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 素朴な疑問なのですがお願いします。
 有機合成の反応ではよく沸点還流をします。たとえば私は遷移金属触媒を使った反応で、トルエン溶媒で110℃で反応して生成物ができます。このような反応では溶媒がなくならないようにジムロートを使って還流しますよね。でも、110℃で反応するならキシレンとかもっと沸点の高い溶媒を使ったほうが、溶媒が枯れるリスクがなくていいと思ってしまいます。トルエンで110℃なのとキシレンで110℃なのでは違うのでしょうか?沸点で反応するメリットがあるのでしょうか?

A 回答 (3件)

攪拌が十分であれば、トルエンでの110℃とキシレンの110℃の温度効果は変わりません。


(溶媒の極性の影響が同じであれば、同じ結果を与えます)。

沸点での反応は、バス温が若干変動しても、反応系は概ね沸点を維持します。
キシレンではバス温の変化が直接、反応系に影響します。
温度の効果が高い反応系では、影響が出ると考えられます。
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この回答へのお礼

なるほど。沸点が維持されるから反応の再現性が良くなるというわけですね。勉強になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2004/12/07 00:38

沸騰時は縦・上下の温度ムラが小さいですね。


温度が高くなる失敗の可能性が低くなります。
そして、最も重要なのが、反応終了後、溶媒除去時の収率低下が抑えられます。
たとえば、減圧濃縮時に起こる分解や思わぬ反応を最小限にできます。
また、残留溶媒による生成物確認の妨害の可能性が小さくなります。

極端に低沸点の溶媒は別ですが、同系の溶媒ではなるべく低沸点を使うのが
原則です。
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この回答へのお礼

参考になりました!ありがとうございます。

お礼日時:2004/12/07 00:25

> 沸点で反応するメリットがあるのでしょうか?



・加熱還流の方が激しく攪拌される → 衝突頻度増加(反応時間短縮)
・加熱還流は実験の再現,追試が容易 → 再現性と信頼性の向上

の2点ではないでしょうか?
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この回答へのお礼

参考になりました。ありがとうございます!

お礼日時:2004/12/07 00:39

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