W=∫(x1→x2)Fdx=(F━)*(x2-x1)・・・・・(1)
(F━)はエフバーとよみ平均を表す記号です。
(F━)=1/(x2-x1)*∫(x1→x2)Fdxとも書いてあります。
数学的には分かるのですが、いまいちピンと着ません。定義なので基本的には丸暗記でいいと思いますが、(1)が積分して平均になる意味も分かりません。エフとエフバーは大学受験レベルだと同じもののことが多いですよね。そうなると積分しても同じと言うことでしょうか。それとも(1)を丸暗記してしまったほうがいいでしょうか。積分を使わなくても入試問題が解けることは重々承知です。
また位置エネルギーは仕事のFを-Fにしたものですが、その理由も教えてください。
ここは電磁気の公式、万有引力の位置エネルギーの公式の元になるようなので絶対理解しておきたいです。
よろしくお願いします。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
仕事は力に移動距離をかけたものですね。
まず力Fが一定のとき、移動距離がdなら、仕事は
W=Fd … (1)
になります。これは仕事という量の定義です。
次に、力Fがxの関数として関数F(x)のように変化するときには、x軸を細かい区間に分割して考えなければなりません。小さい区間の中ではF(x)は一定とみなせるので、その区間の幅をΔxとすると、その区間での仕事はΔW=F(x)Δxになります。(ΔxはΔかけるxではなくて、ひと塊の文字と思ってください。)
さて、それではx1からx2まで動いたときの全仕事はどうなるかというと、細かい区間での各仕事を全部足し上げればよいですね。区間をn個に分けたとき、x軸を分割した各点は、
x(k) = x1 + k Δx
と書けます。ここで、k=0,1,2,…,n であり、Δx=(x2-x1)/n です。
とくにx(0)=x1, x(n)=x2 になりますね。
x(k)~x(k+1)での力Fは一定値とみなすことができるので、x=x(k)での力の値F(x(k)) に等しいとしてよいので、(1)の式を使うことができ、この区間での仕事 ΔW(k) は、
ΔW(k) = [x(k+1)-x(k)] × F(x(k)) = Δx F(x(k)) … (2)
と書けます。全仕事 W は、各区間での仕事ΔW(k)の和なので、
W = Σ_{k=0}^{n-1} ΔW(k) … (3)
になります。ここで、Σ_{k=0}^{k=n-1} はΣの下に k=0、上にk=n-1です。(3)式は、
W = ΔW(0) + ΔW(1) + ΔW(2) + … ΔW(n-2) + ΔW(n-1)
と書くのと同じことです。(2)を(3)に代入すれば、
W = Σ_{k=0}^{n-1} Δx F(x(k)) … (4)
ここで、数学で習った積分の区分求積法の式を適用します。(ほんとうはその式が積分の定義です。)それは、
∫_a^b f(x) dx = lim_{n→∞} Σ_{k=0}^{n-1} f(x(k)) Δx … (5)
で、ちょうど(4)はその形をしています。積分の値が y=f(x) の曲線の下側の面積になるというものですね。x軸の下側に曲線がある部分の面積はマイナスの符号がつきます。
(5) を (4) に適用すると、
W = ∫_{x1}^{x2} F(x) dx … (6)
になります。
さて、平均のことですが、平均は足して足した数で割ればよいので、この場合、
Fバー = Σ_{k=0}^{n-1} F(x(k)) / n … (7)
と定義するのが便利そうです。両辺に (x2-x1)をかければ、(x2-x1)/n =Δx に注意して、
Fバー × (x2-x1) = Σ_{k=0}^{n-1} F(x(k)) Δx = ∫_{x1}^{x2} F(x) dx = W … (8)
になり、ご質問文の最初の式が導出されます。
(7)式は Fバーの定義式ですが、このまま (x2-x1) をかけて (x2-x1)で割ってもよいので、(8)と同じように考えれば、
Fバー = [ Σ_{k=0}^{n-1} F(x(k)) (x2-x1)/ n ] /(x2-x1)
= ∫_{x1}^{x2} F(x) dx / (x2-x1) … (9)
