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古文で、「雪のおもしろう降りたりし朝」や「言ひたりしこそ、をかしかりしか」という文があったのですが、これらにある「し」って過去の助動詞「き」の連体形ですか、それともサ変「す」の連用形ですか?教えてください。
またこれらの「たり」って完了なのか、存続なのかわかりません。学校では、動作が終わってたら完了、継続していたら存続と習ったのですが、雪が降り終わって積もっているのが風流なら完了になるし、今まさに降っている様子が風流なら存続になって、どちらでもいける気がするのですが・・・よかったらご意見聞かせてください。

A 回答 (2件)

「し」について、


>「雪のおもしろう降りたりし朝」
 ここにある「し」は、過去の助動詞「き」の連体形ですね。「朝」は名詞(体言)ですから、その上には連体形があるはずで、サ変の「す」の連用形ではありません。
> 「言ひたりしこそ、をかしかりしか」
 ここにある「し」も過去の助動詞「き」の連体形です。「言ひたりし」が主語で、準体法(連体形を体言に準じて用いる用法)ですから、「し」は連体形ですね。ちなみに、最後の「しか」は「こそ」の結びですから、過去の助動詞「き」の已然形になります。

「たり」について、
 完了の助動詞には、「たり」と「り」がありますね。
 「たり」はたとえば、「雪降りてあり」が「雪降りたり」となったもので、「り」はたとえば、「雪降りあり」が「雪降れり」となったものだと言われています。
 したがって、「り」は、「たり」よりも上の語との関係が密接であるだけ、「「雪降れり」と言えば、「雪が今現に降っている」という動作の現存または進行を表す場合に多く用いられ、「雪降りたり」と言えば、元の形の「雪降りてあり」の「て」が、完了の助動詞「つ」の連用形の接続助詞的になったものと考えられるので、「雪が降ってその雪が地上に残存している」という動作の結果の状態を表すのに多く用いられると考えてよいようです。
 ただし、「雪降りたり」と言う場合、現に降っていようが、止んでいようが、それは関係なく、その「降る」という動作の結果が現に残っているということを「たり」と言うと考えることになります。
 しかし、実際の文章では、それほどしっかり意識して使われたとは考えられないので、前後関係で適宜、判断することになります。そして、実際に前後関係では見分けがつかない場合がよくあります。
>「雪のおもしろう降りたりし朝」
 この「たり」は、前後の文章で判断するしかありませんね。
>「言ひたりしこそ、をかしかりしか」
 この「たり」は、「し」が過去の助動詞「き」の連体形で、「しか」が過去の助動詞「き」の已然形なので、「おかし」と感じた過去の時点において「言ひたり」だと考えられるので、「存続」と考えた方が良さそうです。
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この回答へのお礼

ご丁寧な回答、ありがとうございます。
とても参考になりました。

お礼日時:2008/12/18 15:53

サ変というのは動詞を作る言葉あるいはそれによって出来た動詞のことで、「ほっとする」のように副詞につくこともありますが、大部分は名詞あるいは形容詞・形容動詞の連用形です。


今回の場合「し」の前にある「たり」はその前に動詞があるのですから助動詞でしょう。助動詞を動詞にしようとはしませんよね。

「たり」が完了なのか継続なのかよくわからないのですが、私はむしろ「たりし」という言い方になんとなく違和感を持っています。
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この回答へのお礼

たしかに、助動詞+サ変で一つの動詞にはならないですね。
ご回答、どうもありがとうございました。

お礼日時:2008/12/18 15:55

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