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昨日の夜7時半、車屋で車のオーディオなどの部品、合わせて140万のローンを組んで、契約をしました。しかし、一度は自分の意思で決心したことなのですが、もう一度考えた上、買うのを取りやめようと思いました。
そして、その車屋に契約のキャンセルの電話を今日の朝10時にしたところ、それはできないと言われました。もうその車屋は業者に商品を発注したと言われました。また、ローンを組んだ契約書には、「クーリングオフができる」と書かれてあったのですが、その車屋の契約書には、商品購入のキャンセルはできない、と書かれてありました。
本当にこの場合契約の解除はできないのでしょうか???
私はあまり法律について詳しくないので、本当にどうすればいいのかわからなく真剣に悩んでいます。ご教授お願いいたします。

A 回答 (21件中1~10件)

1.確かに、売買の契約が成立したら、当事者はお互いに契約を履行する義務があります。


 消費者が代金を支払わなかったら債務不履行ですから、販売会社が裁判所に提訴すれば、支払催促や民事訴訟で履行の強制を求められるでしょう(=代金全額支払いということ)。

 しかし、一般の「消費者」と販売会社などの「事業者」とは、商品に関する情報力や資金力からして対等の力関係でしょうか。

 一般の消費者を対象とした売買契約において、契約書は事業者の利益を守るために作成されるものであり、消費者が契約書の内容について個別の修正を求めることなど不可能です。
 消費者は、事業者の提示する「契約書」の文面をそのまま受け入れて商品の購入をするか、あるいは、商品を購入しないかの選択しかないのです。

 では、事業者が作成した「契約書」の内容が、消費者にとって不利なものであったとしても、契約が成立しているのだから、その内容を遵守しなければならないのでしょうか。

2.少し、質問文から離れますが、例えば、結婚式の1年前に披露宴を業者と予約したという契約の場合、その1週間後に婚約破棄、あるいは婚約者が不慮の事故で亡くなったとしても、いったん契約した以上、消費者は契約を解除できないのでしょうか。

 現実には、結婚式場の業者はキャンセルの場合の違約金を契約書で明記し、解約の時期に応じた違約金を徴収するだけだと思います。
 しかし、契約後のキャンセルをいっさい認めないという結婚式場の業者があったとしたら、この場合の消費者は、契約を解除することができないのでしょうか(=要するに、消費者は結婚披露宴の費用全額を支払い、事業者は出席者のいない披露宴を用意するということ)。

 このような消費者に対して一方的に過大な義務を課す契約は、民法の信義誠実の原則(民法1条2項)により、無効だと思います。
 しかし、民法の信義誠実の原則は、一般条項といわれ、人によってその信義誠実の考え方や範囲は相当の幅があると思います。
 ですから、どのような場合であっても、信義誠実の原則で判断することはできない。そこで近年、消費者保護のため制定されたのが、「消費者契約法」だと思います。

3.消費者契約法10条では、「消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。」と規定されています。
 例えば、「いかなる理由があっても消費者は契約解除をすることができません」という契約書の条項は無効です(=日本司法書士会連合会HPから抜粋。下記、参考URLに貼っておきます)。

 消費者契約法は、消費者と事業者との間で結ばれる契約全てについて適用されます(いわゆる悪徳商法といわれるものだけを対象にした法律ではありません)。
 なぜ、消費者契約法には、“契約”の2文字が入っているのでしょうか。消費者が関与する契約において、消費者を擁護する最大かつ有効な方法は、“契約の解除”以外ありえないと思います。
 もし、消費者から契約を解除することができないのであれば、消費者契約法はその存在意義を失うと思います。

4.さて、本論に戻って、このWEB掲示板で法律論争をしても質問者さんにとってあまり実益はないので、質問者さんが取りうる具体的な行動について考えてみます。

 No.11の回答で紹介した大阪地裁の判決は、契約した翌々日に新古車の購入をキャンセルし、販売会社から契約解除に伴う損害賠償を請求されたという事案ですが、判決文を読んでいくと、裁判官は「売買契約は有効に成立している」と認定しています。
 ここまでなら、消費者に損害賠償責任があるはずなのですが、しかし、「被告(=消費者)による本件売買契約の撤回(解除)がなされたのは契約締結の翌々日であったこと」等の理由から、「被告による契約解除によって事業者である原告(=販売会社)には現実に損害が生じているとは認められない」として、「消費者契約法9条の趣旨からしてもこれを消費者に転嫁することはできない」として、損害賠償の請求を認めませんでした。

