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はりの曲げ試験について質問です。

先日、大学で単純支持はりおよび一端固定・他端単純支持はりの曲げ試験(たわみと支点反力の測定)を行いました。

理論値と測定値の差について、機器不確かさや測定者のミスによる測定誤差以外の原因を考えています。

理論での仮定と実際の実験の違いが、測定値に対しどのような原理でどの程度影響するのかを知りたいです。


理論では、支点間距離L、はりの中央(x=L/2)に集中荷重Wを加えるとして、以下のように仮定しました。
尚、たわみの測定位置は、たわみが最もたわみの大きくなる位置を計算によって求め、そこで測定しています。(単純支持はりではx=L/2、一端固定・他端単純支持はりではx=(1-1/√5)L)
支点反力は右端(水平移動・回転支点の側)の方を測定しました。


○単純支持はり
【仮定】
・左端に回転支点、右端に移動支点
・境界条件:x=0,Lでたわみ0、曲げモーメント0
・支点は図心を支えているものとする
・はりの断面は曲げ変形後も平面を保ち中立軸に直行する
・たわみ角は微小
・せん断変形は無視
・はりは弾性材料

【実際の実験】
・左端に回転支点、右端に水平移動・回転支点(回転支点はローラーの上にはりを乗せる形で、水平移動・回転支点はそのローラーが水平方向にも動くようになっている。いずれの支点もベアリングにより摩擦は無視できる)
・はりの下側を支点で支える

【結果】
支点反力は理論値との相対差0.05%程度、たわみは-2%程度



○一端固定・他端単純支持はり
【仮定】
・左端に固定支点、右端に移動支点
・境界条件:
x=0でたわみ0、たわみ角0、曲げモーメント≠0
x=Lでたわみ0、たわみ角≠0、曲げモーメント0
・支点は図心を支えているものとする
・はりの断面は曲げ変形後も平面を保ち中立軸に直行する
・たわみ角は微小
・せん断変形は無視
・はりは弾性材料

【実際の実験】
・左端に固定支点、右端に水平移動・回転支点(固定支点ははりの上下を頑丈な金属板で挟みねじで固定、水平移動・回転支点は単純支持はりの場合と同様)
・はりの下側を支点で支える

【結果】
支点反力は理論値との相対差2%程度、たわみは3.7%程度



以上の条件から、理論と実験での違いとして

(1)理論における境界条件と支点の構造に違いがある
(2)仮定では支点が図心をとらえているが実際には下側を支えている
(3)せん断変形によるたわみがある

の三点が挙げられると考え、(3)については曲げモーメントによるたわみに対し極めて小さいため無視できることを証明できました。

(1)(2)について、それが理論値と測定値にどのような原理でどの程度影響を与えるのか、教えていただけると嬉しいです。
また、理論と実験との違いで私の気づけていない点がありましたら、その違いと及ぼす影響について教えていただきたいです。

長文になってしまい申し訳ありません。
説明の足りない点などありましたら質問していただけると幸いです。

質問者からの補足コメント

  • 理論と実験との違いの(1)の日本語がわかりにくい気がしました。言い換えると、

    (1)理論における支点の仮定(理論式での境界条件)と、実際に用いた支点の構造に違いがある

    です。

      補足日時:2020/07/12 01:11

A 回答 (1件)

理論は真実,実験は事実。

一致したらかえってびっくりです。
 梁理論は物理学の力学として厳密な理論ですか?違いますよね?ご自分もせん断の影響は無視できると書いておられますからね。でもひずみが断面内で線形か?本当?Timoshenko の弾性論の本にある梁のある条件下の結果では線形以外の項がありますよ。(2)はどのくらい違うかは梁理論ではわからないでしょ?梁理論ってのは,ある断面の上端も下端も中立軸面もたわみは同じだと仮定していますよ。今回の実験が梁理論の仮定とどのくらい異なるかは,梁理論と比べるのではなく,もっと厳密な弾性論なり別の理屈との比較が必要です。とはいえ,誤差でしょうからねぇ。(1)の影響は比較的大きいでしょう。それを検討するには支承そのものの性質を調べないといけませんね。でも,そもそも何回実験したのですか?どのくらい細長い梁ですか?もう一回したら誤差が大きく変化しませんか?梁は鉛直面内で正確にたわみますか?寸法の異なる梁をどのくらい確かめましたか?
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この回答へのお礼

助かりました

解答ありがとうございます。
説明不足申し訳ありません。

ひずみは、測定した範囲内では荷重に対しきちんと線形となりました。理論値と測定値の相対差が荷重を変えても一定(ばらつきは測定値の0.3%以内におさまった)であったことからも、はりの変形が非線形であることによる影響は少ないと考えられます。

チモシェンコはりの非線形項はせん断変形によるものだと、本には書かれていたため、非線形項にも値を代入し計算して、それが曲げモーメントによるひずみに比べ無視できることを確認できました。

(2)について、弾性論などの知識が浅いため、十分な考察ができません。
確かに、はり理論では図心をとらえていない場合を扱わないためこれ以上どうしようもありません……今の私に手が出せる内容ではありませんでした。

実験は各はりについて6回ずつ行いましたが、再現性の確認はできました。標準偏差も計算しましたが大きなばらつきはありませんでした。

また、細長さですが、具体的にはL=500mmとL=800mmの二本のはりについて実験を行いました。はりの高さは5mm程です。500mmのときのほうが相対差が小さくなることが教授からヒントとして与えられています(実際にそのような結果になりました)。はりの長さを短くした方が理論値との差が小さくなるのは、理論での境界条件と実際の支点の構造が異なることの影響が関係している、ということもヒントとして与えられました。

(1)について重点的に検討したいですが、理論と構造で何が違うのか、考えてもわからず行き詰まっています。
知恵をお貸しいただけると助かります。
(1)の検討のために他に足りない情報があれば教えていただけると嬉しいです。

お礼日時:2020/07/12 11:06

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