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弁護士というのは、依頼者の言葉を盲信して弁護するのか? それとも相手の主張がそれなりに筋が通る場合は依頼者に
「相手の主張はそれなりにうなづけるものがある。
 私は代理人として、この相手方主張を完全否定できる物証が貴方から提示されないとこれ以上の弁護は難しいし、あなたの主張をそのまま法廷で押し通していいものかどうか迷う。
 代理人弁護士である私に対して、何か隠していることはないか?」
と問いただすことはしないのでしょうか?

A 回答 (4件)

>裁判所は一方が攻めきれないときに、相手方に対して「貴方の側は自己の主張が正当であることの積極的な証拠を示しなさい」と要求するか?



民事の場合は、前提として裁判所の目的は真実発見ではなくて「当事者同士の紛争の終局的解決」です。

つまり、争いのない点については双方の主張の真偽問わず認められますし、争いのある点ついては双方の主張を指示する客観的証拠の有無によって支持されるべきものを民法などの権利関係に基づいて淡々と認定するだけです。

しかし、民事裁判は「紛争の終局的解決」を目的としていることから議論が煮詰まった段階で裁判官から和解の提案とか結構柔軟に提案されたりもします。Aという事実に対する権利について、被告の主張に根拠がないとの心象を持った場合「被告はこれについて新たな証拠はありませんか?」などと不利であることを明確に促すこともされます。
「現時点ではこの案件についてはxxの心象を持ってますが、どうしますか?」などと結構露骨に和解を促される場合もあるとのこと。要するに、裁判所も「民事上のお互いの争いなんだから、お互いで和解できるのが一番いいよね。」って考えてるということです。つまり、それだけ相応の細かい経緯の真実性がどうとかにはこだわるものではありません(*虚偽の事実のでっち上げとかはもちろん問題です)。

http://www.ak-lawfirm.com/column/1247
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
よくわかりました。

お礼日時:2024/02/05 13:07

前提として弁護士としての業務は一応弁護士法というものによってその業務上の義務や範囲が決まってるので何でもかんでも好きにしても責任取らなくていいということにはなりません。



そして、厳格な社会正義を伴う刑事裁判とあくまで当事者間の紛争解決を目的とする民事裁判ではその主張の根拠となる物事の出し方や主張の仕方に対しても社会規範との関係では異なります。

弁護士は依頼者が認めていない主張を”勝手に”弁護士が依頼者の利益に反して主張することはできず、それ自体が懲戒処分の対象になります。しかし、一方で社会との関係では証拠をでっち上げることに加担するとか、弁護士の活動として真実性が疑われるようなことを”積極的”に歪めて物事を捻じ曲げるこういは問題であるため、その場合は弁護士倫理規則に反して懲戒処分の対象になるとされます。一般論として弁護士の真実発見義務としては、積極的に依頼者が虚偽の主張をすることに加担する行為(積極的真実義務)と、依頼者の主張の裏どりが十分でないとしてもそれを信じて史実でない可能性のある主張を拒否する行為(消極的真実義務)があるとされてます。特に刑事裁判においては社会法益上も犯罪事実の発見は重要なものであるため、強くそれらの考え方が求められますが、後者に関していえばそれは内心的部分持つよく、また「依頼者の権利及び正当な利益を実現するように努める義務」との兼ね合いからグレーゾンとされてます。つまり、積極的に虚偽とわかってるものを捻じ曲げるとか虚偽であるとの強い証拠を積極的に隠蔽する行為はダメだが、胡散臭いけど明確な証拠がないから敢えてそれを踏まえて依頼者の主張通りに受ける、というのはセーフと言われています。

ちなみに、弁護士が仮に依頼者が限りなく”クロ”であるとの暴露や証拠を得た上で依頼者がそのことについて虚偽の主張をすることを望んだ場合、どうするか。まずは弁護士としての心象を依頼者に誠意をもって説明した上で依頼者が納得するような妥当な主張をするように提案するべきとされます。これでも依頼者が納得しない場合は、依頼を断るしかありません。積極的に虚偽主張に加担したとか、重要な証拠を隠滅することに協力、指示した場合は弁護士も責任を取らされる可能性は当然あります。

現実的には、刑事事件などで状況証拠によって実行行為が覆りそうになりような場合においても誰かしらは弁護しなければならないので国選弁護人がつく場合もあるでしょう。しばし心神耗弱とかで責任能力の欠如で無罪を争うのは、必ずしも弁護士が全面的に無罪だろうとおもってそのような主張をしているわけでもなく、情状酌量の余地があったとしても依頼者が無実を主張している限り多少無理筋であっても無罪主張せざるを得ないというのもあるとは思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

>積極的に虚偽とわかってるものを捻じ曲げるとか虚偽であるとの強い証拠を積極的に隠蔽する行為はダメだが、胡散臭いけど明確な証拠がないから敢えてそれを踏まえて依頼者の主張通りに受ける、というのはセーフと言われています。