 もちろん、大阪地裁の判決が、今回の質問文にそのまま当てはまるとは思っていません。
 しかし、民法の債務不履行の規定(414条、415条)からは、質問者さんに勝ち目はないと思いますが、消費者契約法9条、10条を根拠にすれば、互角といかないまでも、依頼する弁護士次第では勝利への端緒をつかめるのではないか、と考えます。

 なお、私は、代金支払いを拒否し、販売会社からの訴訟を待って決着を付けるという方法を薦めているわけではありません。
 裁判となれば、今回のような案件では弁護士抜きには闘えないでしょう。少なくても数十万円の弁護士費用は自腹を切ることになります。
 また、消費者契約法によっても、必ず勝訴できるというものでもないと思います(一審で勝っても、控訴されるおそれもある)。敗訴のリスクも当然あると思います。

 裁判のほか、契約をそのまま履行して代金140万円を支払うという選択、販売店と示談交渉をして販売店が認める違約金を支払った上で、契約を合意解除する選択なども考えられます。
 どの選択が、質問者さんにとって最良かは、質問文の限られた情報からではわかりません。

 この回答では、民法の規定では無理であるが、消費者契約法の規定では契約を解除できるかもしれないという“可能性”を質問者さんに伝えました。
 後は、質問者さんがお住まいの都道府県の弁護士に直接、法律相談をされて、その可能性を質して下さい。

参考URL:http://www.shiho-shoshi.or.jp/web/guid/consumer/ …
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この回答へのお礼

ご返事が遅くなって申し訳ありません。
ご回答ありがとうございます。
親と交えて業者と話し合ったのですが、結局、契約解除は無理でした。No.11の回答で紹介された大阪地裁の判決のように、今回契約解除の意思を伝えたのが、契約した次の日だったのに関わらず、契約解除の余地がなかったのは個人的には納得がいかなかった部分があります。
しかし、これを勉強とし、安易に物を買わないようにしていきたいです。

お礼日時:2005/12/14 18:02

この契約は通常の売買契約ではなく、クレジット会社を入れた三面契約という点で少し事情が変わってきます。

 普通にクレジットを利用して高価な物を買うとき、判を押すのはクレジットの申込書だけです。そこで審査が通らなかった場合、販売店は『売買契約は成立しているのだから他の支払方法を提示してくれ』と客に言いませんよね。 審査が通らなかった時点で売買は成立しません。 ですから、クレジット会社が立替払を解除してくれれば、質問者様に支払能力が無いという認定は十分可能だと思います(普通の販売店ならクレジット会社が却下したらそれに応じて売買も解除するものなのですが)。


ここでこの車屋はローン契約書の他に、車屋との二者間の売買契約書も取っているようです。 仮にこの契約書に基づいて履行を強制しても(訴えても)支払能力に疑問があるという事実もまた証明できるのではないでしょうか?  ですから、そのまま全部認容の可能性は低いと私は考えています。そもそもなぜ契約書を2本にしたのかという点から車屋の営業方針に疑問を感じてしまいます。


また、損害についてですが、車関係の部品は返品できないのが通常だったと思います。 とすれば解除によって車屋は部品一色を在庫として抱える事になりますが、これが損害とは考えていません。 転売すればいいだけのことだと思います。 ただ来年になって型落ちした分の評価損のようなものが発生すると思いますが、これが損害だと思います。 また、解約したい旨の連絡を受けて、これを無視して発注してしまった車屋の過失も考慮すればさらに減額できると思います。だから賠償額もしれていると考えているわけです。


これが二者間の通常の売買契約だったならparadox777さんのおっしゃる通りだと思います。 tokyo_walkerさんmattheweeさんの主張も可能性があるとは思いますが、担当判事がその主張を認めてくれるかは不確実です。
しかし根拠になりそうな条文は無さそう(無理にあてはめて完全に的外れでした・・・)だから約定解除しかないと考えておりましたので、こういう主張も成り立ちうるな~と思った点で私も勉強になりました。 暴言のようなものもありましたがお許し下さい。 とりあえず、質問者様からのお返事を待ちたいと思います。

