「これはヤバかったな」という遅刻エピソード

中野幾雄著「技術英語攻略法」 (株)工業調査会 発行 のp17に次の英作文例があります。

和文:
この種の切屑は,切屑受皿に落ちるから,より楽に扱える。
・・・(日本語の意味は; この種の切屑は,切屑受皿に落ちる様になっているから,”この種の切屑は”より楽に処理できる。

訳例:
1) This type chip falls into the chip pan, and is more easily handled.
2) For easier handling, this type chip is designed to fall into the chip pan.
3) This type chip which falls into the chip pan is more easily handled.

質問:
1) 上記の訳例2)は主節が受身で書かれています。 この文章は正しいでしょうか? 最初は正しいと思っていたのですが,何かおかしいなぁと感じてきました。 これを能動態に書き直せば;
We design this type chip to fall into the chip pan.

一般的に機械或いは,構造をto designのことはあっても,this type chipをdesignすることはあるでしょうか? よく似た構成で書くとしても;
This chip pan is designed for this type chip to fall into it. と書くほうがせいぜいではないでしょうか? 良ければご意見お聞かせ願います。 (若干無理があると感じますが,使えない範囲ではないと自分で判断。)

2) この和文をもっと素直に英訳すると;
As this type chip falls into the chip pan, it can be more easily handled. と訳しだせると思うのですが,如何でしょうか?

宜しくご教示お願い致します。

A 回答 (5件)

こんにちは。

7/17のご質問ではご丁寧なお返事を有難うございました。

ご質問1:
<2) For easier handling, this type chip is designed to fall into the chip pan.
上記の訳例2)は主節が受身で書かれています。 この文章は正しいでしょうか?>

なんとも言えません。正しいとも正しくないとも言えます。疑問を解く鍵は、「切屑受皿に落ちるから,より楽に扱える」の解釈の仕方にあると思われます。

この部分の「切屑受皿に落ちるから」の「から」は原因・理由を表し、それが「より楽に扱える」という結果を導くわけですが、その結果は原因から必然的に生じたのか、偶然的に生じたのかによって、解釈が異なるからです。

前者「必然的に」だと、この2)の英文は正しくなり、後者「偶然的に」だと、正しくなくなります。


1.正しい理由:

「この種の切屑がより楽に扱える」という結果は、「切屑が(必ず)受皿に落ちる」という必然的な原因から生じるのであれば、その理由があるはずです。

それが、この2)の文にある、
(直訳)「より簡単な処理のために、この種の切屑は,切屑受皿に落ちる様に、作られている」
という理由になります。

ご質問文の和文「この種の切屑は,切屑受皿に落ちるから,より楽に扱える」そのものの直接的な英訳ではありませんが、この「必然的理由」として2)の英文を持ってきたとしても、理屈は通ります。

つまり、この切屑自体が実際に、(他所に散らばることなく)直接受け皿に落ちるような、特殊な構造に作られているのだとしたら、この英文も意味をなします。

ただ、以下の不安材料がこの英訳に疑問を投げかけます。
1)和文の直接の英訳にはなっていません。
2)切屑自体が、そのような特殊構造に作られているというのは、かなり無理があります。


2.正しくない理由:

(1)「この種の切屑がより楽に扱える」のは、「切屑が(たまたま都合よく)受皿に落ちる」という偶然的な理由によるものであれば、それは「偶然の結果」であって、「必然的な目的」にはなり得ません。

この「偶然の結果」に反する点として、for easier handling「より簡単な処理のために」の用い方があります。

ここではforは「~のために」という目的の用法になっています。

和文にある「楽に扱える」は、ある原因から偶然生じた結果とするなら、ここを必然の目的用法にするのは間違いです。

(2)ご質問 <一般的に機械或いは,構造をto designのことはあっても,this type chipをdesignすることはあるでしょうか?> と疑問を持たれている点は、鋭い指摘だと思います。

「切屑受皿に落ちる様になっているから」とは、通常は「機械が切屑を受皿に落とす様に設計されているから」です。おっしゃる通り、this type chipを主語にするのは不自然です。

ただ、無理を通せば、ご質問文で指摘されている、<We design this type chip to fall into the chip pan. >というように、「切屑自体をそのような特殊なデザインにした」とも考えられます。ただ、上記1でもご説明しましたが、この解釈はかなり無理があります。


3.2)の英文は正しいか、正しくないか:

