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文章を書くときの
「~について」と「~において」の使い分けがよくわかりません。
同じと考えていいのでしょうか?
厳密に言えばちがうような気がするんですが。
どうなんでしょ?

A 回答 (5件)

再度お答えします。



「結局、「において」と「について」はどっちを使っても同じ場合があるということでいいのでしょうか」というご質問への回答は、「同じ」をどう解釈するかによるでしょう。

例えば、「ウサギは耳が長い」と「ウサギの耳が長い」は、大体同じことを言っています。普通の人に、それぞれの文が表していることを絵に描かせたら同じになるでしょう。しかし、後者では助詞「の」が、「ウサギ」と「鼻」の間に「ウサギが鼻を所有する」という関係があることを示しているのに対し、前者にはそれがなく、「ウサギ」と「耳」の関係は明示されていません。それと同じような違いは「について」と「において」の間にもあります。

「東京においては地価が高い」という場合、「地価」が「東京」という場所のものであることが示されているのに対し、「東京については地価が高い」では、「地価」が「東京」に関係するものであることは漠然と分かりますが、それ以上のことは不明です。

「彼が彼女にプレゼントをあげた」という文において、助詞「も」は、この文の「が」、「に」(「彼は彼女に<も>プレゼントをあげた」)、「を」の位置に置換または挿入できます。助詞「は」も、「が」「に」「を」の位置に置換または挿入できます。「について」という表現も、色々な助詞の位置に置換または挿入できるという点で、「も」や「は」に似ています。そして、「も」を置換または挿入した場合、英語のalsoのような意味が付加されます。

要するに、「において」が「について」に替えて意味が通る場合があるとしても、それによって表される意味には若干の違いがあるということです。
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この回答へのお礼

丁寧な解説ありがとうございました。

お礼日時:2010/02/15 09:52

「~において」という表現は、通常「~の中で(中に)」と言い直せるでしょう。

「~」が場所または容器と捉えられています。時間にも使えますが、元々は空間的なものです。「評価において」、「思考において」のように「~」が行為を表していても「の中で(中に)」の意味です。

一方、「について」は「に関して」という意味で、英語のaboutのようなものとも言えます。首相のことを喋っている(talk about)のであれば、「首相についてのお喋り」、「首相に関するお喋り」です。「~について」の「~」は意識の対象です。

「勉強においても頑張って欲しい」は、言い換えると、「勉強という分野の中で頑張れ」ということです。一方、「勉強についても頑張って欲しい」や「彼についても殺して欲しい」といった表現は、要するに「勉強を頑張れ」、「彼を殺せ」と言っているに過ぎません。つまり「について」は「を」に変えられるのです。なぜ「を」でなく「について」を使うかと言うと、話者の意識がそこに向けられていることを明示したいからでしょう。

「数学においては優秀」、「数学については優秀」はどちらも違和感があまりありませんが、一般に、「~において」の「~」が抽象的であるほど「において」の意味も空間性が希薄になって抽象的になるので、「において」と「について」がともに使える可能性は高くなります。「~において」の「~」が具体的な場所を指す場合、「について」に置き換えられる可能性は小さくなります。

以上が「において」と「について」の違いですが、いかがでしょうか。
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「~において」という表現は、通常「~の中で(中に)」と言い直せるでしょう。

「~」が場所または容器と捉えられています。時間にも使えますが、元々は空間的なものです。「評価において」、「思考において」のように「~」が行為を表していても「の中で(中に)」の意味です。

一方、「について」は「に関して」という意味で、英語のaboutのようなものとも言えます。首相のことを喋っている(talk about)のであれば、「首相についてのお喋り」、「首相に関するお喋り」です。「~について」の「~」は意識の対象です。

