安藤貞雄(1987), 続英語教師の英文法研究, p.239, 大修館によれば、
「We feed children who(m) we think are hungry. (腹をすかせていると思われる子供らに食事を与えるのです)」とあるのに対し、
高橋潔、根岸雅史(1999), 基礎からの新総合英語, 数研出版によれば、
「John is a boy who (I think) will succeed in the future.
この文は次の2文を1文にしたものと考えればよい。
John is a boy. + I think (that) the boy will succeed in the future.
I think につられて、a boy whom I think will ~ としないよう。」
このようにあります。
前者の例でいきますと、
We feed children who are hungry.ともできますし、この結果からいきますと
後者の文章もJohn is a boy whom I think will ~とできそうに見えますが、
これはいったいどちらが正解なのでしょうか。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
お尋ねの問題に関する興味深い資料があります。
http://www.bunkyo.ac.jp/faculty/lib/slib/kiyo/In …関係詞牽引 安藤'
5箇所ほど引用させていただきます。
(1)「すべての内外の文法家が、“who”を“correct”とし、“whom”を“a gross error”「はなはなだしい間違い」としており、特にFowler の「立派な作家は“whom”を避ける」という評価に対して、Jespersen は「多くの著名な作家の作品に見られる」と再度反論している。」
(2)「全体的な傾向としては、“whom”の代わりに“who”が使用されるようになっているが、その傾向は、関係代名詞については疑問代名詞程強くはない、としている。“incorrect”としばしば評価されるが上記のような、主語と動詞が連続する構造における主語の直前では“is still naturally used”としている。 that 節の記述はない。」
(3)「この例の補足説明として、“...who we hope will be out....”を“more correct”としている。 この記述からすると、whom 節も“correct”ということになる。 前の用例に対する記述と一見矛盾しているかのように見える。しかし、この記述は、一般的に whom 節は“correct”と考えられていない、としながらも、Swan 自身はwhom 節も“correct”としていることを示す記述と思われる。そして、PEU(1995) が、英語学習者対象であることを意識した結果、文法的なwho 節が“more correct”という補足を行ったと思われる。」
(4)「規範文法家は、関係代名詞は主語として機能しているので“who”を使用すべきとし、“whom”
は“incorrect”としているが、本構造では“whom”は昔から使用されてきており、現在でも幅広い話し手に用いられている。質の高い新聞や権威ある作家の作品でも使用されることが極めて多い。
従って標準英語の確立した“variant”として認めざるを得ない旨、記述されている。」
(5)「文法的には“who”が正しいが、関係代名詞が“think”の目的語のように感じられるから“whom”も使われる、としている。「Evans(Usage,p.556) などは“...either who or whom is acceptable except purists.”と言って、お手上げの格好である。」としている。つまり、文法的な“who”を“correct”とし、文法的に破格の“whom”を“incorrect”とする、規範文法家以外、どちらでもよいとされているということである。」
お尋ねの英文は、英国の「Times」からのもののようです。「I think will succeed ...」や「we think are hungry」の前に置かれる関係代名詞は、文法的には「who」が正しいのは当然のことなのですが、実際の使用例を考えると「I think」の影響を受けたと考えられる「whom」も容認して良いという考えの文法家も少なくはないということです。
極めて著名な文法家である Jespersen や Swan が「who」だけではなく「whom」を認めていることが分かります。安藤氏も、この考えに賛同しているのだと思われます。
学校で初心者が学ぶことを考えると「who」を正しい用法だと教えることが基本だと思いますが、実際には「whom」が用いられることもあるということを理解すると良いでしょう。
ご参考になれば・・・。
No.4
- 回答日時:
理屈でいけば
We feed children whom we think are hungry.
はおかしいんですよ。
高校一年生にも who だと教え,ある程度の子はちゃんと理解するわけですから,
日本人が普通に考えつくレベルでは whom は誤り。
入試問題でも出てきました。
しかし,権威と呼ばれるような外国の名立たる文法家でも意見が分かれているのです。
whom を認める立場として
Kruisinga は natural な表現だと説明(理屈はありません)。
Jespersen, Evans も口語表現で natural English として認めています。
宮田幸一氏は外国人として理論的に
who I think などでひとかたまりのような錯覚が生じ,who の部分が think の目的語のように感じられると説明しています。
whom I think (to be) ... の to be ... が is ... に変わっただけ,という説明もなされます。
口語とは縁遠い whom が,口語的な英語の中で用いられる。
これはまだ私もくわしく見ていませんが,たまたま検索していたら見つかりました。
http://www.bunkyo.ac.jp/faculty/lib/slib/kiyo/In …
普通にはここまで考えなくてもいいですけどね。
who が正しい。普通はこれでいいです。
No.3
- 回答日時:
こんにちは。
まず、一つ知恵と教えておきます。現代英語において関係代名詞のwhomはほとんど使われることはありません。whomというのは結構古い言い方なので、今では一般的にはwhoで目的格を取ることが多いです。そして、質問部分に移させていただきます。これは英米人でもほとんどの人がちゃんと理解していないような非常に難しい文法によって解決します。
人 who think
物 which ~ believe V ~がVすると思う(信じる、言う)(先行詞)。
人、物 that say
1.We feed children who(m) we think are hungry
2.John is a boy who (I think) will succeed in the future.
を比較してみると、2の方がこのような用法をとられていることが分かります。上のような用法では先行詞が人の場合、whomは使うことはできません。なので、1も2も間違ってはいません。どちらも用法としては正しいといえます。
関係詞はやや複雑で一見かなり難しそうに思えますが、まずは理論を理解してから用法を覚えましょう。なぜ、そのときにはこういう表現をするのか、ということをしっかり理解することで、一見遠回りかもしれないですが、実はそれが一番の近道だったりするのです。何事も理論を理解することが大切なのです。
No.2
- 回答日時:
こういう時の I think は(二つの文の合成などと難しく考えず)挿入句でかっこに入れて考え、なんら主文とは関係ないと考えて下さい。
I think がないときに----John is a boy who will succeed in the future.
という文章なら
----John is a boy who (I think) will succeed in the future.
となる(する)のです。江川著「英文法解説」では whom はダメだとこの (挿入句と捉える) 考えをはっきり述べています。who は will succeed の主語なのです。
従って children who (I think) are は who を使うべきです。現実には children whom I think are という言い方をする人が少数ですがいます。ただしこれは文法的に間違いと割り切って考えて下さい。
No.1
- 回答日時:
受験英語レベルでは
a person who I think is honest
a person whom I think (to be) honest
です。
すなわち、We feed children who(m) we think are hungry.
これは who でないとバツです。
最近の英語では
a person whom I think (to be) honest
のような目的格 whom も who にする傾向があります。
その一方で、
We feed children whom we think are hungry
もネイティブレベルでも行われる錯覚で、誤りとはいえないという指摘もなされます。
専門的な文法書に見られる記述です。
続英語教師の英文法研究というのは、もちろんこれを生徒への指導にもつなげていくわけですが、受験文法とは一線を画すものです。
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