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外貨建有価証券の仕訳で、
売買目的有価証券と満期保有目的有価証券の違いがよく分かりません。
テキストを読むと、
売買目的有価証券は、
・外国通貨による時価を決算時の為替相場により換算し、
換算差額は有価証券評価損益として、損益計算書に計上する。
例:有価証券100/有価証券評価損益100
となっており、
満期保有目的有価証券は、
・決算時の為替相場により換算し、その換算差額は為替差損益として処理する。
例:投資有価証券100/為替差損益100
となっているのですが、同じ為替相場により換算して換算差額を求めているのに、
有価証券は有価証券評価損益となり、
満期保有目的有価証券は為替差損益となっているのですが、
これは、有価証券は有価証券評価損益、満期保有目的有価証券は為替差損益というのを丸覚えすれば受検上も問題ないのでしょうか?
あるいは、何か為替差損益になる時と有価証券評価損益になる時のルールというものがあるのでしょうか?
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

>あるいは、何か為替差損益になる時と有価証券評価損益になる時のルールというものがあるのでしょうか?//


為替差損益を用いるのは例外的と考えた方がいいです。

 価額が有価証券の市場相場によって変化し、その相場価額ををB/S価額に反映させる有価証券は、邦貨建・外貨建を問わず前期末B/S価額と当期末B/S価額の違いを「評価」差額(差損益)と称するようです。この価額の変化に為替相場の変化が加わっても一緒です。売買目的有価証券・その他有価証券、強制評価減する際の子会社・関連会社株式とどれも一緒です。

 一方、満期保有目的債券は価額が有価証券の市場相場では変化しません。B/S価額は取得原価又は償却原価であって時価ではありません。価額は一定か予定された動きしかしないのです。もちろんこの債券にも市場があれば時価はありますが、「満期保有目的」という保有目的を設定した時点で時価を反映させないことが約束されているのです(ただし強制評価減の適用はあり得ますので、その際には評価差損が発生します)。
 有価証券の市場相場が無規則であった他の有価証券と違って満期保有目的債券は為替相場だけが自由に変化しうるのですから、その差額は為替相場の差額そのものなのです。

 例えて、横辺を有価証券の外貨額、縦辺を為替相場とすると、有価証券の邦貨額はこの縦辺と横辺とで囲まれた長方形の面積と言えます。
売買目的有価証券・その他有価証券:縦辺も横辺も自由に変化しうる長方形で前期末の面積と当期末の面積差が評価差額(差損益)
満期保有目的債券:横辺が一定(又は規則的な変化しかしない)で、縦辺だけが自由に変化しうる状態で、面積差は縦辺の長さの差のみとリンクして為替差損益(横辺の変化は「有価証券利息」勘定ですね。この邦貨換算は期中平均相場を用います)
こんな風に理解できるかと思います。
(正確に言えば、償却原価法を適用する満期保有目的債券で当期末に比較する面積は、
前期末の長方形の右横に償却原価法を適用して増加する有価証券利息相当額x期中平均相場の長方形とを合わせた図形の面積
と、
償却原価x決算時為替相場の長方形
になります。この場合でも両者の横辺の長さは一緒です)

 ちなみに横辺だけが変化するのが邦貨建の(売買目的・その他)有価証券と言えます。これも評価差額(差損益)ですね。最初に書いたように、価額が有価証券の市場相場によって変化し、その相場価額ををB/S価額に反映させる有価証券は、邦貨建・外貨建を問わず前期末B/S価額と当期末B/S価額との違いを「評価」差額(差損益)と称することになります。上の例えで言えば、横辺が相場で変化する場合はすべて評価差額(差損益)となる訳です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
かなり詳しく書いていただき、すごく勉強になりました。
これからもよろしくお願いします。

お礼日時:2009/09/24 10:16

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