
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
rei00 です。
お礼拝見しました。> いつもお世話になっております。
そう言われると,お恥ずかしいです(お世話なんて・・・)。実はこの質問,大学生の方のつもりで回答したのですが,回答歴を拝見すると社会人の方のようですね。それでしたら,チョット不親切だったかと思いますので,以下補足致します。
> 環状構造をとる単糖類どうし-OH基からH2Oが脱水縮合して
> 多糖類を形成する
これで良いのですが,脱水縮合する時の2つの OH 基の一方は,環状構造をとった時に出きるヘミアセタ-ルの OH です。そのため,この部分はアセタ-ルになります。具体的には,下1番目ののペ-ジ(高等学校_化学_テキスト)の「化学 II」の「Chapter 3 天然高分子化合物」の「3.2 糖類」をご覧下さい。
> 酸性溶液中でおこなうことになっていますが、
> どうして酸性なのでしょうか?
まず参考のために,下の2番目のペ-ジ(おもしろ有機化学ワ-ルド)の「基礎有機化学講座」の「13.反応6 求核付加反応(カルボニル化合物)」の図24と説明24をご覧下さい。図24に糖の環状構造の生成について出ています。
今,糖の環状構造を R-O(環)-CRH-OH と書くとすると,糖と糖の結合の形成反応は次の様になります(判り難くて済みません)。
R-O(環)-CRH-OH + H+ ⇔ R-O(環)-CRH-O(+)H2 ⇔
[ R-O(環)-C(+)RH ←→ R-O(環)(+)=CRH ]+ H2O
R-O(環)-C(+)RH + R'-OH ⇔ R-O(環)-CRH-O(+)HR ⇔
R-O(環)-CRH-OR' + H+
⇔:平衡反応,←→:共鳴混成体
ここで,途中に出きる[ R-O(環)-C(+)RH ←→ R-O(環)(+)=CRH ]が共鳴によって安定化されるため,酸触媒によるこの反応はどちらの方向へも容易に進行します。
一方,塩基触媒で加水分解が進行するとすれば,その機構は,OH- イオンによる求核置換反応になり,脱離基はアルコキシド(R'O-)になります。アルコキシドは非常に脱離しにくいですので,この反応は非常に起こりにくい反応になります。なお,酸触媒の場合は,酸が付加することで,悪い脱離基の RO- を良い脱離基の R-OH に変えています。
> H+イオン濃度によって加水分解の速度に差がでるとしたら
> いったいなぜなのでしょうか?
上に示したように,酸触媒での反応が進行するには,H+ が付加して良い脱離基を持った R-O(環)-CRH-O(+)HR が出きる必要があります。この構造は H+ イオン濃度が高い程出来やすいですから,H+ イオン濃度が高い程反応速度は速くなります。
いかがでしょうか。必要なら補足下さい。
参考URL:http://www.ed.kanazawa-u.ac.jp/~kashida/, http://www.geocities.co.jp/Technopolis/2515/
お礼が遅くなって申し訳ありません。
カルボニル化合物の求核付加反応で、反応機構が酸触媒下と
塩基触媒下で異なっていて、塩基触媒下ではアルコキシドが
脱離基になっていて、反応が起こりにくいんですね。
詳細なご説明ありがとうございました。
糖の環状構造をテキストで表記する方法( R-O(環)-CRH-OH )を
考えるのも大変だったことと思います。本当に恐れ入ります。
どうもありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
多糖類の構造はお分かりですよね。
この糖と糖が繋がっている部分の構造をよく御覧下さい。アノマー位の構造は -O(環内酸素)-C(アノマー位)-O-(次の糖) となっています。つまりアノマー位はアセタール構造を取っています。したがって,アルカリ性条件では安定で酸性で加水分解されます。アセタールが酸で加水分解される理由は有機化学の教科書に詳細な機構入りで出ているはずです。詳細はそちらを御覧下さい。
いつもお世話になっております。
私の知識が貧弱(有機化学は高校生程度)なので質問の仕方が
よくなかったかもしれません。私の知っている糖類の知識は
『糖とは多価アルコールの最初の酸化物でアルドースとケトースに分類される。
糖はアルデヒド基やケトン基の=Oが、糖内の-OH基と半アセタールを形成して
環状構造をとる場合が多い。環状構造をとる単糖類どうし-OH基からH2Oが
脱水縮合して多糖類を形成する』というものです。
今年になって過疎地に引越したため大きな書店に行けなくなって
しまいました。また機会があったら有機化学の教科書を読んでみたいと
思います。どうもありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
多糖類は単糖類が-C-O-C-結合で繋がったものだと思います。
真ん中の酸素原子に水素イオンが配位してオキソニュウムイオンを
形成するところから、加水分解反応が起こるからだと思います。
希硫酸から供給される水素イオンが触媒の働きをするのです。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
-
みんなに挑戦してほしい「色彩検定」
これまで多くの方々が受検したが「色彩検定」。その目的や活用法は人それぞれ。今回は、色彩検定に影響を受けた男女3名にインタビュー。
-
ルチンの加水分解の反応機構について
化学
-
強酸(塩酸・硫酸)で加水分解
化学
-
加水分解
化学
-
4
ルチンの加水分解(ケルセチンの生成)
生物学
-
5
フルクトースは還元糖?!(フェーリング反応)
化学
-
6
カフェイン抽出で炭酸ナトリウムを加える目的
化学
-
7
加水分解
化学
-
8
電気泳動によりDNAの分子量を求める方法。
生物学
-
9
ラットと人間の臓器の違いについて
生物学
-
10
糖の定量について
化学
-
11
バーフォード反応について
化学
-
12
エタノール沈殿 多糖析出
化学
-
13
教えてください。
化学
-
14
糖類の実験
化学
-
15
キキョウの確認試験
その他(教育・科学・学問)
-
16
化合物のモル吸光係数データベースを教えて下さい
化学
-
17
生薬の抽出について
化学
-
18
遺伝子
生物学
-
19
人体の臓器
生物学
-
20
微生物のコロニーについて
生物学
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
人気Q&Aランキング
-
4
白金がよく触媒に利用される理...
-
5
担体と担持の意味について
-
6
L-乳酸エチルと無水安息香酸か...
-
7
Nox・・・って、「ノックス...
-
8
いわゆる「触媒量」とは、どの...
-
9
一酸化炭素の工業的利用法
-
10
ハーバーボッシュ法で使われる...
-
11
天然ゼオライトと合成ゼオライ...
-
12
金属触媒の危険性
-
13
TON
-
14
エチレングリコールについて
-
15
触媒にニッケルがよく使われる...
-
16
マレイン酸→フマル酸。
-
17
触媒と反応速度について
-
18
塩化水素触媒によるエステル化
-
19
エチレンの合成2
-
20
触媒の有無による活性化エネル...
おすすめ情報
公式facebook
公式twitter