見学に行くとしたら【天国】と【地獄】どっち?

薄層クロマトグラフィーの呈色に
ヨウ素蒸気をよく使いますが、
これはどのような原理で色がつくのでしょうか?
特定の官能基と反応する他の呈色試薬と違い、
Wikipediaによると
「ほぼ全ての官能基の呈色に有効」だそうですが、
有機化合物全般にヨウ素分子が直接結合する…
わけではないですよね?
教えて下さい。宜しくお願いします。

A 回答 (7件)

#6の回答について



>Most organic compounds will absorb iodine or react with it.

ほとんどの有機化合物はヨウ素を吸収するとはどのような意味なのでしょうか?
absorb(吸収)ではなくadsorb(吸着)の誤りということはありませんか。

質問者が勘違いされるといけないので補足説明しますが、ヨウ素が有機化合物と反応した場合(例えば二重結合や活性水素との反応)は、有機ヨウ素化合物となりますので当然ヨウ素の色は無くなってしまいますので、そのことによって発色はしません。
ヨウ素によって酸化された場合も、ヨウ化物イオンとなりヨウ素の色はなくなります。
また、アミン類とは、一定以上の温度では強いコンプレックスを作成する可能性がありますが、実際は相互作用(結合ではない)で有機化合物の周りにヨウ素が補足されているような状態だと思います。
いずれにしろ、ヨウ素発色は有機化合物とヨウ素の相互作用によるもので、反応や結合では説明できないと思います(もちろん還元性物質との反応や活性な多重結合への付加反応は起こりますが)。
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No.1です。


「結合を作る」というのはファンデルワールス結合の意味も含めて、「酸化」と「錯体形成」は電荷移動錯体も含めて、あいまいな書き方をしました。

どこかの英語のWebページには
Most organic compounds will absorb iodine or react with it.
と書かれていましたので(このページに正しいことが書かれている保証はありませんが)、化合物の種類によっていろいろな可能性があるとしか言えないのでは?

No.5さんの質問にわかる限りの回答を書いておきます。
1)ヨウ素は電子受容体です。(フェノールはどちらかといえば電子供与体、ニトロベンゼンはどちらかといえば電子受容体なので、フェノールの方に強く結合するはずです。)
2)電荷移動錯体の安定性は種類によっていろいろです。可逆であるものも少なくないと思います。
3)おっしゃるとおり、電荷の状態によって色が変わります。モノによって赤っぽかったり、紫っぽかったりすることもあります。
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c80s3xxxさん。

補足説明ありがとうございます。

電荷移動型錯体を形成するという考え方でヨウ素発色を説明するといくつかのモデルではうまく説明できそうですが、いくつか疑問点があります。
もし、お分かりになるようでしたら説明していただけると幸いです。

1)ヨウ素は電荷移動型錯体の電子受容体として働いているという考え方でよいのでしょうか?(フェノールとニトロベンゼンはどちらが強く結合するのか)
2)キンヒドロンのような電荷移動錯体は、いったん形成されると通常は分解しないと思うのですが、ヨウ素蒸気の外に置くと、発色が褪色してなくなります(ほとんど結合していないイメージです)。
3)電荷移動型錯体が形成された場合は、電荷の状態によって色がすべて同じにならないと思うのですが、ほとんどの場合(ごくまれに黄緑色に発色することがありますがこれはヨウ素が実際に反応したと考えています)茶色にしか発色しません。

なお「吸着」という用語の定義は厳密に意識していませんでしたが、今回の説明ではプレート上の有機化合物が付着している部分にヨウ素が「吸着」するということで、「結合」や「反応」ではないということがいいたかったわけです。
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ヨウ素とπ電子や孤立電子対が一種の電荷移動錯体を作り,その電荷移動吸収帯による吸収だと思います.したがって,どんな物質でも発色するわけではないでしょう.


吸着というのは固体や液体の界面にある成分が濃縮される現象を指すので,巨大分子に小分子が吸着する場合を除いては,分子間の相互作用を表す言葉としては不適切なのでは?
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>ところでカルボン酸にヨウ素が吸着しないのはなぜでしょうか?



私の経験ですが、ヨウ素はカルボン酸のような酸性物質とは比較的相互作用が低い(分子同士が反発する)ような気がします。もちろん、分子の大きさなどにも関係しますのでカルボン酸すべてに通用すると一概に決め付けるわけには行きません。
一方、塩基性物質のアミン類はヨウ素と強いコンプレックスを作成するため、ヨウ素の入ったビンにプレートを入れるとすぐに着色します(これも化合物を見分けるヒントになりますので観察が重要です)。

>吸着のメカニズムについてもしご存知であれば教えて下さい

例えば、活性炭は、一般的に多くの有機化合物を吸着しますが、高分子(着色物質)などのほうが通常の有機化合物よりも吸着しやすい傾向があります。これが活性炭処理の原理ともいえます。しかし、比較的低分子でもフェノール類などは相当活性炭に吸着してしまいますので、活性炭処理をすると収量が大幅に減少することもあります。

一般に吸着は分子間の相互作用(ファンデルワールス力を含めて)によるものですから、大きな分子のヨウ素は多くの有機化合物に吸着するものと考えられます。

上記の吸着のメカニズムについてはあまり自信がありませんが、それ以外は経験に基づいた話ですので参考にして下さい。
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反応しているのではなく吸着です。


ヨウ素は多くの有機化合物を吸着しますが、カルボン酸など一部の有機化合物では逆に吸着しないため、周りの部分に吸着されるヨウ素があるため(おそらく残留溶媒への吸着)、白抜けのようになることもあります。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
なるほど、吸着ですか。
これまでは「呈色する」→「反応する」と
信じ込んでいました。
ところでカルボン酸にヨウ素が吸着しないのは
なぜでしょうか?
軌道や電子密度などに関係あるのでしょうか。
吸着のメカニズムについて
もしご存知であれば教えて下さい。

お礼日時:2005/05/02 23:55

ヨウ素となんらかの反応を示す有機物、あるいは、結合を作る有機物でなければ呈色しないと思います。


詳しいことはわかりませんが、酸化、付加(2重結合)、錯体形成などが考えられます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
なるほど、酸化ですか。
錯体形成の場合、特定の軌道をもつ化合物同士の
軌道間相互作用が生じるわけで、
「官能基によらず」相互作用できるとは
考え難いです。

お礼日時:2005/05/02 23:50

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