 
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この回答へのお礼

お返事が遅くなってしまい、すいません。
ご回答ありがとうありがとうございます。
結局、話し合いをしたのですが、契約解除は無理でした。
しかし、皆様のアドバイスを頂き、今回とても勉強になりました。これからは安易に物を買わないようにしていきたいです。

お礼日時:2005/12/14 17:35

うーん、火に油を注いでいいものか、迷いどころですが・・・


判決になったらそりゃ、基本は全部認容じゃないですか?
だって、売主に落ち度はないでしょ(何か隠れた事情があれば別ですが・・・)?
普通に契約をしただけですよ?
むしろ無茶を言っているのは買主のほうではないでしょうか?
契約したけど、高いからやっぱりやめたなんて都合がよすぎます。
こんなことを安易に裁判所が認めてしまって、判例として確立したらとんでもないことになってしまいますよ。

tokyo-walkerさんは裁判官になったら全部認容判決は出さないとおっしゃいますが、どんな根拠で棄却または一部認容にするんですか?
判決理由には価値判断だけではなく、法律構成も必要ですよ?
ちなみに消費者契約法9条は、くどいようですが、損害賠償の予定に関する条文です。
契約を消滅させることの根拠にはなりません。
あくまでも、当事者間で契約の途中解除を認める合意がなされていた場合(すなわち解除ができることについては争いがない場合)に発生する損害賠償の予定についての定めた条文です。
消費者契約法の趣旨とか、商慣習とかおっしゃいますが、これらの趣旨は、身勝手な買主を保護するというものではありません。

それに価値判断的にも、別に売主を勝たせても問題ないと思いますよ。
だって、本件の契約は普通のオーディオ設置契約ですよね?
こんな契約、世の中いくらでもあると思います。
それを、買主の、まさに一方的な都合で解除できるとなると、契約の安定性、拘束力という民法の大原則が崩壊してしまいますよ。

心情的に、一般人が140万を払わなければならないのはかわいそうというのは、よくわかります。
しかし、逆に売主の立場に立ってみてください。
契約後に、買主の気が変わったからといって、契約の消滅を認めてしまったら、あまりにもひどくないですか?
売主にもいろいろいます、大手の販売業者もいれば、零細企業もいます。
そう考えると、売主の方だって、安易に契約を終了されたらたまったものじゃないでしょう?

私としては、違約金を数万払うことを前提に、何とか合意の下契約を解消できればいいと思っています。

さて、今回は、みなさんの熱い意見、議論に触発されて非常に頭を使わせてもらいました。

いろいろ、書きましたが、なんだかんだで非常に勉強になりました。
tokyo_walkerさん、mattheweeさん、engatyouさんこの場を借りてお礼を言わせてもらいます。
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この回答へのお礼

お返事が遅くなってしまい、すいません。
ご回答ありがとうございました。
結局、話し合いの結果、やはり契約解除は無理でした。
paradox777さんがおっしゃるように、本当に今回のことは私の安易に物を買おう、という身勝手な行動で、業者に迷惑をかけ、ものすごく後悔をしました。この機会を無駄にしないようにしたいと思います。
本当に何回もの書き込みありがとうございました。

お礼日時:2005/12/14 17:42

>>契約は成立していますから当然請求は認容でしょう



 まともに弁護士をつけて争えば、そうはならないと思いますよ。本件は、ある意味結論が決まっています。そのまま請求を認めてはいけないと。あとは法的構成をどうするかの問題でしょう。信義則と言うかか、消費者契約法9条1項を実効あらしめるため(ないし9条1項の趣旨)と言うか、商慣習法と言うか、…表現の違いに過ぎないと思います。paradox777さんは、本気でこのような請求を認めるべきとお考えなのでしょうか。少なくとも、私が裁判官になった暁には、そのような判決は下しません。

 結論としてmattheweeさんに同意です。質問者は、まずは解除の意思を明確に示すべきだと考えます。
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この回答へのお礼

