![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/pc/qa/question_title.png?5a7ff87)
以前、学生実験でトリフェニルカルビノールの合成実験を行いました。
その後、いくつか質問をされました。以下に記します。
(1)グリニャール試薬は通常やや過剰に使用する必要がある。実際、丁度等量だけ用いると収率が減少する。その理由は。
(2)ブロモベンゼンをあまり速く滴下しすぎると副生物であるビフェニルがグリニャール試薬よりも優先して生成してしまうのは何故か。
(3)トリフェニルカルビノールの結晶片を硫酸に加えると色の変化が見られるがこれはどのような反応によるものか。
(4)トリフェニルカルビノールの定性実験(バイルシュタイン)の化学変化について反応機構は。
と、言ったものです。
(1)については、反応の進行性をあげるためであり、実験値と計算値では収率に差がでるから。
(2)については、ホモカップリングがおこるため
(3)-OH基と硫酸の反応
(4)不明
といった具合の自己回答になりました。どなたか、詳しい方、アドバイス等をしてください。
A 回答 (2件)
- 最新から表示
- 回答順に表示
No.2
- 回答日時:
こんにちは
doc_sundayさんが反応工学の面から回答されていますので、
有機合成の面から質問(1)について
回答します。
Grignard試薬は水分に対してとても敏感で、すぐに失活していまいます。
(昔は「有機金属試薬は水分が大敵」と言えましたが、現在では水分が
あっても平気な有機金属試薬もあります。)
ですから、反応に用いるガラス器具はきちんと乾燥したものを
使用しますし、反応溶媒も脱水(乾燥)したものを準備します。
空気中の水分さえも除きたいので、p0pp0さんが実験されたときは
反応容器内の空間を窒素置換されたのではないでしょうか。
ということで、失活しやすい試薬を用いる反応では等モルではなく、
失活する分を見越して余分に用いるのが通例です。
反応性を考慮しなければ1.2倍モル程度を用いればうまくいくと
思います。
それから、純度の高い目的物を得ることも考えないといけないので、
反応後の生成物と原料の物性を考慮して、カラムや再結晶などで
分離しやすいものをあえて余らせることもしますよ。
次に質問(2)についてですが、生成物の構造から考えてみます。
分子模型があるとわかりやすいと思いますが、1つの炭素に
ベンゼン環が3つもついた立体的にとても込み入った構造です。
このため、反応が進みにくいと考えられ、Grignard試薬とカルボニル基との
反応が、カップリング反応と競争してしまうと考えられます。
そのため、反応中にあまり余分なGrignard試薬が存在しないように
ゆっくり滴下するのだと思います。
![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/common/profile/M/noimageicon_setting_16.png?5a7ff87)
No.1
- 回答日時:
>実験値と計算値では収率に差がでる
通常価値の高い「基質」と手段である「試剤」に分けて考えます。
もし両方を同じだけ用いれば、反応の最終段階では両方の濃度がともに低くなるため反応速度は極度に下がり「基質」が無駄になります。
そのため安い方の「試剤」を過剰に用いて「基質」を出来るだけ使い切る事を心がけます。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 化学 化学工学の問題です。自分で解いたのですが答えがあいません… 2 2022/06/16 00:46
- 化学 解き方が分かりません…化学工学の問題です。 1 2022/06/16 00:49
- 化学 過マンガン酸カリウムを用いた酸化還元滴定についてです。 なぜこの滴定は硫酸酸性化で行う必要があるので 3 2022/05/15 17:08
- 化学 化学 立体化学について どうしてもわからないため教えてください ①不斉触媒を利用して、分子内のC=O 1 2022/05/22 14:47
- 生物学 生物の実験で二酸化マンガンとレバーを過酸化水素水と、塩酸、水酸化ナトリウム水溶液のいずれかを混ぜたも 2 2023/06/25 16:19
- 化学 窒素の還元反応(アンモニアの合成反応)は可逆反応であり、ルシャトリエの法則に従った場合、次の事実を説 2 2023/06/16 12:56
- 化学 大至急 化学基礎の問題 中和滴定反応 2 2022/09/14 18:28
- 生物学 化学の化学反応と、生物の進化論と同じですか? 4 2022/04/06 14:22
- 化学 身の回りの化学 3 2022/05/11 17:45
- 化学 弱酸遊離反応 1 2022/07/27 13:24
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
-
賃貸で可能な古民家風レトロな部屋作りのコツ!改めて知る畳の高い機能性と魅力も紹介
畳の部屋を雰囲気のよい部屋に仕上げたい!賃貸住宅でもできる古民家風のレトロな部屋作りのコツを伺った。
-
Grignard反応
化学
-
トリフェニルメタノールの合成において。
化学
-
グリニャール試薬と安息香酸メチルを用いたトリフェニルメタノールの合成の過程で生じる色の変化についてで
化学
-
-
4
トリフェニルメタノールと安息香酸メチル
化学
-
5
GRIGNARD試薬の合成における副産物
化学
-
6
マグネシウムとブロモベンゼンによるグリニャール試薬の生成
化学
-
7
トリフェニルメタノールの合成について
化学
-
8
グリニャール反応について
化学
-
9
グリニャール反応で…
化学
-
10
副生成物
化学
-
11
アニリンのニトロ化
化学
-
12
再結晶でエタノールを加えた理由
化学
-
13
グリニヤール試薬
化学
-
14
o-ニトロアニリンとp-ニトロアニリン
化学
-
15
再結晶
化学
-
16
Diels-Alder反応の実験
化学
-
17
フェロセンの合成実験
化学
-
18
フェロセンの合成
化学
-
19
安息香酸とGrignard試薬の反応について
化学
-
20
メタノールで洗浄、吸引する理由
化学
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
副生成物
-
CuS+HNO3=??
-
亜硝酸ナトリウムと塩化アンモ...
-
酢酸エチルの活性化エネルギー...
-
ジアゾカップリング反応について
-
酢酸エチルの収率について。
-
職場のおばさんの反応がうざい ...
-
誕生日が嬉しくないです。ひど...
-
硝酸銀とアンモニアの反応につ...
-
ジベンザルアセトンの収率を上...
-
ニンヒドリン反応の呈色の違い...
-
硝酸酸化の反応機構
-
ジアゾカップリングでの溶液の...
-
アミノ酸と移動度と発色度について
-
話しかけてないのに反応する人...
-
好きな女性と職場で偶然手が触...
-
過マンガン酸カリウムとシクロ...
-
バーフォード反応について
-
実験のレポートで収率を書くとき…
-
Claisen‐Schmidt反応の問題で……
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
副生成物
-
バーフォード反応について
-
CuS+HNO3=??
-
ジベンザルアセトンの収率を上...
-
インスタのストーリーでよくあ...
-
好きな女性と職場で偶然手が触...
-
実験のレポートで収率を書くとき…
-
酢酸エチルの活性化エネルギー...
-
Pb、Hg、Agの熱湯における溶解
-
アセチルサリチル酸の合成での...
-
話しかけてないのに反応する人...
-
誕生日が嬉しくないです。ひど...
-
ラジカル重合において、高分子...
-
グリニヤール試薬
-
酢酸エチルの収率について。
-
安息香酸の収率が100パーセント...
-
ジアゾカップリング反応について
-
フェノールの定量についてです...
-
アルドール反応(ジベンザルア...
-
過マンガン酸カリウムとシクロ...
おすすめ情報