
スルファミルアミド合成までの反応過程について質問します。
アニリンをパラ位でクロロスルホン酸を用いてクロロスルホン化するために、事前にアミノ基をアセチル化しました。こうすると都合良くパラ位にクロロスルホン化するらしいのですが、いまいちこのアセチル化の意味がわかりません。
自分で考察した結果、オルト位への反応を防ぐというものは推測できました。
しかし、わからないのはアセトアニリドの酸との反応です。文献等で調べても
どこにもアセトアニリドが酸と反応するとはありません。しかし厳密に言えば、
アセトアニリドも非共有電子対をN原子上に持ち、プロトンを受容できるようです。つまり若干ですが塩基性であるはずだ、と先生はおっしゃっていました。
ではなぜアセトアニリドは酸であるクロロスルホン酸と酸塩基反応を起こさないのでしょうか?
困っています、回答の方宜しくお願い致します。
A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
確かに、アセトアニリドは非共有電子対を窒素上に持ちますが、塩基としての性質はほとんどもっていないと考えたほうが良いでしょう。
恐らく、ご存知だとは思いますが、通常のアミンにベンゼン環が一個ついたフェニルアミンになっただけで、塩基の性質はかなりなくなります。アセトアニリドの場合はフェニル基についでアシル基がついているために、さらに塩基性はなくなりますね。で、先生がおっしゃっている「若干残る塩基性」の意味なんですが、塩基とは考えないが、非共有電子対を持っていて、それが様々な反応にはからんでくるというふうな意味合いではどうでしょうか。そう考えますと、まず、アセトアニリドの酸塩基反応の可能性は消えます。アセトアニリドのパラ位での置換反応もアシル機の影響でかなり起こりにくくはなってくるとは思いますが、実際それが起こるという事は、窒素上の非共有電子対の効果が、パラ位まで伝わっているということです。そのこともあって、先生は窒素上の非共有電子対が、完全にはアシル基のほうに引っ張られるわけではないと言いたかったのではないでしょうか。つまり、窒素上の非共有電子対は、反応には関わってくるが、塩基性を示すようなものではないということです。水やエーテルの酸素みたいな感覚で良いのではないでしょうか。
御回答ありがとうございます。
つまり「若干は非共有電子対を持ち塩基性だが、それは塩基性として以外の
効果を反応に及ぼす」という考え方ですね。確かにそう考えたなら柔軟な
考察ができそうです。またしばらくいろいろ考えてみます。
No.1
- 回答日時:
アセトアニリド: C6H5-NH-COCH3
クロロスルフォン酸: Cl-SO2-OH
ですね。
お書きの様にアセトアニリドにはN上に非共有電子対がありますが,この電子対は隣にあるカルボニル基との間に共鳴して( NH-C=O ⇔ NH(+)=C-O(-) )存在しています。ここにプロトンがつくと( NH2(+)-C=O )この共鳴が壊れます。したがって,その塩基性は非常に弱いものです。
で,ご質問の「酸塩基反応は起こるか」ですが,これは起こります。ただ,酸塩基反応は平衡反応です。上記の様にアセトアニリドの塩基性が弱いために,平衡はフリ-のアセトアニリド側に片寄っており,大部分はプロトン化されていない状態で存在します。
このフリ-のアセトアニリドがクロロスルフォン化を受けるのです。すると,酸塩基平衡はフリ-のアセトアニリド側へ移動しますから,新たなふり-のアセトアニリドが供給され,反応が進行していくわけです。
いかがでしょうか。必要なら補足下さい。
なるほど、やはり酸塩基反応は起こるんですね。
自分はアセトアニリドがクロロスルホン化されたあとの平衡移動まで
頭が働きませんでした。まだまだ勉強が足りないようです。
詳しい御回答、ありがとうございました。
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