お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
ご回答ありがとうございました。
話し合いの結果、こちらが解除の意思を明確に示したのですが、契約解除は認められませんでした。ですので、支払っていこうと思っています。
契約取り消しの意思を申し込んだのが、契約してから一日後だったのにも関わらず、業者側が取り合ってくれなかったのは納得が少しいかない部分ですが、今回のことを勉強とし、安易に物を買わないようにしていきたいと思います。
今回はtokyo_walkerさんを含め、皆様から丁寧に、何度もご説明をしてくださり、本当に感謝しております。ありがとうございました。

お礼日時:2005/12/14 17:51

>車屋は普通に150万円+年6分の遅延損害金を請求されますよ




私は判決までいかないと思いますよ。どこかで和解になるんじゃないですか?
そもそも訴えてくるかどうかも疑問ですから。

これは非常識ですが、クレジット契約解除後に、クレジット払いが出来ないなら支払えない(だからクレジット払いで契約しているんですけど)と開き直ったらどうですか? 個人的にはお勧めできません。しかし業者が個人を訴えてくる事もまた非常識ですよね?
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
そのような方法もあるのですね。
ちょっとそこまではできませんでした。

お礼日時:2005/12/14 18:33

>私はその車屋の同意書に印を押しました。

その同意書にはキャンセルを受け付けない、と書かれてありました。


こういう同意書を取るような車屋は良心的な車屋とはいえないでしょう。解除に応じない時点で悪質ですけど。 いずれその同意書の有効性が議論されるかもしれませんね。


また、ANO14で示した方法は非常識ですか? 立替払契約の解除と車屋との売買契約の解除は別物ですから、気にせず、クレジット会社にガンガン言ってもらいたいものです。それもクレジット会社の仕事なのですから。


最後に、この質問を見て解除が出来ないという結論は正しいようです(売買契約の解除)。しかし、価値判断としてこの結論は妥当でないように思います。 まさに騙されたほうが悪いという理屈と同じだと思います。 これが、2週間後とか時間の経過があれば、私自身も違った回答になっていると思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
すぐに契約解除を申し出てたのですが、無理でした。

お礼日時:2005/12/14 18:30

うーん、あまりぬか喜びさせないほうがいいと思いますが・・・



ローン契約の解除についてはそのとおりだと思います。
しかし、車屋とhiro68489さんの裁判になった場合は車屋は普通に150万円+年6分の遅延損害金を請求されますよ

車屋はhiro68489さんが債務負履行した場合、契約解除なんてしません。
代金150万を請求してきます。
解除した場合の損害金の額なんて争点になりません。
契約は成立していますから当然請求は認容でしょう。
あとは任意に支払うか強制執行です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
とても参考になりました。

お礼日時:2005/12/14 18:37

質問者様からお返事いただき、進展していないようなので参考までにお読み下さい。




まず、この支払い方法がクレジット払いというのは幸運だったと思います。クレジットでの支払いは立替払契約(クレジット会社と質問者様間の契約)ですから、まず、この契約を解除しましょう。 解除の方法は、前回もお伝えしたとおり、車屋に解約の申し出をしたが応じてもらえない旨・140万の支払いが出来ない旨をクレジット会社に伝えて下さい。 支払う意思が無い状態を理解しているのに強引に審査を通す・契約を通す(審査済みの場合)事は、大手のクレジット会社はしません。なぜなら1回目の支払い前からブラックの可能性が高いからです。 ここでクレジット会社は、販売店ときっちり話合いをしてくださいと言ってきますが、車屋が話合いに全く応じてくれず強引に契約を通そうとしているので交渉の余地が無いと返事して下さい。 ここで大切なのはクレジット会社が車屋に代金140万円を支払う前でなければならないということです。 支払う前の立替払契約解除であれば、そのクレジット会社内で取消し履歴が残るにすぎません(今後そのクレジット会社は利用できないかもしれません)。しかし1回でも支払期日がくれば、それは事故情報として信用情報機関に登録されてしまいます。こうなると今後クレジット払いの利用が難しくなってしまいます。  ですから、車屋とうだうだ話すよりもクレジット会社をたたいた方がいい訳です。


