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三陸リアス式海岸の成因は、プレートの沈み込みに関連したものなのですか?その動きは今後も継続する方向にあるのですか?あるいは、ある時点で、その反動の隆起の方向に反転する可能性もあるのですか?

A 回答 (3件)

今回の地震を起こした低角逆断層の影響で,海岸付近に沈降が見られます.ただしno.1さんが紹介されたように,多くの海溝型地震では地震発生後沈降した部分がゆっくりと隆起していく余効変動が見られることが多く,今回観測された大きな沈降は一時的なものでおそらくは隆起して行くものと考えられます.


一方,100年ほどの時間で見ると,三陸海岸南部は沈降傾向にあります.
http://www.gsi.go.jp/WNEW/TEC-NEWS/2001-tec108.h …

もっと長期的に見ると,海成段丘が存在することなど,三陸海岸そのものは40万年前ごろの中期更新世からゆっくりとした隆起傾向にあると考えられています.北側ほど隆起量が大きく,典型的なリアス式海岸となる宮古より南側では隆起量は小さくなります.平均的な日本列島の隆起速度は年数mm程度,1000年で数m以上ですが,三陸海岸はそれよりもう一桁小さい1000年で数十cmと見積もられています.隆起しているとは言え,その速度が小さいことから,最終氷期以降の海水準上昇のほうがずっと大きくて溺れ谷を作りやすいこと,宮古以南では中生代,古生代の硬い堆積岩主体の山地で砂礫の供給量も小さく,平野の発達も悪いことなどがリアス式海岸を形作る理由になっていると考えられます.

隆起や沈降はプレート運動に関連したものとは言えると思いますが,それがどう現れるかは実際の力のかかり方,そこにある岩石の種類,変形の仕方により様々です.時間スケールのとり方でも短期,長期で隆起や沈降がどう現れるかがちがって見えることもあります.
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この回答へのお礼

要点をとらえた回答で、良くわかりました。ありがとうございます。

お礼日時:2011/04/08 11:33

三陸リアス式海岸という場合、「三陸リアス式海岸」は固有名詞だという見解があるようです。

リアスは、海に向かってやや広がる奥行きの深い湾がフラクタルのように重なった地形で、三角州デルタのようには平坦な陸ではなくて、高い土地が海岸まで迫っているところです。その成因は2つ考えられます。一つは、山地が侵食作用で開析(多くの谷が形成され、地形面が細分化される)されてその後に谷に海が入ってきた場合、もう一つは海が隆起した台地あるいは準平原が侵食されて切れ込んだ谷に海が入ってきた場合です。 海が入り込んでくるにも2つのことが考えられます。一つは、陸側が沈み込んで海が相対的に進出してくる場合、もう一つは海が増えて(海水面が上がって)海が陸に押し寄せてくる場合です。
 
青森県南東端から宮城県北部牡鹿半島に至る海岸が三陸海岸です。その海岸は北部と南部で性格が異なります。(宮古市から)北部は、陸が隆起して海が後退し、波浪が海食断崖を大規模に高さ50m~200mにも作っています。その海蝕断崖と海の間に砂浜の海岸があるところもあります。地図を見るとわかるように、海岸線は比較的滑らかです。 (宮古市から)南部は、海岸線がまさにフラクタルです。ここは昔侵食で開析された山間部に氷河期が終わって海水面が上昇してできたことと、陸そのものが沈降していることとが重なって、山間の谷に海水が入り込んだ地形のようです。 三陸海岸の中でもこの宮古から牡鹿までのところを固有名詞で「三陸リアス式海岸」と呼ぶようです。
 
従って、【三陸リアス式海岸の成因】は、第四紀の気候変動とこの地域の地殻変動(沈降)の相乗効果ということになります。 この地域の北側は隆起していますし、関東平野は沈降し、関東山地は隆起しています。 関東ではフィリピン海プレートと太平洋プレート、ユーラシアプレート、北アメリカプレートがせめぎ合っています。 東北は北アメリカプレートと太平洋プレートがせめぎ合って東北東側の沖に海溝を作っていますが比較的単純な形です。 http://www.hm.h555.net/~azeta/10_tiri/02/plate-j …
地球上で起こるほとんどすべての地殻変動はプレート運動と関連があるという人もいます。そうなると、すべてプレートの運動の結果だということになるのですが、各地で起きている色々な現象を具体的にはなにも説明していないのと同じです。
 
2011年3月までの1年間では、日本列島は多くの場所が沈降しています。http://mekira.gsi.go.jp/project/f3/ja/index.html 
水平方向の地殻の動きも単純ではありません。 http://www.gsi.go.jp/cais/HIZUMI-hizumi2-10.html
最近約100年間では、ほぼ南北方向の伸びの歪が各地でみられるなど、歪の分布に地域性がみられます。したがって、太平洋プレートの沈み込みにより東北地方全体が単純に東西方向に圧縮されているのではないと考えられます。なお、最近約10年間では、秋田県北西部~青森県西部の沿岸付近に1983年の日本海中部地震にともなう影響(東西方向の伸び)がみられます。
 
地殻の動きはかなり頻繁に変わります。プレートの動きも長時間で見れば方向も速度も変化したりします。 都道府県や都市のような狭い範囲で考え、数年、十数年で考えても変化はします。 沈降が隆起に変わること、その反対もあります。
国土地理院が出している伊豆地方のデータがあります。 http://cais.gsi.go.jp/KAIHOU/report/kaihou78/05_ …
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三陸リアス式海岸の成因は,海面の上昇によって作られたと考えられています。



今回の大地震によって,現在では東北地方は沈降していますが,今後は不明な点も多いようです

産業技術総合研究所 活断層・地震研究センターの解説が役立ちます。
http://unit.aist.go.jp/actfault-eq/Tohoku/kaigan …
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