
以前、学生実験でトリフェニルカルビノールの合成実験を行いました。
その後、いくつか質問をされました。以下に記します。
(1)グリニャール試薬は通常やや過剰に使用する必要がある。実際、丁度等量だけ用いると収率が減少する。その理由は。
(2)ブロモベンゼンをあまり速く滴下しすぎると副生物であるビフェニルがグリニャール試薬よりも優先して生成してしまうのは何故か。
(3)トリフェニルカルビノールの結晶片を硫酸に加えると色の変化が見られるがこれはどのような反応によるものか。
(4)トリフェニルカルビノールの定性実験(バイルシュタイン)の化学変化について反応機構は。
と、言ったものです。
(1)については、反応の進行性をあげるためであり、実験値と計算値では収率に差がでるから。
(2)については、ホモカップリングがおこるため
(3)-OH基と硫酸の反応
(4)不明
といった具合の自己回答になりました。どなたか、詳しい方、アドバイス等をしてください。
A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
こんにちは
doc_sundayさんが反応工学の面から回答されていますので、
有機合成の面から質問(1)について
回答します。
Grignard試薬は水分に対してとても敏感で、すぐに失活していまいます。
(昔は「有機金属試薬は水分が大敵」と言えましたが、現在では水分が
あっても平気な有機金属試薬もあります。)
ですから、反応に用いるガラス器具はきちんと乾燥したものを
使用しますし、反応溶媒も脱水(乾燥)したものを準備します。
空気中の水分さえも除きたいので、p0pp0さんが実験されたときは
反応容器内の空間を窒素置換されたのではないでしょうか。
ということで、失活しやすい試薬を用いる反応では等モルではなく、
失活する分を見越して余分に用いるのが通例です。
反応性を考慮しなければ1.2倍モル程度を用いればうまくいくと
思います。
それから、純度の高い目的物を得ることも考えないといけないので、
反応後の生成物と原料の物性を考慮して、カラムや再結晶などで
分離しやすいものをあえて余らせることもしますよ。
次に質問(2)についてですが、生成物の構造から考えてみます。
分子模型があるとわかりやすいと思いますが、1つの炭素に
ベンゼン環が3つもついた立体的にとても込み入った構造です。
このため、反応が進みにくいと考えられ、Grignard試薬とカルボニル基との
反応が、カップリング反応と競争してしまうと考えられます。
そのため、反応中にあまり余分なGrignard試薬が存在しないように
ゆっくり滴下するのだと思います。

No.1
- 回答日時:
>実験値と計算値では収率に差がでる
通常価値の高い「基質」と手段である「試剤」に分けて考えます。
もし両方を同じだけ用いれば、反応の最終段階では両方の濃度がともに低くなるため反応速度は極度に下がり「基質」が無駄になります。
そのため安い方の「試剤」を過剰に用いて「基質」を出来るだけ使い切る事を心がけます。
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