

No.2ベストアンサー
- 回答日時:
No.1です。
図を書くのは苦手なので、うまく伝わるかどうかわかりませんが・・・・
サリチル酸に関しては、同一分子内のOH基のHと、-COO^-(電離した形)のOが水素結合を形成することによって安定化されます。下図。
ーO
┃
H
: ←水素結合
O^-
┃
ーC=O
アセチルサリチル酸の解離した形における共鳴形には、安息香酸では対応する形がないような共鳴形が存在します。
この時のベンゼン環と置換基の結合に関しては下に示しています。形式的にベンゼン環と置換基の結合は二重結合になっています。また、このとき、ベンゼン環自体はシクロヘキサジエン構造になっています。
大雑把な議論ではありますが、一般に共鳴形が数多く書けるほど安定ということになりますので、アセチルサリチル酸の解離した形の方が、対応する安息香酸のものよりも安定と言うことになり、その分だけアセチルサリチル酸の方が強い酸性を示します。
*アセトキシ基とベンゼン環の結合
=O^+ーC(=O)CH3 (Oに+の形式電荷)
*COO^-とベンゼン環の結合
=C(O^-)2
これでもまだ難しいでしょうか。確かに少々難しい話もあり、共鳴安定化、あるいは共鳴効果などがわかっていなければ、アセチルサリチル酸の話は理解できないと思います。
もしわからないようでしたら、教科書の共鳴に関連する部分を勉強してみて下さい。
共鳴安定化や共鳴効果などがよくわかっていないため、
難しかったですが、一応理解できました。
詳しく丁寧な説明を、どうもありがとうございました。

No.1
- 回答日時:
酸が強くなる要因というのは、解離した状態、すなわち-COO^-になった状態を安定化する要因があるかどうかということになります。
アセチルサリチル酸の場合に、そのことについて考えてみますと、アセトキシ基の共鳴効果が聞いているように思います。
すなわち、アセチルサリチル酸のカルボキシル基がアニオンになった状態で、その部分を=C(-O^-)2の形として、ベンゼン環とカルボキシル炭素の間の結合が二重結合になったような共鳴形を考えてみます。
そうすると、ベンゼン環に正電荷が導入されることになり、その正電荷が、アセトキシ基の結合したオルト位にくるような共鳴形も書けます。
その状態で、ベンゼン環のCとアセトキシ基の酸素の結合を二重結合に書けば、Oの上に+の形式電荷が生じるような共鳴形が書けます。
この共鳴形はオキソニウムの形になっており、安定化への寄与も比較的大きいと考えられます。
結果的に、アセトキシ基がカルボキシラートアニオンの安定化に寄与すると考えられ、結果的に酸性を強くする効果を持つと考えられます。
サリチル酸の場合にも同様の効果が考えられますが、それに加えて、分子内の水素結合も重要だと思います。
すなわち、解離した状態で、-COO^-の酸素原子に対して、オルト位のヒドロキシル基のHが分子内水素結合を形成することによって、酸素上の負電荷を分散させ、安定化させるものと考えられます。
したがって、サリチル酸ではアセチルサリチル酸以上にカルボキシラートが安定化されるために、より強い酸性を示すものと説明できます。
この回答への補足
詳しい説明、どうもありがとうございます。
しかし、私には少し高度すぎて、よくわかりませんでした。すみません、基礎的な知識が不足していますね。
もう少し、初学者向けだとありがたいのですが。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 質問(急いでるので本当によろしくお願い致します!!)
- 指にウイルス性いぼができてしまったのですが、 サリチル酸ワセリンの成分を取ると治りやすくなる。とイン
- サリチル酸と無水酢酸の反応は何反応ですか。
- 安息香酸と飽和炭酸水素ナトリウムの反応過程で炭酸ガスの発生を抑えることはできますか? またその方法が
- 足裏のタコについて、画像のようになり困っています。
- ジフェニル、フルオロレン、フルオレノール、安息香酸のTLCプレートでのrf値が大きいものから順に並べ
- クロマトグラフィーでアセチルサリチル酸 どうして移動相に酸を入れるのですか?
- イオン式でのシュウ酸の表記 酸性条件での 過マンガン酸カリウムとシュウ酸ナトリウムのイオン反応式で、
- 高校化学の問題で、「炭酸より強い酸性なので、NaHCO3を加えるとCO2の泡が出る」や「炭酸より弱い
- この構造式はアセチルサリチル酸で合ってますよね?
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
-
性格の違いは生まれた順番で決まる?長男長女・中間子・末っ子・一人っ子の性格の傾向
同じ環境で生まれ育っても、生まれ順で性格は違うものなのだろうか。家庭教育研究家の田宮由美さんに教えてもらった。
-
アスピリンは胃の中でイオン化?
化学
-
アスピリンの酸の強さ
化学
-
アスピリンの再結晶
化学
-
-
4
サリチル酸の酢酸エステルを合成するには
化学
-
5
再結晶後のアセチルサリチル酸について
化学
-
6
極性 -官能基-
化学
-
7
アセチルサリチル酸の合成での収率について
化学
-
8
当量点の求め方
化学
-
9
安息香酸とフェノールの酸性度
化学
-
10
2ーメチルー2ーブタノールに濃硫酸を加えたときの反応機構を教えてくださ
化学
-
11
アニリンの反応について
その他(自然科学)
-
12
空試験について困っています
化学
-
13
ファクターの求め方
化学
-
14
ヨウ素デンプン反応
化学
-
15
融点測定における誤差
化学
-
16
o-ニトロアニリンとp-ニトロアニリン
化学
-
17
pKa のリストを探してます
化学
-
18
再結晶の原理
化学
-
19
アセチルサリチル酸の合成について
化学
-
20
融点と純度について、
化学
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
濃度換算について(mg/m3→ppm)
-
杏仁豆腐にニトロベンゼン入っ...
-
パラニトロフェノールについて...
-
ベンジル位とは何なのでしょうか?
-
スチレンと臭素の反応
-
塩酸-マグネシウム反応
-
p-ニトロアニリンからの、パラ...
-
[サリチル酸・アセチルサリチル...
-
1.29million yenっていくらです...
-
CHEM sketch の使い方について
-
有機化学 教えてください。
-
ベンゼンになった過マンガン酸...
-
ベンジンとベンゼンとベンゾー...
-
化合物の名前を教えてください
-
Chem3Dでフェロセンの書き方に...
-
キサントプロテイン反応について
-
NO2?O2N?
-
有機化学 構造異性体
-
ナフトールの配向性
-
COONa 有機化合物の分離
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
フタル酸だけ特別にイソ、テレ...
-
キサントプロテイン反応について
-
[サリチル酸・アセチルサリチル...
-
パラニトロフェノールについて...
-
濃度換算について(mg/m3→ppm)
-
杏仁豆腐にニトロベンゼン入っ...
-
ベンジル位とは何なのでしょうか?
-
塩酸-マグネシウム反応
-
ナフトールの配向性
-
フェノールやクレゾールの酸性...
-
Chem3Dでフェロセンの書き方に...
-
アスピリンのH-NMRスペクトルに...
-
H3CとCH3の違い
-
p-ニトロアニリンからの、パラ...
-
CHEM sketch の使い方について
-
ピクリン酸が強酸性である理由...
-
レゾルシノール樹脂について
-
塩化ベンゼンジアゾニウムの化...
-
アニリンの酸化
-
スクロースの構成(なぜフルク...
おすすめ情報