
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
北朝鮮の場合は貧困と輸入規制から欠乏しているのであって、本来的に砂糖自体がなかった江戸時代とはちょっと違うとは思います・・・
甘葛、甘草(カンゾウ)といったものから甘味をとりました。ただし砂糖の生産効率にはまったく及ばず、甘みの強さも、砂糖より弱いです。
また、麦芽糖があります。ただしこれも甘みは砂糖に比べてずっと弱いです。
この麦芽糖、今では水飴と呼ばれる代物です(ただし現在のものは砂糖が添加されている場合が多いため、甘みが強い)。
文字通り麦芽を、自身が含んでいるでんぷん分解酵素を使わせて、糖に変えるものです。
これも生産効率はあまりよいとはいえません。
もう一つ蜂蜜があります。ただし日本では養蜂が奈良時代以前から記録はありますが、江戸時代までは巣箱方式ではなかったようで、あまり効率がよいとはいえませんでした。野生の蜂の巣を襲って蜂蜜を得るといった方法もとられていたのかとは思います(甘みは当時貴重だったので、お金にはなったでしょうね)。
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=2221600
本来的に菓子とは、果物のことです。果物が甘みという欲求を満たす唯一のもので、唐菓子といったものはあくまで存在する、という程度であり、菓子というものの主流ではありませんでした。
そのため、菓子といっても当時のものは甘味欲求を満たすものとすると本流ではなかったのでしょう。
おそらく本流になるだけの甘みももっていなかった、つまりあまり甘くはなかったと考えられます。
おそらく餡といった小豆系も、今よりもはるかに甘くはなかったのかと思います。
http://www.f-an.co.jp/anko/history.html
このサイトに餡子の歴史がのっていますが、室町までは甘くなかったようですね・・・あくまで、小豆餡とは「肉まんの具もどき」の代用、でったのかと。
なお、江戸時代になると金平糖といった菓子が出現しますが、金平糖については今と同じく甘いです。あれは砂糖の塊なので、甘く作らないほうが無理なのです。
ただし非常に高価な菓子ではあったので、やはりまだ甘味の主流は果物であったようです。
大変詳しい解説、ありがとうございました。
やっぱり主要な甘味料は甘葛、麦芽糖、蜂蜜のようですね。
本来的に菓子とは果物のこと、というのは驚きました。そういえば、みかんは蜜柑とか書きますものね。
甘くないあずきは、全然美味しくなかったでしょうね。今の時代に生れてよかった。
No.6
- 回答日時:
>オランダは対日本の貿易を独占していましたので、やりたい放題だったのでしょうね。
そうでもなかったようですよ。薩摩藩という競争相手が常に存在しましたし、後には讃岐藩主が門外不出の砂糖黍を入手して四国でも生産を開始しましたからね。
なるほど。オランダからの砂糖権益はおそらく幕府のドル箱でしょうが、薩摩が琉球を占領して、砂糖キビの一大供給地となる。そして、讃岐藩主も藩経済の興隆のために砂糖キビを栽培する。
なんか、その後の幕府の崩壊は経済的な要因も大きそうですね。
ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
長崎の出島へ入港するオランダ船は、バラスト(重り)代わりに大量の砂糖を積み込み、高値で売りさばいていました。
なお帰りには、さらに高価な陶磁器を砂糖の代わりに積み込んで、大儲けしていたようです。これはまた、面白いお話をありがとうございました。
オランダは対日本の貿易を独占していましたので、やりたい放題だったのでしょうね。
No.4
- 回答日時:
江戸時代にはちゃんと砂糖は流通市場に乗っており、カステラや落雁など、甘い御菓子は結構あったようで、それは時代を下るほどその種類が豊富になって来ています。
しかし砂糖は貴重品であったことは確かで、琉球で栽培されたサトウキビから作られる砂糖は薩摩藩の貴重な財源でした。讃岐の和三盆が今でも目が飛び出るほどの値段です。砂糖が貴重品だったのはつい最近まで同じで、戦後の闇市では砂糖が大変な値段で取引きされていました。ぼた餅は江戸時代から存在しましたから、小豆はやはり砂糖で甘みをつけたようです。しかし今から考えるより貴重な食べ物だったことが推察されます。
お返事ありがとうございました。砂糖が流通市場に出ていたというのは驚きました。しかし、高額商品のようで、今で言えば数の子や高麗人参みたいだったのでしょうか。今では庶民的な食べ物のぼた餅が貴重な食べ物だったというのはちょっとおかしいですね。
No.2
- 回答日時:
今日、砂糖が欠乏している国としては例えば北朝鮮があります。
北朝鮮に旅行した人の話では、上流階級向けに生産されているビスケットでも、ほとんど甘みは感じないそうです。ましてや、貧しい一般国民の口に甘いものが入ることはないでしょう。江戸時代以前のお菓子がどのようなものだったかを示すものは、春日大社などに伝承されているという「唐菓子」というものくらいしかありません。
http://www.meikatanbou.com/chi_/chi_s/chi_s13.htm
甘味料としては、甘葛煎(あまずらせん:ブドウ科のツタの汁を煮詰めた甘味料)、または蜂蜜(古い文献にも採取・利用の記録あり)が使われていたと思われます。
いずれにせよ、北朝鮮の菓子のように、ほんの微かな甘みをつける程度だったと思われます。
お返事ありがとうございました。砂糖が不足している北朝鮮のお菓子が江戸時代のお菓子と同じようにほのかに甘いというのは、興味深いですね。
No.1
- 回答日時:
砂糖が一般的になる以前の甘味料は「飴」または「水飴」で、歴史は古く『日本書紀』にも記述があるようです。
飴といっても、もちろん今日のように砂糖を使った物ではなく、蒸した餅米や芋などの澱粉質に麦芽を混ぜて作った麦芽糖です。その他には「甘蔦(あまずら)」という蔦(つた)の一種から抽出した液を煮詰めたものも甘味料に使用していました。http://sugar.lin.go.jp/japan/view/jv_9912b.htm
お返事ありがとうございました。
飴というのは聞いたことがありますが、それが麦芽糖だったとは初めて知りました。このように詳しく解説してくださると本当に勉強になります。
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