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c の後が i,e,y なら car のように k という発音ではなく、special ととか force のような発音になります。
同じことは、g でもいえるようです。
これはどうしてでしょうか?

A 回答 (3件)

英語を中心として述べていきます。



古くは /k/ 音にはどんな場合も C を使うのが一般的でした。

cing (=king), cene (=keen), cetel (=kettle)
can (=can)

Norman Conquest 以降急速に流れ込んできたフランス語では e, i, y の前の C は /s/ と発音されたのでそれに合わせるように本来の英語でも e, i, y などの前の /k/ 音には K を用いる使い分けがなされるようになりました。(ついでに、フランス語で「キ・ケ」の音を表すには qui, que と綴るしかなく ki, ke は一部の外来語に限られます。これが起きた理由は他の方の書かれた“口蓋化”のせいで、それによりフランス語は本来の「キ・ケ」を失ったことになります。qui, que の本来の読み方は「クィ・クェ」でこれもフランス語では /w/ を失いました。)

今日、ca, co, cu の綴りは、本来の英語、フランス語からの借入語両方に見られますが、ce, ci, cy をもつものの多くはフランス語系、フランス経由のラテン語・ギリシア語系、あるいは C/K の書き分けが成立した後の外来語です。once, mice など本来の英語にも ce をもつものがありますがこれらは /s/ 音を維持するためにフランスのやり方を応用したものです。*onse, *mise では「ワンズ・マイズ」とも読めます。

G はもう少し複雑です。本来の英語には「ギ・ゲ」は非常に少なく

ges (=geese), gylde (=gild)

今日それらの音をもつものの多くは代わりに /j(ヤ行)/ でした。

yive (=give), yete (=get)
※これは中英語の綴り。古期には gi, ge で「イ・イェ」のように読んでいました。

「ギ・ゲ」の音に変わったのはスカンジナビア系(ノルド系)の影響で、主に北部方言から始まったそうです。

そこに C 同様、ノルマンコンクェスト以降のフランス系単語の gi, ge(ヂ・ヂェ)をもつ単語が加わり(フランスでは口蓋化により「ギ・ゲ」が「ヂ・ヂェ」に変化(現代フランス語では「ジ・ジェ」にさらに変化))、今日に至るまで gi, ge は「ギ・ゲ」と「ヂ・ヂェ」の二つの音をもっています。当然フランス系のものはいわゆる「ソフトG」、ゲルマン系(ノルド系と少数の本来の英語)は「ハードG」となるのが原則ですが bridge, dodge, lodge, judge, abridge などの -dg- はどちらにも見られます(本来は英語系の綴りですが、フランス系にも応用されました。特に前の母音が短いことを表すようです。*loge, *juge では「ロウヂ・ヂューヂ」とも読める)。
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この回答へのお礼

みなさんへ、
大変詳しい解説をありがとうございました。英語の歴史を勉強しないと改めて思いました。

お礼日時:2009/11/18 16:59

#1さんの回答のとおりですが、この変化が起きたのは俗語化したラテン語においてです。

子孫であるフランス語、イタリア語、スペイン語にもc、gについて同じような区別があります。英語の場合、ノルマンコンクェスト以降入ってきたフランス語系の単語、およびラテン語やギリシャ語系の単語がご指摘のようになります。以前からのアングロサクソン系の単語ではgの音は変化しません(give、getなど)。なお、cはアングロサクソン系の単語にはあまり使われません(kを使います)。
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 挙げていらっしゃる i e y のような文字は口の前の方で発音され(前母音ということもあります)口の後ろの方で発音される k g など(後口蓋音などという名前がついています)の調音点(舌と口の天井が一番近いところ)を前に引っ張り出す働きをします。

これが口蓋化です。

 「キ]のような音が「チ」になるのはそのためで京都の「京」が昔は kyang と発音されたのが、いまの「北京」ではペイチンになったのも同じ口蓋化の結果です。

 この音韻変化は a o u のような後母音の前では起こりませんので、 car は [k] と発音されます。

 口蓋化が起こった子音は soft 「柔らかい」という表現で表されます。ですから police や special の c は soft c と呼ばれ、car や corn のc は hard c と呼ばれています。
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