<1>The problem with concentrating on formal elements such as style is that style itself becomes the subject of discussion rather than the works of art.
<2>As we become preoccupied with marking out stylistic changes, we have to use our knowledge of what came after the work under discussion.
<3>The benefit of hindsight is essential here--how else could we know that the beginnings of an interest in nature and naturalism in the art of Early Renaissance Italy prefigured the consummate achievements of artists of the High Renaissance in this regard?
<4>Working backwards from the present imposes a line of development of which the outcome is already known. In this way, tracks or routes through the art of the past can favour certain styles--this is certainly the case with classical art and its reinterpretations.
<私の訳とわからない点>
<1>スタイルのように形式的な要素に集中する問題は、スタイルそれ自身が芸術作品よりむしろ、議題になるということです。
ここでのstyleというのは"文体"でしょうか?
(次にstylisticと出てくるので"文体"ではないかと思うのですが。)
<2>私たちが文体の変化を特徴づけることに夢中になるとき、何が議論のもとで作品に続いたのかという知識を使う必要があります。
冒頭のAsは同時進行の意味を持つasでしょうか?
what came after the work under discussion・・・・what何が、came after続いた、the work under discussion議論のもとで作品に?
この<2>の内容がよく掴めません。
<3>後になっての判断の利益はここでは必要不可欠です。他にどうやって私たちは自然に対する興味を持つ始まりと、イタリア早期ルネサンスの芸術の自然主義が、その際盛期ルネサンスの芸術家の完全な達成をあらかじめ示したことを知り得ることができたというのでしょうか?
The benefit of hindsight is essential はどういうことを述べているのでしょうか?
The benefit of hindsight 後になっての判断の利益?がよくわかりません。
how else could we know ~・・・修辞疑問文ですか?
<4>現在から後ろへ働きかけることは結果がすでにわかっている一連の発達を強いることなのです。このように過去の芸術を通して道筋と手段は、ある一定のスタイルを支持することができます。これは確かに古典芸術とその再解釈のケースです。
a line of development of which the outcome is already known. 結果がすでにわかっている一連の発達ですか?それを impose強いるとは?また、developmentの意味が掴みにくいです。
全体的にどんなことを言っているのかがわかりません。
質問が多くなってしまいましたが、よろしくお願いいたします。
*訳例を示していただくだけでも構いません。
『ART HISTORY--History as progression』:Dana Arnold
No.1
- 回答日時:
<1>The problem with concentrating on formal elements such as style is that style itself becomes the subject of discussion rather than the works of art.
様式のような形式的要素に集中する際の問題は、芸術作品よりもむしろ様式自体が議論の対象となることだ。
<2>As we become preoccupied with marking out stylistic changes, we have to use our knowledge of what came after the work under discussion.
我々が様式の変化を理解することに心を奪われるにつれ、議論中の作品の後に現れた
様式についての知識を使わねばならなくなる。
<3>The benefit of hindsight is essential here--how else could we know that the beginnings of an interest in nature and naturalism in the art of Early Renaissance Italy prefigured the consummate achievements of artists of the High Renaissance in this regard?
後知恵の力はここでは重要だ - 他の方法でどうやって我々は、初期イタリア
ルネッサンスの芸術にみられる自然と自然主義への関心の始まりが、その後の
高度ルネッサンスの芸術家たちの見事な偉業を前もって示していたと知ることが
できるだろう。
<4>Working backwards from the present imposes a line of development of which the outcome is already known. In this way, tracks or routes through the art of the past can favour certain styles--this is certainly the case with classical art and its reinterpretations.
現在から遡ることで、すでに結果が知れている発展の道筋を強要されることになる。
このようにして、過去の芸術に通じる軌跡や道筋は特定の様式への嗜好を生み出す -
これは古典芸術とその再解釈芸術においては間違いなくあてはまる。
完全にあってる自信はありませんが、なるだけ自然に意味が通じるよう訳してみました。
解説するほどの力はないので参考までに。
大変丁寧に訳してくださってありがとうございました。
style は「様式」ですね。
Working backwards from the present は「現在から遡ることで」という意味なのですね。
わかりやすい訳をありがとうございます。
No.2
- 回答日時:
1. The problem with concentrating on formal elements such as style is that style itself becomes the subject of discussion rather than the works of art.
