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ヘリコプター(ピストンエンジン)には、離陸時に使用するTOPと巡航時に使用するMCPが定められていますが、この値が、外気温度の上昇に伴って大きくなるのはなぜでしょうか?

A 回答 (3件)

>マニホールドプレッシャー値は、吸気管内の空気の圧力を示した値なので、気温が上がって空気の密度が下がったらマニホールドプレッシャー値も下がると思ったのですが、違うのでしょうか?



例えば学校の理科で、空気の温度が上がれば分子の動きが速くなって より激しくぶつかり合い、分子間のすき間は開く。といったようなことを習ったかと思います。(シャルルの法則)

例えば、
そうですね、今の時期なら、お部屋の暖房があったりして、室内の気温は15゜C位でしょうか。
ガラスのビンで、密閉できるフタがあるもので、そのフタに小さな穴を開けてからフタを閉じたとします。
そのビンを手で暖めて例えば30゜C近くにしたとします。
その間に、フタに開けた小さな穴から、中の空気はシュ~シュ~と出ると思いませんか?出ますよね。
この時、お部屋の温度は15゜Cで、1気圧。
ビンの中は、温度は30゜Cですが、気圧は同じく1気圧。
ですが、
ビンの中の空気は、開けた穴から結構出てしまっているので、密度は薄くなってしまっています。

もし、ここに、マニホールドプレッシャーゲージを繋いだら、ビンの中も29.92インチ、お部屋の空気も29.92インチを指しますよね。

ヘリコプターのマニホールドプレッシャーゲージって、インテークマニホールドに繋がれて、インテークマニホールド内の気圧を測っているに過ぎません。


先程のビンを、再びお部屋の15゜Cの空気を入れて、同じく小さな穴の開いたフタで密閉し、

それを今度は0゜Cの気温の外に出したらどうなるでしょうか。

シュ~シュ~と空気を吸い始めますよね。ビンの中に、たくさん空気が入っていくのです。

ビンも0゜Cになり、空気も全部入り終わったあとに、中の気圧をマニホールドプレッシャーゲージで測れば29.92インチです。


全く同じ気圧の空気、しかも全く同じ体積の容器(ビン)。

しかし、

0゜Cのビンは、15゜Cのビンよりも多く空気が入っており、

30゜Cのビンは、15゜Cのビンよりも入っている空気が少ないのです。


この通り、
気圧が一定でも、温度によって空気の密度が変化するのと同じで、

スロットルバルブで絞られて調節された同じマニホールドプレッシャー値でも、その空気の温度によって密度は変わるのです。

そして、エンジンに入ることができる空気の量は、その気圧下におけるそのシリンダーの容積(体積)分でしかありません。
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この回答へのお礼

理解できました。
詳しく説明していただき、ありがとうございました。

お礼日時:2010/02/19 17:46

MCP、TOPの違いは、あくまで出力の制限値であるので触れませんが、気温により値が違うことについて回答差し上げます。



まず、前提として、吸気圧力の制限は、エンジン負荷の制限そのものではなく、MGBなど、出力自体の制限だとお考えください。

仮に、外気温0℃のとき、22インチが制限とします。
つまり、この時が既定の連続最大出力(または離陸出力)ですよね。(例えば130馬力であるとか)

外気温不度が40℃のとき、仮に23インチが制限値だとすると、つまり23インチのときに、同じく既定の出力が得られるということです。

外気温度0℃のときに22インチを超えて使用すると、既定の制限を超えてしまうので、出力軸やMGBなどに支障が出るわけです。
外気温度が高く、空気密度が小さいとき・・・仮に40℃の時では、22インチではまだ出力に余裕がある状態であって、23インチ以上の使用で初めて既定の制限を越える。というわけです。

ですから、気温が上がって空気の密度が下がったら、マニホールドプレッシャー値も下がるので、まだまだ吸気できる余裕がある ということになります。

ちなみに、上空に行けば大気圧が下がるので、地上に比べれば制限値も下がります。
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この回答へのお礼

吸気圧力の制限は、MGBなど出力自体の制限というのは初めて知りました。
勉強になりました、ありがとうございました。

お礼日時:2010/02/19 17:51

気温が上がれば、アトモスフェアがエキスパンションするのでデンシティが下がり、(空気が膨張するので密度が下がり)


密度が下がれば同じマニホールドプレッシャー値でも実際のパワーが下がる。

TOP(やMCP)って、エンジンやローター等のストレスの上限ですよね。
となると、実際のパワーを揃えるとなると、見かけ上のパワー(すなわちマニホールドプレッシャー値)は上げられる。

この回答への補足

回答ありがとうございます。
マニホールドプレッシャー値は、吸気管内の空気の圧力を示した値なので、気温が上がって空気の密度が下がったらマニホールドプレッシャー値も下がると思ったのですが、違うのでしょうか?

補足日時:2010/02/05 20:32
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