します。
 次の巡回は2時間先です。壊死を起こすには十分な時間です。
 
このような状況で、夜間、抗ガン剤投与を受けたいと思いますか?
私は看護師としても患者としても避けられるものなら避けたいです。

巡回時の室内照明の点灯に同室内全患者の同意があること、
看護師が相応の数に増員される必要があると思います。

でも、巡回毎に部屋の電気を煌々と点けられたら眠っていられず、就寝中の投与が
そもそもできなくなりますね。看護師の増員もかなり非現実的です。
やはり、夜間投与せざるを得ないケース以外は、日中投与するしかないという
ことになるのではないでしょうか。

ご参考まで。
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この回答へのお礼

質問後、パソコンが壊れてしまい、お礼が遅くなってしまいました。
申し訳ありませんでした。

具体的な事例をありがとうございます。
夜間に看護師さんが少ないことは承知していたのですが、抗がん剤の治療で吐き続けて食事が食べられないとか、脱毛で悩んでいたりとか、口内炎がひどくで水を飲むにも痛いとかいう人を見たことがあるので、それらがなくなるのであれば、夜間の投与はとても良いことなのではないかと思ったのです。

けれど説明していただき、それだけではないリスクの大きさにも気づかせていただきました。
お忙しい中、ご回答をありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 10:41

患者側です。


抗がん剤の種類によって違うかもしれませんが、投与中は時間ごとに尿の量を測定してました。
(腎臓に負担がかかる種類だったので)
決められた時間内での量が足りないと注意されたり、けっこうこまめにおしっこしてました。
正直、夜間に何度もトイレに起きるのはツライかも。

後、前の回答にもありますように投与中は1人の患者に対して何人もの看護師さんがチェックにきます。
2組になって入れ替わり、立ち代り点滴の交換、チェックに来てらっしゃいました。
それが、(抗がん剤の種類にもよりますが、)数時間、数日(1クール単位で)に及びます。正直夜中にドタバタそういった作業をするのは、騒がしいし、間違いの元ではないでしょうか?

苦しい思いした抗がん剤治療ですが、夜間の方が副作用が少ないからといって「なら、夜にしてくれればよかったのに」とかは思いません。個人的にですけど。
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この回答へのお礼

質問後、パソコンが壊れてしまい、お礼が遅くなってしまいました。
申し訳ありませんでした。

患者様側からの回答をありがとうこざいます!
苦しくても日中の方がいいという意見は「そうなのか!」と目からウロコが落ちる思い出した。
苦しい体験の話もありがとうございます。
十分納得できました。

お忙しい中の回答、ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/01 10:45

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