うーん、なるほど、弁護士というのはそういう仕事なんですね。
弁護士が心の中で
(この依頼者、”さあ、先生、俺が提示した証拠で俺がシロであることを主張してくれよ”、とは言っているが、自分に都合のいい証拠だけを提示して都合の悪い証拠は一切隠しているんじゃねえのか? 相手方から出てきた物証をつなぎ合わせると、よほどの偶然が何回も重ならない限り、十中八九、この依頼者側に責任があるはずなんだけどねえ。社会人としてこの男を信用もできないし、味方にもなりたくないな…)
と思っていたとしても、それを押し殺して
「わかりました。貴方が提示した証拠を見る限り、あなたには落ち度はありません」
といって依頼者の弁護をしなくてはならないのですね。
ある意味、メンタルの強さが要求されますね。

関連のある質問をしておりますので、そちらもご回答いただけると幸いです。

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/13725875.html
裁判所は一方が攻めきれないときに、相手方に対して「貴方の側は自己の主張が正当であることの積極的な証拠…

お礼日時:2024/02/05 12:45

>> 八割がた民事の場合の話


民事の場合は、依頼人の法的利益を代理するという委任契約により弁護人になるので、委任契約の性質上、依頼人の意思に反した主張はしないし、依頼人の主張に反する事実を想定しないでしょう。

民事の場合、真実を隠して嘘の主張をしても、相手方が反証を出して嘘がばれれば嘘の主張をした側が負けます。
つまり、事実に反する主張を弁護人に要求した結果は、依頼人たる本人に還ってくるのです。
弁護人は、本人が主張する範囲内で本人を代理するのであって、本人が求めない部分まで代理しません。

依頼人が「わたしは何も悪くない。立証責任は相手方にあるんだから、こちら側からは何も証拠は示さないし、もちろん相手の主張をみとめることもない」と主張する場合、弁護士は、「証拠が無ければ認容されないが、それでも仕方ないと考えるのか? 主張を認めさせたいのならその主張を裏付ける証拠が必須」と依頼人に伝えるでしょう。
それでも頑なであれば、「主張自体はあなたが言うように弁論するが、認容されないことを理解したうえということになる。それでいいな」とことわって、証拠がない主張をするでしょうね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

おおよそのご意見は判りました。
これ以上は、「双方の主張の応酬」について何か具体的な事例を挙げないと、質問する方も答える方もお互い踏み込んだ意見をたたかわせることができないと思いますので、またいずれの機会に質問しますので、その際はご回答いただけたら幸いです。

お礼日時:2024/02/02 22:40

刑事弁護のことですか?


民事弁護では、依頼人が求める主張・立論のために証拠となるものを用意するように弁護士から依頼人に要求します。

刑事弁護の場合、基本的には「依頼人の利益」になるのが代理人の役割ですが、刑事弁護では「真実と法律」に従って公正な裁判を行うことに重きを置きます。
とりわけ、刑事の国選弁護の場合は、国からの依頼なので、被告人の利益と社会正義の公益のバランスをとるように動くでしょう。

なお、刑事事件で検察側が主張する罪状が存在しないことの証明というのは、俗に「悪魔の証明」と言われるように、現実的には困難な場合が多いといいます。
少なくとも、明白なアリバイや犯行に関与していない事実が明確なら、そもそも逮捕され起訴されることは無いので(検察も冤罪は嫌います)。

検察が示す事実・証拠に照らして合理的な犯罪事実が認められるのなら、通常は弁護士は無罪主張ではなく、減刑主張をすると思います。
被告人が明らかに不合理な無罪主張をしても弁護士はとりあわないのではないかと思います(なぜなら、不合理な無罪主張に固執すると、改悛の情が認められないと判断されて刑罰が重くなり、あるいは執行猶予がつかず、結果的に被告人の不利益になるので)。

ご質問のように、無罪の主張に合理的な根拠があって、証拠を検察が隠したり、裁判で取り上げられていないというなら、無罪の主張を裏付ける証拠を裁判に出させることはするでしょうが、被告人は勾留されて自分が動けない場合は弁護人(または支援者)が動くしかありません。
そこまでやるかどうかは無罪主張の論理性・確実性があるかどうか次第でしょう。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>刑事弁護のことですか?

んー、まあ、刑事の場合もお答えを聞きたいけど、八割がた民事の場合の話ですね。
つまり、
「中立の立場で(この場合、裁判所の立場という意味ではなく、世間一般のTV視聴者、新聞読者、やじうまの立場、という意味)双方の言い分を聞いたところ、どうも相手方の主張の方が筋が通っているように思うが、対する側(つまり、弁護士に依頼してきた側)が
”立証責任は私ではなく、被害を訴えてきた相手方にあるんだから、相手方が100%私が悪い、という物証を示してくれなければ、こちらはただただ否認するだけ”
というような状態のときに
”まあ、あなたのいうこっちは否認するだけが唯一の策、というのもわかるんだが、決定的な証拠こそないが、一般論で言えば、かなり貴方(依頼人)の方が分が悪い。本当にあなたは相手に被害を与えていないのか? 何か隠していることはないのか?”
と問いただすことはするのだろうか?
それとも依頼者の言う
”わたしは何も悪くない。立証責任は相手方にあるんだから、こちら側からは何も証拠は示さないし、もちろん相手の主張をみとめることもない”
ということを信じて(盲信して)
”依頼人は何一つ悪くありません”
とだけ、裁判で主張するのか?」

というのが本問の問いです。

お礼日時:2024/02/02 21:27

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