になるので、これを定義としてもよいわけです。(7)式には n がとても大きいという但し書きがつきますが、(9)に書けばそのままnを大きくした結果ですから、いちいち但し書きを書く必要がなくて、(7)よりも(9)を定義と考えるほうが便利です。
> 位置エネルギーは仕事のFを-Fにしたものですが、その理由も教えてください。
xにある質点にF(x)の力が働く場合を考えます。
いま質点を手でもって動かし、力F(x)に反して点x1からx2まで質点を移動させることを考えます。質点に働く力はF(x)なので、手の加える力は -F(x) + ε になります。
ここでεは、手の力のほうが質点に元々働いている力よりも、ほんの少しだけ強くないと質点が動かないので、付け加えています。
今は質点の速度が非常に小さくなるように、εは非常に小さくとります。
手のした仕事は、(6)式を適用して、
W = ∫_{x1}^{x2} ( - F(x) + ε ) dx
になります。これが質点の運動エネルギーと位置エネルギーになるわけですが、ε→0の極限をとることにより、運動エネルギーは無視できます。従って、
(位置エネルギー) = (手のした仕事、ただしε→0) = - ∫_{x1}^{x2} F(x) dx
が得られます。
No.5
- 回答日時:
これは数学で言うところの「積分の平均値の定理」を仕事に当てはめただけの式ですよ。
積分の平均値の定理で検索をしてみて下さい。
>(1)が積分して平均になる意味も分かりません。
積分して平均になると言うより、連続量の平均を積分を使って定義しているのです。
平均の定義を見直してみてください。
>エフとエフバーは大学受験レベルだと同じもののことが多いですよね。そうなると積分しても同じと言うことでしょうか。
一般にFが定数でない限り、FとF~(エフバー)は違うモノです。
一般的に対応できるように、Fが定数でない場合で理解しましょう。
Fを位置xの関数と見てF(x)と書くと、
F(x3)*(x2-x1)=∫[x1→x2]{F(x)}dxなるx3が、x1とx2の間に存在するということです。
このときF(x3)を平均と呼びF~と書きます。
Fが場所によって複雑に変化するような力だったら、積分するのも簡単ではないでしょう。
しかし、何らかの方法でF~を知ることができれば、右辺の積分の式の値を、左辺のかけ算で簡単に求めることができます。
積分よりかけ算の方が簡単なことはわかりますよね?
>また位置エネルギーは仕事のFを-Fにしたものですが、その理由も教えてください。
それは物体にある力がかかっているような場合を考えて(例えば重りに重力がかかっている場合)
その力に"逆らって"物体を動かすとき、仕事をしたと言うからです(重りを持ち上げる仕事をするときは、重力に逆らって移動させなければならない)
例えば、鉛直上向きを正にとると、重力は下向きですから質量mの重りには-mgの力がかかりますね。
これを上向きに移動させようとしたら、mg以上の力を掛けなければなりませんね。
逆向きに力を加えなければならないのでマイナスがつくのです。
No.3
- 回答日時:
全体の総和を個数で割るのが平均。
積分的に見ると、全体の総和を横軸幅で割ることになります。XY平面上に適当な曲線を描いて、ここぞと思うところに平均線(X軸に平行な線)をひいてみてください。平均は総和を個数(横軸)で割ったものなので、平均線より上の部分の総和と下の部分の総和が等しくなります。平均線の上の部分を削り取ると、その量で平均線の下の部分の谷間をきれいに埋めることができます。
よって、質問者さんが記載されていた式のようになります。
(これでわかりますか?)
位置エネルギーと仕事の関係は、文面からだとちょっとよくわかりませんが、エネルギー保存則で、「失われた位置エネルギー」が、「仕事」に姿を変えた、ということですか?あるいはその逆で、仕事をした分、位置エネルギーが増えたということでしょうか?
No.2
- 回答日時:
FとFバーが違っていても、Fを距離で積分
したものと、Fの平均と距離の積は同じになりますよ。
Fが距離によって変化する場合、計算が複雑なので
高校の物理だと平均を使うか、Fは一定とする問題が多かった
ように覚えています。
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