「勉強においても頑張って欲しい」は、言い換えると、「勉強という分野の中で頑張れ」ということです。一方、「勉強についても頑張って欲しい」や「彼についても殺して欲しい」といった表現は、要するに「勉強を頑張れ」、「彼を殺せ」と言っているに過ぎません。つまり「について」は「を」に変えられるのです。なぜ「を」でなく「について」を使うかと言うと、話者の意識がそこに向けられていることを明示したいからでしょう。

「数学においては優秀」、「数学については優秀」はどちらも違和感があまりありませんが、一般に、「~において」の「~」が抽象的であるほど「において」の意味も空間性が希薄になって抽象的になるので、「において」と「について」がともに使える可能性は高くなります。「~において」の「~」が具体的な場所を指す場合、「について」に置き換えられる可能性は小さくなります。

以上が「において」と「について」の違いですが、いかがでしょうか。

この回答への補足

回答ありがとうございます。

なるほど、非常にわかりやすいです。

今、読んでいる文章は非常に抽象的な文章なのですが、

>「において」と「について」がともに使える可能性は高くなります。
とのことですが、質問の核心はここなんです。

結局、「において」と「について」はどっちを使っても同じ場合があるということでいいのでしょうか?

補足日時:2010/02/12 11:58
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こんばんは。



>>>同じと考えていいのでしょうか?厳密に言えばちがうような気がするんですが。

厳密にではなく全然違います。

こう考えてください。

「~において」の「~」の部分は、野球で言えば野球場、相撲で言えば土俵です。
「2人の力士が土俵において戦う」とは言いますが、
「2人の力士が土俵について戦う」とは言いません。

「日本においてもっとも盛んな産業は第三次産業である」とは言いますが、
「日本についてもっとも盛んな産業は第三次産業である」とは言いません。

一方、「~について」の「~」の部分は、単なる題目や話題です。
「いじめの問題について考えましょう」とは言いますが、
「いじめの問題において考えましょう」とは言いません。

ご参考になりましたら幸いです。
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yahoo!の辞書検索でわかると思いますが。

。。

言語は常に進化します。
「全然すごい」に違和感を覚えない若者に対し、違和感を感じる高齢者もいます。

「日本について説明します」

「日本において説明します」
を同じと感じるなら、同じように使っていいんじゃないでしょうか?

この回答への補足

回答ありがとうございます。
聞きたかったのは以下の「について」の[1] 動作・作用の対象となるものを表す。…に関して。と「において」の[2] 事物について、それに関連することを表す。…に関して。
の違いです。

例えば、「~の評価においては」という文章があったんですが「~の評価については」と変えても意味は通じるかなと思った訳です。なんとなくイメージですが、「~において」は全体に対するものに使い、「~について」は点というか焦点を当てたものに使うのかなと思った訳ですが、なんか釈然としなかったもので質問させていただきました。

以下の「において」の例の「勉強においても」というのを「勉強についても、がんばってほしい」の変えても、おかしくないですよね。「~」にくる名詞が同じであっても、後にくる文章で変わるのですね。あたりまえといわれそうですが、名詞が同じなのになぜ?と長文を読んでるとわけがわからなくなってしまって。

について 【に就いて】
(連語)
〔補説〕 格助詞「に」に動詞「つく(付く・就く)」の連用形の音便の形「つい」と、接続助詞「て」の付いたもの
[1] 動作・作用の対象となるものを表す。…に関して。
・ 日本の経済―研究する
・ 文学―語る
[2] ごとに。それぞれに。…に対して。
・ 学生一人―経費が一万円もかかる

において 【に▼於いて】
(連語)
〔補説〕 格助詞「に」に動詞「おく(置く)」の連用形の音便の形「おい」と接続助詞「て」が付いたもの
[1] 動作・作用の行われる場所・時間などを表す。
・ 総会は東京―行う
・ 明治時代―流行せる思想
[2] 事物について、それに関連することを表す。…に関して。
・ 在任中、外交―特に大きな功績をあげた
・ 勉強―も、運動―も、彼にかなう者はいない

補足日時:2010/02/11 13:55
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