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分極ベクトルが、いまいちよく分かりません…。

コンデンサーの極板間に誘電体を挿入した時、コンデンサーの極板間に生じる電場に逆らう方向に誘電体内部に弱い電場が生じる。この弱い電場を生じさせているものが、分極電荷。この分極電荷によって、生じる電場によってコンデンサーの持つ電圧が高くなり、電気容量が大きくなる。

というのが、一応僕の理解なのですが、分極ベクトルというのは、この分極電荷が作り出す電気力線のようなもの…なのでしょうか?
分極ベクトルの向きは外(コンデンサーが作る)の電場の向きと基本的に同じになる、と書いてあるのですが、そうすると(分極電荷が作るなら)外の電場と逆向きになると思うのですが…?

特に、分極ベクトルの向きが釈然としません…。ということは、分極ベクトルの定義がよくわかってないのだと思います。。。

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

等幅固定フォントで見てください.



┌──────────┐
│          │
│          │ (極板)
│++++++++++│ 真電荷
└──────────┘

┌──────────┐
│- - - - - │ 分極電荷
│          │
│          │ (誘電体)
│          │
│+ + + + + │ 分極電荷
└──────────┘

┌──────────┐
│----------│ 真電荷
│          │ (極板)
│          │
└──────────┘

等幅固定フォントで見てください.

多分ご存知と思いますが,
理想的な平行平板コンデンサーに誘電体を挿入したときの電荷の様子は
上図のようになっています.
真電荷と分極電荷の密度が違う点にも注意してください.
(分極電荷の密度の方が必ず低い)
コンデンサーの極板にある電荷を真電荷と呼んでいます
(分極電荷でない,いう意味と思って結構です).

> コンデンサーの極板間に生じる電場に逆らう方向に誘電体内部に弱い電場が生じる。
> この弱い電場を生じさせているものが、分極電荷。

そのとおりですね.
真電荷が作る電場は上から下へ向いていますが,
分極電荷が作るやつは下から上へ向いています.
だから,内部の電場は誘電体がない場合に比べて弱くなる.
さすがに逆転はしません(分極電荷の密度の方が必ず低いことと対応).

> 分極ベクトルというのは、この分極電荷が作り出す電気力線のようなもの…なのでしょうか?

まあ,大体そうですが,極めて重要な点を誤解されていると思います.
分極ベクトルは分極電荷の【負から正の方へ】向いています.
電場ベクトルと逆ですね!
だから,分極ベクトルは極板にある真電荷が作る電場の向きと同じなのです.
これで,「特に、分極ベクトルの向きが釈然としません」は解決しましたね.
電磁気の入門の授業を持つと,ここを誤解する学生さんは非常に多いです.

あと,細かいことをいうなら,
分極ベクトルにに対応するのは電場ベクトル(にε_0を掛けたもの)です.
D = ε_0 E + P
という式を思い出してください.
ε_0 E と P が同じ次元を持った物理量です.
分極ベクトルの向きをたどってゆくと電気力線に対応する線が描けますが,
これは分極指力線と呼ばれています(この言葉はあんまり使われないようです).
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>分極ベクトルは分極電荷の【負から正の方へ】向いています.

なるほど。。。知りませんでした。ありがとうございます!

お礼日時:2008/05/13 23:52

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