以上のように両方の解釈が可能ですが、やはり、「正しくない」に一票投じます。理由は以下の通りです。

(1)和文に忠実な直接の英訳になっていないこと。

(2)つまり、for easier handlingと必然の目的を持ってくるのは、無理があること。

(3)this type chipを主語にする、つまり、切屑自体が、特殊構造に作られているというのは不自然で無理があります。


ご質問2:
<この和文をもっと素直に英訳すると;
As this type chip falls into the chip pan, it can be more easily handled. と訳しだせると思うのですが,如何でしょうか?>

いいと思います。

「この種の切屑は切屑受皿に落ちるから,より楽に扱える」という、和文そのままの、「理由+結果」という素直な英訳になっています。

「理由」の節は、他にも
As this machine is designed for this type chip to fall into the chip pan,
「この機械は、この種の切屑が切屑受皿に落ちるよう、設計されているから」
などでも通じます。このforはto以下の意味上の主語になっており、for A to~で「Aが~するように」と訳します。

最後に余談ですが、
<3) This type chip which falls into the chip pan is more easily handled.>
の関係代名詞whichは制限用法になっていますが、非制限用法にした方が、理由を付加的に挿入することができ、和文の訳にぴったり当てはまります。

例:
(1)制限用法:
This type chip which falls into the chip pan is more easily handled.
「切屑受皿に落ちるこの種の切屑は、より楽に扱える」

(2)非制限用法:
This type chip, which falls into the chip pan, is more easily handled.
「この種の切屑は、切屑受皿に落ちるから、より楽に扱える」

となり、(2)の非制限用法の方が和文に忠実な英訳になります。

長くなりましたが、以上ご参考までに。
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この回答へのお礼

Parismadamさん,いつもご丁重な回答投稿ありがとうございます。

今回も詳細説明を頂き,質問の文字数よりも,回答の文字数の多さに恐縮しております。

教えて頂きました内容で全て理解出来ました。 

次回チャンスがあれば宜しくお願いします。

お礼日時:2007/08/06 17:17

Gです。

 こんにちは!! お久しぶりです。 お元気でしたか?

まず、この日本語をそのまま訳している英文はないと思いますよ。

それはさておき、この種の切屑、と言う表現をしていますね。 そして、その種の特徴として、受け皿に落ちやすいようにかたちどられている、と言うことなのでしょう。

つまり、落ちやすいように切屑自体がそうなるように機械なり材料が作られている、と判断します。

しかし、ここは機械のことを知らない人たちには訳すことは難しいと思います。 ビジネス契約書のことを知らない人が英訳はできないということと同じですね。 あることに経験や知識がない人には訳せないと言うことになり、訳ができても通用しないものになってしまうでしょう。

しかし、このdesignedと言う単語はデザインされていると言う意味合いではなく、~するように作られている、~するようになっている、と言う意味の形容詞として使われています。

つまり、A is designed to do Bと言うことはBをするように作られている、と言うことであり、Bをするようにデザインされている、と言うことではないのです。 だからこそ、この文章をいわゆる能動態に変えると、We design A to do Bと言う表現にはならないのです。 できても、We designedと過去形になるのです。 このように作「った」から、このようになって「いる」なのです。

is designed toと言う使い方をした表現を見ればお分かりだと思いますが、~するためにデザインされている、と言う訳では使えない表現がたくさんあるのに気がつくと思います。

OKWave is designed to gather all kinds of knowledgeとかThis project is designed to discourage someone from copyingと言う感じですね。 デザインされたではちょっと的が外れたビジネスあるいは工業業界で使う訳になってしまうわけです。

これが1)に対する私の回答です。

>一般的に機械或いは,構造をto designのことはあっても,this type chipをdesignすることはあるでしょうか? よく似た構成で書くとしても;This chip pan is designed for this type chip to fall into it. と書くほうがせいぜいではないでしょうか? 良ければご意見お聞かせ願います。 (若干無理があると感じますが,使えない範囲ではないと自分で判断。)

もちろん、pan自体にそのデザインがされていると言うのが事実であればその考えは正しいでしょう。 しかし、

「この種の切屑は,切屑受皿に落ちるから」と書いてありますね。 ああの種ではなくこの種と言っていますね。 つまり、この種は落ちるのです。 あの種は落ちない、と言うことと比較していると私は見るわけです。

ですから、is designed to fall (easily)落ちるように作られている、わけです。

2) この和文(この種の切屑は,切屑受皿に落ちるから,より楽に扱える)をもっと素直に英訳すると;As this type chip falls into the chip pan, it can be more easily handled. と訳しだせると思うのですが,如何でしょうか?

