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前回、tanxの定積分について疑問を提出しました。定積分においては、被積分関数より原始関数が無限大に発散してしまうかどうかが重要だというご指摘がありましたが、そのことについて、検討を重ねた結果、以下に示す疑問が出てきました。
「定積分は往々にして、被積分関数のグラフとx軸に囲まれた面積を表すという解釈がなされる。すると、被積分関数が積分区間において無限大に発散するかどうかも重要になるのではないか。
tanxのx=0~πの定積分においても、x=π/2で+無限大とー無限小に発散しているから、この点は重要だ。そこで、計算できることが第一だとする立場をとるなら、場合によっては、∞ー∞の計算も可能としてもよいのではないか。
tanxのグラフを見ると、x=π/2で点対象となっており、-の面積を認めるなら、ちょうど、+の無限とーの無限が打ち消しあって0となるように期待される。これは、機械的にtanxの積分における原始関数ーlog|cosx|に0とπを代入して計算した場合と一致する。このような場合は、計算を実行可能とする。」
この意見は積分の計算可能性を幾分なりと広げるものではないかと思うのですがどうでしょうか?

A 回答 (3件)

ー無限小 → ー無限大


じゃないかなぁ・・・

>機械的にtanxの積分における原始関数ーlog|cosx|に0とπを代入して計算した場合と一致する。このような場合は、計算を実行可能とする。<
●気のせいかと・・・
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続・回答


被積分関数が有界なら、有界区間での積分は
収束するかはともかくとして、少なくとも無限大発散はしません。
被積分関数が発散しないことは、原始関数が発散しないための
十分条件であって、その上で、
被積分関数が無限大発散しても積分が収束する場合はあるよ
という話をしているわけです。

前回挙げた ∫[-1,2]{ 2/√|x| }dx = 1 + √2 は、その例で、
∫[-1,2]{ 2/√|x| }dx = ∫[-1,0]{ 2/√|x| }dx + ∫[0,2]{ 2/√|x| }dx
         = ∫[-1,0]{ 2/√(-x) }dx + ∫[0,2]{ 2/√x }dx,
∫[-1,0]{ 2/√(-x) }dx = lim[a→-0] ∫[-1,a]{ 2/√(-x) }dx
         = lim[a→-0] { - √(-a) + √1 }
         = 1,
∫[0,2]{ 2/√(-x) }dx = lim[b→+0] ∫[b,2]{ 2/√(-x) }dx
         = lim[b→+0] { √2 - √b }
         = √2
から計算できることになります。
lim[x→0] 2/√|x| が発散しても、
lim[a→-0] ∫[-1,a]{ 2/√(-x) }dx と
lim[b→+0] ∫[b,2]{ 2/√(-x) }dx は収束しているのがポイント。
「原始関数が発散しないことが重要」と言ったのは、そういう意味です。

∫[0,π]{ tan x }dx で同じことができるかというと、
∫[0,π]{ tan x }dx = ∫[0,π/2]{ tan x }dx + ∫[π/2,π]{ tan x }dx,
∫[0,π/2]{ tan x }dx = lim[a→π/2-0] ∫[0,a]{ tan x }dx
         = lim[a→π/2-0]{ - log|cos x| } - { - log|cos 0| },
∫[π/2,π]{ tan x }dx = lim[b→π/2+0] ∫[b,π]{ tan x }dx
         = { - log|cos π| } - lim[b→π/2+0]{ - log|cos x| }
より
∫[0,π]{ tan x }dx = { - log|cos π| } - { - log|cos 0| }
         + lim[a→π/2-0]{ - log|cos x| }
         - lim[b→π/2+0]{ - log|cos x| }
です。
{ - log|cos π| } - { - log|cos 0| } = 0 だけ計算しても、
lim[a→π/2-0]{ - log|cos x| } = ∞,
lim[b→π/2+0]{ - log|cos x| } = ∞ のために
∫[0,π]{ tan x }dx = ∞ - ∞ となって、積分の値は定められないのです。

あなたの議論は、「対称性」を使って
lim[a→π/2-0]{ - log|cos x| } = lim[b→π/2+0]{ - log|cos x| }
としたことに相当しますが、 a が π/2 に近づく速さと
b が π/2 に近づく速さの間にそんな取り決めを持ち込むのは、
強引で根拠のない処理かなと思います。
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広義積分は極限で定義することがふつうで, その場合極限操作をどのようにするかによっていろいろな考え方がある.


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC …
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