* お示しの引用文の出典が美術関係の書籍らしいということからして、私はここの style を 「様式」 のことだと思いました。美術には 「○○様式」 という分類を与えられることがあるのを思い出します。
→ 作品が何様式に属するものかというような形式上の要素にとらわれると、その美術品そのものについてではなくて、何様式であるかを論じることが主題になってしまう (だとしたら、それは問題だ)。
2. As we become preoccupied with marking out stylistic changes, we have to use our knowledge of what came after the work under discussion.
* ここでの as は、ご指摘のようにも取れるかもしれませんが、私は 理由 として読みました。
* what come after ... 「~の後に何が来るのか」 → 「何を求めて~をしているのか」
* the work under discussion 「議論のもとにある仕事」 → 「議論にさらされていること」 → 「議論の対象、論題」
→ 我々は (つい) 様式の変化を確定することに没頭してしまうものであるから、我々が何を目的として議論しているのかをはっきりさせておく必要がある。
> 3. The benefit of hindsight is essential here--how else could we know that the beginnings of an interest in nature and naturalism in the art of Early Renaissance Italy prefigured the consummate achievements of artists of the High Renaissance in this regard?
* hindsight は文字通りには 「後ろを見る」 ことですね。つまり 「振り返って見る」 → 「振り返ること」
* 「振り返ることの有益さは不可欠である」 → 「過去を顧みることにはここにおいて価値を発揮するのだ」
* 「修辞疑問文」 かどうかとは、反語なのかどうかということでしょうか。そういう方面のことは私にはよく分からないので ・・・ (スミマセン)
→ 過去を振り返ることの意味がここで生まれてくる -- 自然界への関心や芸術における自然主義がルネサンス初期に発生したことが、その方面において、ルネサンス最盛期の芸術家たちに比類なき作品群を生み出させる誘因になったということを、他にどうやって知ることが出来ようか?
4. Working backwards from the present imposes a line of development of which the outcome is already known. In this way, tracks or routes through the art of the past can favour certain styles--this is certainly the case with classical art and its reinterpretations.
* ここでの impose という語の用法は分かりにくいですね。下記の辞書サイト (参考URL) で見ると
to put or place on something, or in a particular place
という語義がありました。これが適当な気がするのですが、Archaic という表示があるので、現在ではあまり使われないような古い用法のようです。
* the outcome is already known は、現在の視点で見れば、過去の作品については知られているという意味。それらの作品が、どういう時間的な軸に位置するのかも分かっている。作品は突然生まれたものではなくて、たとえば手法にしろ、先駆者がいて、他の芸術家はそういう影響を受けているはずなので、それを美術史の上で跡づけようということでしょう。
→ 現在の視点に立って過去を振り返って見れば、現在見られるような作品がどういう流れで生まれてきたのかということを位置づけることが出来る。このようにして、過去の芸術の道筋というか軌跡を追うことで、どういう様式に属するのかということを決定することが出来るのであり -- 古典芸術と、それを再評価するという場合には特にそのことが言える。
参考URL:http://dictionary.reference.com/browse/impose
とても詳細に解説して訳してくださってありがとうございました。
styleについて、美術には 「○○様式」というのが確かにありましたね。
直訳で意味をとっていたところに意訳の解説をしていただいてよくわかりました。
imposeの語義を調べていただいて(参考URLも)ありがとうございました。
<4>の内容が掴みにくかったのですがよくわかりました。
No.3
- 回答日時:
以下のとおりお答えします。
(訳文)
<1> 様式などの形式的要素に集中することの持つ問題は、芸術作品そのものよりも、その様式自体が議論の主題になることである。
<2> 我々は、様式の変化を跡づけることに熱中するようになると、(それにつれて)議論中の作品の後に続いて出現したもの(芸術作品)に関する知識を駆使することが必要となる。
<3>ここでは、あと知恵の利点というものが重要なのである--(つまり)我々は、(そういう手段以外の)他にどうにしたら、初期イタリア・ルネッサンスの芸術における自然や自然主義への関心の始まりが、盛期ルネッサンスの芸術家たちの完璧なまでの偉業を、前もってこの点で示していたのだと知り得るだろうか(知り得まい)。
<4> 現在から(過去へ)さかのぼって研究することで、すでに成行きが知られている発展の経緯が迷いなく姿を現す。こうして、過去の芸術に由来する軌跡や経緯が、特定の様式への愛好を誘い得るのである。--このことは確かに、古典芸術とその再解釈に該当するケースである。
(ご質問への回答)
<1>
>ここでのstyleというのは"文体"でしょうか?
