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現在簿記1級の勉強をしております。仕事をしながらの独学で頑張っているのですが、なかなか難しい…。その中で、ぜひ、教えていただきたいことがあります。

セールアンドリースバックについてなのですが、売却時に、差額を長期前受収益or長期前受費用と仕訳するみたいなのですが、これを、決算日に、期間の中で減価償却費と相殺する理由がわかりません。
そうするって割り切って、覚えれば楽なのですが、気になって仕方ないので申し訳ないのですが、皆様の力を貸してください。

売却後の償却価額は売却前の償却価額と違います。相殺したら、売却前の償却価額になるので、それが関係しているのだと思うのですが、よくわかりません。

A 回答 (2件)

セールアンドリースバックについて、売却時の差額を長期前受収益(又は長期前払費用)に計上し、その後の減価償却費と相殺するのは次のような理由が考えられます。



1.「投資の継続」。形式的には自己の物件をリース業者に売却するが、すぐにリースバックして引き続き自己の事業のように供するので経済的な実態は何も変わらない。一般的に資産を売却すれば投資が清算されたことになるが、リースバックに関してはそうではない。

2.仮にいくらか高く売れたとしてもその分だけリース料が割高になっているはずで、リース料と通算すれば利益にならない。

3.一般的にリース業者からすれば、リース物件の価値そのものに関係なく少しでも高い価格にした方がたくさん利益が取れるし、借り手としても売却により少しでも多額の現金を入手したいとの思惑があると考えられる。

4.セールアンドリースバック取引は実質的には物件を担保とした融資としての性格がある。

従って、セールアンドリースバックについては、売却とリースを切り離すことなく一体として捉え、その売却損益を含めリース期間に配分すべきである。
これは自己所有の固定資産について勝手に評価益や評価損を計上できないことにも通じる考え方です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
大変に勉強になりました。

お礼日時:2011/08/07 13:13

「セール・アンド・リースバック取引」とは、所有資産を売却し、同時にその資産を買い手から賃借する形で、当該資産の使用を継続させる取引のことです。



売り手側は、資産の売値と売却時の簿価との差額損益を「長期前受収益」あるいは「長期前払費用」として計上します。

(簿価より高く売れた場合)
現金預金/売却資産簿価
────/長期前受収益

(簿価より安く売れた場合)
現金預金/売却資産簿価
長期前払費用/────

売却後にリースバックして、当該資産を継続使用する場合、「セール・アンド・リースバック」取引の前後で、その資産の使用実態は変化しないとみなすことができます。
こうして、「セール・アンド・リースバック」一連の取引の実質は、「売り手(=借り手)の資金調達や運用を目的とした金融取引」と判断されます。
初めのセール段階で生じた差額損益は、純粋な売却損益とは異なり、リース開始時に計上されるリース資産取得価額の修正項目として扱われます。
そのため、売却時の差額損益の使用科目が、通常の売却損益ではなく、「長期前受収益」あるいは「長期前払費用」として扱われるのです。
また、売却時の差額損益が、リース資産の減価償却費と相殺される形で、リース資産簿価に影響を与える理由は、「売却差額がリース資産取得価額の修正という役割を担う」ためです。

相殺時の細かい流れを、念のために説明します。
まず、長期前受収益あるいは長期前払費用を、償却という形で(耐用年数で割り算した数だけ)いったん減額させます。

(簿価より高く売れた場合)
長期前受収益/長期前受収益償却

(簿価より安く売れた場合)
長期前払費用償却/長期前払費用

次に、その償却額を減価償却費に振り替える形で、減価償却費に加減算させます。

(簿価より高く売れた場合)
長期前受収益償却/減価償却費

(簿価より安く売れた場合)
減価償却費/長期前払費用償却

一行にまとめるとこうなる。

(簿価より高く売れた場合)
現金預金/売却資産簿価
────/長期前受収益
長期前受収益/減価償却費

(簿価より安く売れた場合)
現金預金/売却資産簿価
長期前払費用/────
減価償却費/長期前払費用

以上が、減価償却費と長期前受収益・長期前払費用とが相殺処理されるカラクリです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
かなり詳しくわかりやすかったです。
助かりました。

お礼日時:2011/08/07 13:15

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