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簿記1級 割賦販売 取戻品の処理について

取戻し商品の処理で未実現利益控除法を用いた時、前期と当期でどうして仕訳が異なるのか教えてください。

A 回答 (1件)

原価80の商品を100で割賦販売すると以下の仕訳をしますよね。


(仕  入) 80 (買 掛 金) 80
(売 掛 金)100 (売  上)100
(利益控除) 20 (繰延利益) 20
割賦金が未回収であれば、当然、当期の利益は0です。

そして、次の会計期間に繰り越すのは次の2つです。この2つの科目の関係は、売掛金100の中に未実現の利益が20ありますよ~という関係です。
(売 掛 金)100 (繰延利益) 20

これが回収不能になり、商品を取り戻したら・・・
(繰延利益)20 (売 掛 金) 100
(戻り商品)80
売掛金がなくなると同時に、利益20も永久に実現することはなくなったので取り消す必要があるわけです。
取り戻した商品の価値が下がっていない限り損失も計上されないので当期の利益も0です。


これが、当期販売商品が戻ってきたものだったら・・・
販売時には以下の仕訳をしてます。
(仕  入) 80 (買 掛 金) 80
(売 掛 金)100 (売  上)100

これが回収不能になり、商品を取り戻したら・・・
(戻り商品)80 (売 掛 金) 100
(戻り損失)20
取り戻した商品の価値が下がっていない限り、収益100-費用100で当期の利益は0です。
当期販売分の売掛金はまだ繰り越していないので繰延内部利益は当然計上されてません。

繰延内部利益を計上しているかしていないかによって、仕訳が異なるわけですが、
商品を販売したが、その後取引を解消しその商品を取り戻したということは、結果として、取戻商品が同じ価値で戻ってくる限り、損は出ないはずです。
そういう視点で考えてみるのもよいと思います。
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