(次にstylisticと出てくるので"文体"ではないかと思うのですが。)
⇒style:例えば、「バロック様式」とか「ゴチック風」などと言う時の「様式・風潮」のことです。
<2>
>冒頭のAsは同時進行の意味を持つasでしょうか?
⇒そのとおりです。「~するにつれて」などと訳せます。
>what came after the work under discussion・・・・what何が、came after続いた、the work under discussion議論のもとで作品に?
この<2>の内容がよく掴めません。
⇒「議論中の作品の後に続いて出現したもの(芸術作品)」
<3>
>The benefit of hindsight is essential はどういうことを述べているのでしょうか?
The benefit of hindsight 後になっての判断の利益?がよくわかりません。
⇒「あと知恵の利点というものが重要なのである」。つまり、芸術作品が現れたその時でなく)その後になって考えることに利点があり、この際それが大切なのである、というような意味です。
>how else could we know ~・・・修辞疑問文ですか?
⇒はい、そのとおりです。
「他にどのようにしたら、~と知り得るだろうか(=知り得まい)。」
<4>
>a line of development of which the outcome is already known. 結果がすでにわかっている一連の発達ですか?
⇒「すでにその成行きが知られている発展の経緯」という意味です。
>それを impose強いるとは?
⇒訳しにくいですね。
「絶対的なものとして我々に肉薄する」とか「迷いなく姿を現す」などと意訳しちゃいましょう!
>また、developmentの意味が掴みにくいです。
⇒「(芸術の潮流・様式の)発展」でしょう。
以上、ご回答まで。
訳文と質問への回答を大変丁寧にいただいてありがとうございました。
styleの意味を掴めていなかったのですが美術に関する記述なので「様式・風潮」のことですね。
imposeは「迷いなく姿を現す」と意訳できるのですね。
直訳から意訳にもっていくのが難しいですがよくわかりました。
質問の個所についても端的に回答いただいてよくわかりました。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
1で回答した者ですが、美術の知識を使って意訳したやつを追加します。
<意訳>
芸術作品について議論するとき、その芸術作品自体の美や主題が対象となる場合も
あれば、様式や技法のような形式的要素が対象となる場合もある。後者の場合、
議論の対象としている芸術作品の後に現れた様式についての知識、すなわち
美術史についての知識が欠かせない。さもなければ、ダビンチやミケランジェロ
のような盛期ルネッサンスの巨人たちの偉大な芸術の源流が、芸術の関心が宗教
から自然へと向き始めた時代や、イタリア初期ルネッサンスの自然主義にある
ことなど知りようもない。今議論の対象としている芸術作品の系譜を過去に遡って
いくことで、現在と過去を結ぶ一つの直線、すなわち芸術の発展の経路が明らかとなる。
このようにして芸術作品を美術史の中に置いて俯瞰すると、過去の芸術が特定の
様式に偏向していることに気付く。この傾向は古典芸術やそれを再解釈した
芸術様式について顕著である。
<説明>
全体的には芸術作品の様式を語る際には、作品の美術史の中での位置づけを知る
必要がある。芸術の変遷を見ると、すぐに消え去るのもあれば、一方で大きな潮流を
なしているものもあることに気付く。古典(クラシック)のようなアカデミック
なものはその傾向が強い。絵でいえばダビンチみたいな写実的で美しいもので、
そういうのを描いていれば評価されるから、結果的に大きな潮流をなすようになる。
この文章は断片的なので筆者の言いたいことはまだわかりませんが、英語関係なく
美術の観点からはそういう意味です。
後もう少しで質問を締め切るところでした。
とてもすばらしい意訳をありがとうございます!
また、詳しい説明も加えていただいてありがとうございました。
(説明があってさらに理解が深まりました)
この文章はWhat is art history?という第一章の中の
"History as progression"というタイトルの中にある記述の一部です。
(まだ少し先があります)
もう少し読んで筆者の言いたいことを探っていきたいと思います。
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