次に、立替払契約が解除された後は、通常の売買契約に基づく、質問者様と車屋の二者間の話合いです。 こうなれば、楽勝です。 下記回答のように、一方的な解除は出来ないため、仮に質問者様の債務不履行として車屋が訴えてくるかもしれません。しかし、損害はしれていますから(審査が通らなかった事を理由にしても構いません)車屋の出方をうかがっていればいいだけです。  ただ、エアロパーツなど加工や塗装を要するものでなければ損害は発生しないのが通常です。 毅然とした態度で応じてもらって大丈夫ですよ。


黙っていれば、認めたという事になってしまいますから、しつこくクレジット会社から交渉を進めて下さい。意外と、クレジット会社は応じてくれるものです。


参考までに、この方法は民法上の根拠はありません(たぶん)。それは民法の条文よりも当事者が合意できればそれが優先されるからです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
そのような方法もあるのですね。
全く思い浮かびませんでした。
とても勉強になりました。

お礼日時:2005/12/14 19:07

 消費者契約法については実は私も参照したのですが、本件に直接適用できる条文はないので摘示しませんでした。

9条1項は、条文の字面を読む限り、解除の場合の損害賠償額についての規定であって解除権発生の根拠となるものではありません。

 ただ9条1項は、消費者の都合によって合意解除された場合の規定です。消費者の都合でないならば、消費者側の損害賠償責任は生じないわけですからこのことは明らかです。逆に言えば、消費者が「もうこの品は要らない」と言っているのに、業者が解除に応じず強制的に契約債務の履行を迫るということを想定しておらず、むしろ消費者側が「もうこの品は要らない」と言えば、業者は損害賠償は請求するだろうけど解除自体には応じるということを前提としているわけです。これは、消費者対事業者の契約においては(損害賠償を求めるにしても)事業者の債務の大半が履行されていない状態であれば消費者側の都合による解除を広く認める、わが国における商慣習(法)を背景にしているのだと思います。
 さらに言えば、もし消費者都合による解除ができなければ、9条1項でいくら損害賠償の予定を制限したところで意味がありません(事業者は解除に応じなければよいだけの話となる)から、9条1項の趣旨として、消費者都合による解除を、一定の損害賠償義務と引き換えに認めていること考えうると思います。

 私のこれまでの書込みは消費者側に解除権はなく、購入の意思がないことを明示して業者から法定解除させる、ないし合意解除に持ち込むというシナリオでした。しかし現在は上記のような考察により、9条1項の前提ないし趣旨として、消費者側からの解除も可能ではないのかなと考えています。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
とても参考になりました。

お礼日時:2005/12/14 19:02

繰り返しになってしまいますが、残念ながら本件については原則として解約はできません。



mattheweeさんは消費者契約法9条1項で解約できるとおっしゃっていますが、それは誤解だと思います。

同条は、「消費者」が債務不履行をし「事業者」が解除する場合において、「事業者」が、あわせて損害賠償請求をする場合を想定しています。そして、そのような場合に、「消費者」に過度の損害賠償義務を負わせるような特約条項を定めたら「その特約が」無効となることを定めたにすぎません。
同条は損害賠償の予定についての制限を定めただけです。ましてや、そのような過大な損害賠償の特約があったからといって消費者に解除権を認める趣旨ではありません。

一部には、生じうる損害を支払えば、契約を解除する権利がある、とも取れるような主張をしているかたもいるようですが、それは違います。

契約の解除ができるのはあくまでも、債務不履行を「された側」であり、解除しても、なお損害が生じる場合は、債務不履行「された側」が損害賠償請求できるのです。
事業者になんらの債務不履行がなければ、消費者に「商品納入前に契約解除を認めない」のは当然です。
「契約を解除するなら、購入金額全額を損害賠償の額とする」ということ自体前提が間違っています。
繰り返しますが、事業者が債務不履行をしていない以上、消費者は契約を解除できません。これは民法の大原則です。
消費者契約法も、事業者側に説明義務違反など特段の事情がある場合に限って、消費者側に解約権を認めているだけです。

mattheweeさんは毎回すばらしい回答をしておられ、私自身非常に勉強になっていますが、今回の件に関しては異議を出させてもらいました。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
とても参考になりました。
やはり、成立した以上、解除はできないのですね。

お礼日時:2005/12/14 19:10

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