
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
No.1の回答で完璧ですが、別の見方で概念的に理解してみましょう。
まず、エミッタバイパスコンデンサの目的は、バイアス電圧発生用の
エミッタ-アース間の抵抗をバイパスし、エミッタ-アース間の交流
インピーダンスを0に近づけ、負帰還による増幅率低下を抑えること
にあります。
コンデンサが小さすぎると低域での交流インピーダンスが増え、エミッタの抵抗による交流電圧(電圧降下)が発生します。この電圧はベースへの入力電圧を妨げる方向に働き、増幅度が下がるわけです。低周波数ほど増幅度が下がるのは当然です。
No.1
- 回答日時:
Trには、ベース、エミッタ、コレクタにそれぞれ内部抵抗(rb、rc、re)があります。
エミッタ接地で考えれば、rcはコレクタと接地間の抵抗であり、rbはrbはベースに直列に、
reはエミッタに直列に入ってきますので、エミッタ接地間に外付けでR//Cを接続した場合
動作上のエミッタは、re+RとCのパラ抵抗(インピーダンス)となります。
簡単の為、rb<<ri、Rc<<rcとしてrbとrcを無視すれば、コレクタ外付け抵抗をRcとすると、
増幅率=-Rc/(re+Ze),Ze=R+1/SC となります。Sは複素周波数を示します(jwに当たる)。
(なぜこうなるかの説明はここでは省略します)
これを整理すると、
増幅率=-{Rc/(re+R)}・(SCR+1)/[SC・{reR/(re+R)}+1]となります(計算してみて下さい)。
ここで、(Rc/(re+R)は定増幅率分で周波数特性は持ちません。なお、reはエミッタ電流Ie
に反比例し約25Ω/mAですので、もしRが小さい場合は無視できません。
そして右項が周波数特性を示す部分です。
時定数T1=SCR、時定数T2=SreR/(re+R)と置いたとき、常にT1>T2となります。
T1とT2を使って書き換えれば、この部分は
H=(T1+1)/(T2+1)となり、分子はω=1/T1から周波数が上がるにつれて、6dB/octで上昇します。
また、分母の部分は、ω=1/T2から周波数が上がるにつれて、6dB/octで下降します。
結果はこの積になりますから、ω=1/T1から6dB/octで上昇しω=1/T2で平坦になります。
但し、これは漸近線ですから実際は滑らかにつながります(従って実際は6dB/octのようには
なりません)。なお、ω=2πfです。
ここでS=0(すなわち直流域)とすると、H=1となり全体のゲインは、Rc/(re+R)になります。
また、S=∞(周波数が極端に高い)とすると、H=(re+R)/reとなり全体では、Rc/reとなります。
実際の特性を計算するには、S=jωとおいて絶対値をとります。
図が書けないので説明が難しいですが、図に書いてみると解ると思います(横軸はω)。
というわけですので、Cの値が小さくなると上記二つの変曲点が共に周波数の高い方にずれます
ので、ある周波数で観測した場合、ゲインが小さくなったように見えるわけです。
(ω=1/CRですから、Cが小さくなればωは大きくなります。すなわち周波巣は高くなります)
不明な点があったら、補足してください。
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