はい、私はこのような表現のほうがより忠実だと思います。 そして、この表現からも落ちるようにできている、と言うフィーリングが伝わりますね。

冒頭に書きましたように、この3つの英文は忠実ではありません。 理解した解釈からこの和文の意味は取れると思いますが、忠実ではないと言うわけです。

ご質問者の最後の英文のほうがあっている、と言うことになります。

もっと構文的に忠実にすると言うのであれば、This type chip, which falls (smoothly) into the chip pan, is easy to handle/is more easily handled.となります。 whichの前にカンマをつけることで、この種だけが落ちるようにできているとは限らないことを示していますね。 

しかし、この種の切屑、と書いてこれしか落ちるようにできていないのであれば、それだけの自信があるのであればカンマなしでもいいと思いますがあくまでも和文ではそれを感じ事はできません。

これでお分かりになりましたでしょうか。 ご理解しにくいところがあったり追加質問がありましたらまた書いてください。
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この回答へのお礼

Ganbatteruyoさん,お久しぶりにご回答を頂きます。 暑い夏の温度に溶けかけですが,なんとか元気にやっています。

いつもご丁寧にご説明を頂きますので,今回も理解はバッチリです。ご説明の中に,私が質問していない件に関しても,沢山のヒントを頂いています。

とても勉強になりました。 またのチャンスがありましたら,また宜しくお願いします。

お礼日時:2007/08/06 17:28

学生時代も社会人の現在も理工系の者です。


技術英語(特に論文)は、受動態の文が多いですね。

【ご質問1】
(2)の文はおかしいです。
おっしゃる通り、「切屑を設計」しているわけではないので。

>>>
This chip pan is designed for this type chip to fall into it. と書くほうが
せいぜいではないでしょうか?

なるほど。考え方としては良いですね。
ただし、for ~ to ではなく so that のほうが良く、また、「処理が容易」は追加すべきと思います。

This chip pan is designed so that this type chip falls into it and is handled easily.



【ご質問2】
can be を使ってしまうと、状況が確定しないので、あまりよろしくありません。
easily があるのですから、それだけで十分です。
(この点、上記のご質問1の例では design が入っていたので、異なります。)

また、文中では比較の対象が無いので、more も不要です。
また、As より Since のほうが普通だと思います。

Since this type chip falls into the chip pan, it is easily handled.
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この回答へのお礼

sanoriさん,回答投稿ありがとうございました。

とても参考になりました。 

またの機会があれば,宜しくお願い致します。お礼を申し上げます。

お礼日時:2007/08/06 17:20

一番です。



万が一どうしても「design」を使うとすれば、こんな風になるかも(勿論、原料・配合等の段階云々も付け加えることも可能だが)、あくまでも(原料→ダライ粉の開発過程が世間に発表するだけの価値があるという状況で)


The material is so designed to put out chips easily running
and falling into chip box for easier collecting and handling
practice.
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いつもの勉強熱心さには敬服です。

一つだけ基本的なことを指摘してもイイですか、ダライ粉如き(!?)(切削切屑)の性質形状等(さして本質的な極めて重要でもないこと)を(わざわざ design 設計する)と能動態で使うことにかなり違和感を感じております。 勿論それが工作機械業界全体を揺るがす様な画期的なものならいざ知らず。

We design this type chip to fall into the chip pan.

英語としても大変立派なものですが、上記の理由で余りお薦めは出来ない様な気が。

As this type chip falls into the chip pan, it can be more easily handled.

As は強いて要らないかな、と言うわけで、自作は

This type chip falls smoothly for easy handling at the chip pan.
省略しすぎの感は否めないが、意味も通るし、簡潔明瞭と自画自賛(爆)

それはさておき、こんな言い方も

The chip runs and falls rather smoothly on to chip pan for easier clean-up handling.

ご参考になりますかどうだか? 「run」が不要なら省いて下さい。「切削屑スライダー・傾斜面」を想像していました。
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この回答へのお礼

mabomkさん,いつもご回答投稿ありがとうございます。

頂ける英文は独特の言い回しで,粋な感じがします。 今回も文章を参考にさせて頂きます。

また宜しくお願いします。

お礼日時:2007/08/06 17:15

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