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医学部再受験生です。
著者の説明では、全訳を求めて居りますが、受験本では、全訳等は無駄な勉強法だと書いて有りました。
何方の意見に従えば宜しいのでしょうか?

A 回答 (1件)

医学部卒業者で医学部受験生もたくさん教えてきた者です。



Hello. I'm QoooL. I give you one answer for your question.

どっちも正しいですね。例えばこのような英文を全訳する必要はありません。ハロウなんて今さら手で書いて時間をかける必要ないでしょう。まあ私に言わせれば
ハローなのかハロウなのか、
「ハ」ロウなのかハ「ロ」ウなのか、
hello一つ取っても勉強するところはたくさんありますけれど。

で、医学部だけでなくてある程度以上のレベルの学校を受ける場合、いろいろなテーマの長文を読み、いろいろなテーマ・長さで英作文をし、いろいろな出題形式の問題を解くべし、と思います。

だから「時間を惜しむべし」ということだと思いますよ。

ところが、これと真逆のことを私も言います。
英語は語学ですから、単語等のうち8割がわかれば、だいたい意味が通じます。でも、残り2割の「よくわからない」単語・イディオム・構文をなおざりにしておくとおかないとでは、実力の伸び方が全然違います。知らない単語があったらすぐに丸を付ける・蛍光ペンで塗るくせを付けた方が良いでしょう。

さらに、関係代名詞や同格でつながっているような文章(イメージとして、ピリオドまで3行も4行もある文)は、どこがどこにかかっているか、主語はどれか、文節がどう入れ子になっているか、を正確に読み解く訓練が必要になります。分詞構文もそうですね。同時通訳なら頭から訳していく方法もありますよ、でも受験生としては「受験英語」らしく、「お約束」通りに一つ一つ訳していく、逐語訳の能力を身に着けないといけません。カンマwhichの訳をどのタイミングで入れるか、とかは、訳したものを渡されても自分の力として吸収できないでしょうね。

そして、これらの克服課題が、全て問1~問7の間に出題されているとは限らないのです。一つの長文(300ワード等)を読むときに、ここもわからないといけない、ここからも学ぶことがある、という勉強材料が散りばめられているのです。

だから、私が今即興で書いたような駄文でなく、良文であれば、隅々まで読む価値はあるのです。何気ない一文に「どう訳したら良いかわからない」という英米独特の言い回しも隠れていたりしますし。そういうものは意図的に問題から外されることもありますよ。でも「英語を理解する」「英語という語学を身に着ける」意味では、「受験に出ない英語」を勉強するのも無駄ではないはずです。

例えばですね、医学部を受けるのに9000語覚えれば良い、という数字があったとします。「この9000語以外からは絶対に出ない、出たことがない。出たことあるものを集めたのがこのリストだ。」という上限がね。じゃあ、11000語を勉強している受験生のやってることは無駄ですか? 私はこういう引き算の受験テクニックは嫌いですね。何よりも、勉強が楽しくなくなる!

嫌で嫌でしょうがない、だから最小限の努力で合格したい、という人はそもそも医学部に向きませんよ。だって入学してからの勉強の方がもっときついですから。楽しい、「自分にわからないことがあるのが嫌だ」、何かわからないことがあると基本的にその日のうちに調べてしまいたい、自然とそういう人が集まってくるのです。プライドの高さに比例してね。
要領良い人も多いですけど(エネルギー消費を最小に抑えて勉強できる人)、そういう人たちも知的好奇心は無限なわけです。


で! 英語長文は特に教え方がわかれますね。オトナ向けでもTOEIC教本などで顕著です。「長文を全部読んでいる時間はないから、先に設問を読め! そして関係ある段落だけ読め」 とね。
テクニックとしてはある意味当たっています。先に挙げた、丸を付けたり蛍光ペンで塗ったりする作業は、テスト本番では必要ありません。テスト前から本番に備えて同じ解き方を練習しておく必要はあります。確かに時間的にも厳しいので、
「出題者側も、時短で読める能力を身に着けているかどうかを試しているのだろう」
と感ずる問題もあります。日本語で、「です、ますの部分はほとんど意識に上らなくて、斜めに高速で読む」という感覚と同じですよ。慣れると細かい点はどうでもよくなるでしょう?

でも、設問の前後だけを読め、という教え方は極端ですね。私に言わせると、「全文を高速で読む能力があったら、全文を読む方がずっと良い」と思います。サスペンスドラマの最後の15分だけ見て満足できます?
「問題を解く」という目的を考えれば、制限時間内で問題を解いているときは下線部・空欄周辺だけで良いでしょう。特に時間的に厳しいテストの場合、「内容理解問題はことごとく捨てて」小問に時間をかけた方が、「小を捨てて大を取る」(=点数合計は上がる)ということになるかも知れません。
でもこれが英語の勉強の「普通の姿」と呼べるでしょうか?
私はこれは、「英語のできない生徒」の緊急手段だと思いますよ(ここで言う生徒とは、TOEIC等を受けるオトナを含む)。何より、「テストをパスする」ことを目的としていて、「英語力を伸ばす」ということは二の次になっています。

問題として選ばれた文章にはたいてい起承転結があるものですから、やはり「普段の勉強」としては全文に目を通し、わからない単語の意味は調べ、設問のない箇所も訳せるかどうか頭の中で試し、「自分で努力をした後に」全文訳解説を読むのが良いでしょう。全文訳が付いているもので、自分で努力をする前にそれを読むのは非常に「効率が悪い」です。「考える」という手順をすっ飛ばしているからです。

紙に書いて丁寧に訳せ、とはその本にも書いていないでしょう? でも、ourなどを訳したか訳し忘れたか、のような細かい点に注意して読む練習をしないといけない、という思いは想像できます。「無駄だ」と言っている人々は「非効率だ」と言い換えるべきでしょう。
さっき言ったように、悪文なら無駄ですよ。
(He said, ... Then she said, ... こんな文も、「全部を訳す」必要はないですよね。内容が理解できれば良いのですから。)

そしてそもそも論ですけれど、受験生それぞれに向き不向きや性格や現状の成績があるのですから、最終的に「こういう勉強が王道だ」という答えがあるというより、「自分で自分のやり方が効率良いか、結果を出しているかを見定める」力が最も大切なのです。
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この回答へのお礼

ビジュアル英文解釈のみならず、英語自体の勉強法を教えて頂き誠に有難う御座居ました。
勉強法は自分で試行錯誤しながら自分で最良の方法を開拓して行くものだと、良く分かりました。
本当に丁寧な回答有難う御座居ました。

お礼日時:2014/06/06 22:52

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