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“痛い発言”と言いますが、この場合における痛いはいつ頃から使われ始めたのでしょうか?

A 回答 (3件)

関西の一部地域の方言が発祥と思われます。

他の地域にも類例があるかもしれませんが、私は関西人なので他の地域はよく知りません。

世間一般に普及したきっかけはおそらく関西系お笑い芸人がテレビでもそれを使用するようになったからで、私の記憶では1990年代~ダウンタウン全盛期の頃に彼らがテレビ番組のフリートークなどで割と頻繁に使用していた記憶があります。しかしダウンタウンが「発明」した彼らオリジナルの言い回しではないです。

ダウンタウンが世に出る以前から、私が小さな子供の頃から、私が住んでた地元(大阪)の一部の地元民は、イタイやっちゃなあ、とか、頭痛いんか?とか、言う人は言ってました。

頭がオカシイ奴だな、とか、頭が悪いのか?アホなの?というニュアンスで使われていました。

ただ、そこまで一般的ではないというか、かなり毒舌な人、煽り文句や暴言を平気で吐くタイプの人、ガラ悪めの人、そういう界隈だけが使うスラングみたいな感じでしたね。一般人同士の雑談でポンポン出てくるような言葉ではなかったです。

「アホ」というよりも悪意や侮蔑を強烈にこめるような言い回しです。

上岡龍太郎や笑福亭鶴瓶、島田紳助あたりも昔からテレビで多少は使用してたんじゃないかとは思うし、落語家の中にも割とポンポン辛辣なことを言うのが芸風の人なら話芸のアクセントに稀に使う、みたいな感じで使ってそうです。しかし、頻度は低めであっただろうと思います。そのような言い回しをガンガン使いまくって普及させた、「インフルエンサー」的な役目を果たしたのはやはりダウンタウンなのかな、という気はします。

関西方言の「痛い」の語源ですが、起源が古い関西方言のひとつに「いわす」という方言があるんですが、これが一つの語源であろうと思います。

関西方言の「いわす」は、標準語で言えば「こわす」というようなニュアンスを孕んでいます。讃岐方言に「いわっしゃげる」と言う言い回しがあり、胸倉をつかんで相手を恫喝するようなときにしか使わない言葉ですが、同じ語源と思われます。

腰をいわす(腰を壊す、腰を痛める)

というような使い方、意味合いになります。

だから、腰をいわす、首をいわす、という用法と同じ用法で「頭をいわす」と言った場合、頭が故障する≒正気ではない、気が狂っている≒頭を痛めている≒イタい人、またそのような人の発言、というように、徐々に転用していったと考えられます。

また類似のスラングで「いってる」という言い方もあります。これは関西方言というより、全国的にあるスラングかなと思いますが、特に関西圏での定着率が高いかもしれません。

この「いってる」は「ぶっ飛んでる」もしくは「狂ってる」というニュアンスですが、この「いってる」は「ある方向に何かを全振りする、している」と言うニュアンスが強い言い回しです。

頭がいってる人、目つきがいっちゃってる、などですね。
関西方言で有名な用例としては「いてまえ」とか「いてこましたろか」などがあります。

「いてまう」の場合も、いてもうた結果としては何かが壊れる、何かをいわす、こともよくあるわけですが、そもそもの意味は、壊す、故障する、という意味ではなくて、極端な方向に全振りする、後先考えずに一方的に(片道切符で)ぶっ飛んだことをやらかす、一線をハッキリ越える、というような態度のことで、古語の「往ぬ」「去ぬ」あたりが語源と考えられます。

いてまえ、は、やっちまえ、ぐらいの意味ですが、相手を殺してしまえ、ぐらいの勢いで使う言葉で、ただ壊すというより、全てを終了させる感じですね。

だから「いってる」というのも、そのくらいヤバイヤツ、という意味になりますが、英語のcrazyが両義的な意味を持つように「いってる」も、アカン方向にいっちゃってる場合にも、ハイレベルな方向にいっちゃってる場合にも使います。だから「常軌を逸している」というのがコアイメージです。

現代スラングの「痛い」の語源としては、主に関西弁の「いわす」が起源だとは思いますが、「いってる」というスラングの語呂やコアイメージも複合している可能性も若干あるかなと思います。

私が体感する限り、関西ネイティブの間では「痛い」という侮蔑語は「見てて痛々しい」「見ている側の心や頭が痛くなる」という意味ではなくて、ソイツ自身が壊れてる、その人自身がいわしてる(痛い主体)、という意味合いがコアでしたが、その言い方が普及するにつれて「傍目に痛々しく見える人、ある種の気の毒な人」というように、痛みの主体が周辺者にスライドしたニュアンスで使用されることが増えていったようです。

それはたぶん、痛々しい、いたましい、という言葉や感覚の方が、非関西圏の人や普通の人(そこまでガラの悪くない一般人たち)にとってはよく分かる、使い慣れている、スタンダードな言葉の感覚なので、「イタイ」という言葉のニュアンスも、傍目に痛々しい、周りが痛くなる、という方に近寄っていったんじゃないかな。と思います。
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「痛い発言」とか「痛い子」というような言葉だけを探すと、そのよう例がみられるようになったのは、最近のことかもしれません。

しかし、「いたきぬしかな(痛き主かな)」とか「いたひ事(痛い事)」とか「むねいたきわざ(胸痛き業)」とかいう用例は、何百年も前からあったということが、「小学館・日本国語大辞典」を見るとわかります。

(1) 「いと ★胸いたきわざ★ かな。世に道しもこそはあれ」などいひののしる(言ひ罵る)を聞くに
蜻蛉日記(974年ごろ)より

(2) ★いたきぬし★ かな(痛き主かな)。
源氏物語(1001-1014 ごろ)

(3) ★いたひ事★ ばばあを以て言わしむる
雑俳、柳多留 - 19 (1784年)

上記の4つの用例はすべて、「精神的に苦痛である。また、困ることをされて閉口する。取り返しがつかないほどひどい。つらい。情けない」という意味で使われている、という解説がこの辞書に添えてあります。

さらに、次のような解説もその辞書にあります。

(4) 才能のないさまをいう、関西方面の芸人仲間の隠語。ばかだ。あわて者だ。
「あいつはだいぶん ★いたい★ なあ」

(5) 「いやだ」という意味の、闇や仲間の隠語。
隠語全集(1952年)

上記はすべて、「小学館・日本国語大辞典」の「いたい(痛い、甚い)」の項目からの引用です。
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「中2病」が1999年に伊集院光によるラジオの発言が発端とされているのですが、


その中2病の症例として「痛い子」や「痛い発言」という言い回しが生まれて、サブカル界隈でみうらじゅんやラーメンズなどがよく使うようになって、
2007年頃にはニコニコ動画や2ちゃんねるや深夜アニメなどでネットミームとして一般定着した感じがします。
今ざっと検索したところ2006年以前には対象ワードがひっかかかることがない。

https://meaning-dictionary.com/%E3%80%8C%E7%97%9 …
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