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砂糖法がどのようなものかを教えていただけないでしょうか?
(輸入税等もあまり理解していません・・・誰が何のためにお金を払うのでしょうか?)
糖蜜法からの流れも教えていただけるとありがたいです。

A 回答 (3件)

糖蜜法、砂糖法はイギリス重商主義体制確立のためにアメリカ植民地に課せられたものですね。

17世紀後半~18世紀頃のイギリスは重商主義を進めるために、航海法と呼ばれる諸法によって植民地の通商規制を行いました。航海法の基本原則は以下。

(1)植民地の貿易はイギリス人所有(植民地人を含む)の船で行い、船員の多数はイギリス人であること。
(2)植民地の関税対象品(列挙品目)は本国かイギリス植民地にのみ輸出されること。(本国や植民地間の貿易にも課税した)
(3)植民地へのヨーロッパ諸国の産物はイギリス本国を経由されること。

要するに航海法という名の壁によって外国と植民地との貿易を遮断しイギリス本国を中心とした経済圏を作る一方、植民地の周りに税関というフィルターを設けそこを通る商品から関税をとり本国の税収としたのです。

以上を見ると植民地の自由貿易が阻害され、植民地側が一方的不利益を被るように感じますが、貿易船が本国海軍によって(植民地は軍事費を負担せず)守られるなどのメリットもありました。イギリス海軍力を背景に植民地商人は利益をあげましたし、外国の船も排除していたのでアメリカ植民地では造船業や海運業も発展しました。そしてなによりこうした航海法はザル法でした。植民地商人は密貿易で大きな利をあげていたのです。

次に、三角貿易の話しになります。一般的に三角貿易というとイギリス本国-アフリカ大陸-アメリカ植民地というイメージかも知れませんが、他にもパーターンはいくつかあります。ここでは本国-英領西インド諸島-米植民地をとりあげます。
当時ヨーロッパでは砂糖が珍重され、イラム酒なども流通していたのですが、その原料の糖蜜や砂糖の多くは西インド諸島で生産されました。これらは米中部植民地や本国へと輸出されるのですが、ここで密輸の話しです。米植民地商人は英領西印からではなく、フランスやスペイン領の西印諸島から安価に糖蜜などを密輸入しました。
これに怒ったのが英領西印の糖蜜業者。密貿易を本国にちくって外国産の糖蜜に禁止的高関税をかける糖蜜法を成立させたます。これで英領西印の製糖業者が市場を独占するはずが・・・・。

しかし密貿易はなくなりませんでした。糖蜜法もやはりザル法でした。税関役人の買収なども横行しますが、密輸業者や収賄役人の裁判も厳格でなく、効果はあまりあがらなかったようです。それにイギリス本国はフランスとの戦争などもあって関税体制の強化や海軍による取り締まりなどは後まわしでした。なにより密貿易の利益が本国からの輸入に向けられ、最終的には本国の利益となるので放っておいたのです。(「有益な怠惰」)

こうしたイギリスの姿勢が変わったのが1763年の7年戦争の終結後でした。戦争には勝ったものの、イギリスは多くの負債を抱えました。その解消には税収の増加が必要でした。イギリス王の意向もありグレンビル内閣は税収増と植民地経営の強化を図り、アメリカ植民地内の関税体制の強化や常備軍の駐留などを進めるわけです。ただ、度重なる戦争で本国にその支出をまかなうだけの経済的体力があるわけもなく、そうした経費も植民地に負担させなければならなかった。とにかくカネが欲しい!ということで砂糖法(アメリカ歳入法)です。

砂糖法は外国産糖蜜の税率を50%(1ガロンにつき6ペンスから3ペンス?)ダウンさせるというもの。(その一方で外国産の砂糖やワインに禁止的関税をかけますが。)要するに税率を下げるから密輸せず関税を払いなさいと。
またその他にも列挙品目の拡大や外国商品の植民地輸入関税の倍増、外国から植民地に直接輸入される商品の関税率の引き上げ等がおこなわれ、アメリカ植民地の貿易規制はより厳しくなりました。

結局こうした税収目的の高関税がアメリカ植民地の反発を生みました。実際にはこの後の印紙条例のほうがインパクトがあったと思いますが、砂糖法がアメリカ植民地独立への原因の1つとなったとは言えると思います。

足りない部分や私の誤解もあるかもしれませんが参考まで。
専門の方の回答を待って、でなければご自分で論文を(概説書では解決しないような・・・。)
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

お礼日時:2008/11/03 19:52

砂糖法の前にあった、砂糖 糖蜜法は英国議会が国内の砂糖業者を


保護するため、植民地(アメリカなど)より輸入された砂糖に
課税した、つまり英国の輸入業者が関税を政府に支払ったのです

砂糖法の目的は業者の保護ではなく、フレンチ インディアン戦争に負けた膨大な費用捻出のため
砂糖 あらゆる雑貨等に費用捻出のため厳しく課税したのですが、
砂糖 雑貨という毎日使う日用品に厳しい課税をつずけると
日用品の価格が高騰して庶民の不満が大きくなるのを防ぐ意味で
密輸品の取り締まりをゆるめにして、政府が日用品の国内価格のバランスを取ったものと思われます、
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

お礼日時:2008/11/03 19:52

この回答への補足

「植民地から輸入される砂糖・糖蜜に1ガロン当たり6ペンスを課して」課す、とはどういうことでしょうか?いつ、誰が誰に払うのですか?

また、「密貿易者とそれを取り締まる職員には甘いものとなっていた」の意味がよくわかりません

補足日時:2008/11/01 16:24
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