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宜しくお願い致します。
特別受益額の計算をするにあたっては、相続開始時の時価で計算すると言うことで間違いありませんでしょうか?
ホームページを色々調べましたら、これで間違いないようなのですが、手元にある本には「特別受益額は、あくまで受け取った時点の価額である。」とあり、頭の中が混乱しています。
民法904条を読んでも前者で正しいように思うのですが、「あくまで」と表現されているので、どうも自信がありません。
どうぞ、この混乱から抜け出させて下さい。

A 回答 (2件)

 これは,受益時の価格を,その後の物価の変動を考慮して相続開始時の価格に引き直して評価する,というのが正しいと思われます。



 例えば,相続開始の20年前に,生計の資本として家を贈与したとします。そうした場合には,その家の贈与時の価格に,その後の物価の変動率をかけたものが,特別受益の価格とされることになります。単純に「相続開始時の時価」という言い方をするのは正確でない恐れがあります。
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この回答へのお礼

law_amateur様
う~ん、奥が深いんですね。
私は法律のプロではなく素人なので、「相続開始時の価格に引き直して評価する。」も「相続開始時の時価」も同じような気がしてしまうのですが、こう言う言葉の相違点を理解することが法律を勉強するにあたっては重要なのでしょうね。法律のことを勉強していると、よくこういうことに出会います。
ああ、それにしても難しいです・・・。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2003/11/01 06:35

特別受益額を計算する場合の評価額は「相続開始時の価格」です。


したがって、質問者の手元にある本の「特別受益額は、あくまで受け取った時点の価額である。」とあるのは誤った記述と思われます。

 民法904条でいうとおり、目的の財産が滅失し、或いは価格の増減があったとしても相続開始時の原状(受贈当時の状態)のあるままで評価するという条文からも明らかです。

 この規定の具体的な適用は、例えば、受贈者の意思による売却、受贈者の故意又は過失による火災などの場合は持ち戻しの対象となり、隣家からの類焼などによる場合は持ち戻しの対象とはならないという様なケースが本には載っているかと思います。結局、特別受益に関しては、被相続人がその財産を贈与などをせず、そのまま持ち続けていたのならどうなっていたかを考えれば良いと思います。相続人が持ち続けていればどうなったのかとすれば「相続開始時における価格」で評価することになると思います。

 ただし、相続税の計算において生前贈与の加算の規定があります。この規定の適用については「贈与時の価額」で計算することになります。また、本年は適用は少ないと思いますが、相続税の精算課税制度を適用した場合の計算においても「贈与時の価額」を用いて計算をし、相続開始時の価額は用いません。しかし、これらは相続税・贈与税の制度上「その贈与のあった年分の贈与税の申告書」の課税価格(贈与時:特別受益のあった時点の価額)を用いるということだけのことです。相続税の計算については民法の規定の適用はなく、相続税法の規定により計算を行います。
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この回答へのお礼

mura2717589様
とてもわかりやすい御回答ありがとうございました。
これで頭の中もすっきりしました。

お礼日時:2003/11/01 06:27

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